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ゴム人形みたいな人


顔の皮膚が、ゴム人形みたいで、
作り物みたいな表情をしている人がいる。
その人は、薄っぺらい人工的な微笑みを
浮かべ、さも物分かりの良い雰囲気を
作り出そうと、カラカラに乾いたあいづちを
繰り返す。
私はその人と何度も話をしたが、
一度も共感を得られた気持ちになった
ことがない。
無論、相手が言うことに、私も共感した
ことはない。
仕事だから話をする、ということは、
無駄だな、と思う。
でも、仕事だから。
いくらでも。ゴム人形に語りかける。
願いは、こうしていて、
私自身がいつのまにか、
ゴム人形になっていませんように。
人の心の波動や、細かな発見やひらめきを、
共感できる人間でいたいので。
人間で、いたいので。

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