複雑なまま、ありたい


デザインの仕事をしていると
いかにわかりやすくするか、とか
いかにとがらせるか、とか
いかに魅力を伝えるか、とか
ポイントを絞るか、とか
「私は〇〇です」「このサービスは□□です」「ここは△△な場所です」
みたいに強いメッセージを作ることが多い。

美しいシンプルなものを作るのには
削ぎ落としたり(引き算したり)
煮詰めてひとかたまりにしたり(ジャムのようなシンプル)
ひとつのものに収束させることも必要になる。


でも、そんなに簡単か?
そんなに単純か?
とも思う。


「笑顔のたえない会社です」
みたいな言葉があったとして
パッと見、素晴らしいように感じるけれど
いつも笑っているだなんて、気持ち悪くないかな。

笑いたい時に笑う、明るさがあるのは
素敵だと思うけれど
笑いや明るさだけが、その会社の魅力か?

もっと多様で複雑な魅力があると思う。

でも、それをコミュニケーション(広告とかメッセージ)で
いうと複雑で伝わらないから
強いポイントを作る。
結果、「〇〇な会社」みたいになる。
もちろん、仕事ではこれは必要なことってわかる。


この方が伝わりやすい。
印象に残る。
パッと見てわかる。
何を伝えたいか明確。
そのために、僕たちは
コピーを考える。
ビジュアルを作る。
写真を撮る。
イラストを描く。
グラフィックを作る。
導線を考える。
複雑さや豊かさは
距離が縮まってから
仲良くなってから伝えればいい。




でも、複雑なまま在りたいな。
という心もある。
僕の中のいろいろな自分。
その複雑さを〇〇でカテゴライズしないで
複雑なまま並べる。

その並んだものを見て
それでも感じる雰囲気こそが
僕らしさなのだと思う。



効果とか結果を求めると
シンプルにしたい。
でも、その奥にある複雑さをそのまま感じたい。
〇〇もあれば、〇〇じゃない部分もある。

そんなわけで、僕のnoteは雑多だし
意味なのないものも多い。
もっと絞って、洗練させれば良いのだろうけれど
このまま雑多で、豊かで、複雑で、無意味で、
カテゴライズしないで、
自分らしさを作らないで、
でも自分らしくあるように。
そう在りたい。

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