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中秋の名月

中秋の名月を見た。のは、去年の9月30日のこと。

こんなに大きくて真ん丸の黄色いお月さまを見たのは生まれて初めてだった。

月というより、お月さま。

すべての星を隠してしまうくらいの存在感を放ち、空低く、煌々と輝き、どこまでもまっ黄色で荘厳なお月さま。

月が綺麗だから公園まで散歩しよう、と夫と夜散歩した。近所の公園の丘から見た満月をこの先忘れることはなさそう。

私たちと同じように、月を見に来た家族が丘に座っていた。お父さんとお母さんと小学生の息子が2人。お父さんとお母さんはお酒を飲みながら、黙ってただ月を見ていた。子どもたちは、丘で走り回っていたが、ふと足を止めて、「あ~、月がきれいだなぁ」とつぶやいた。

子どもも、この月が美しいことを感じているのだなぁと思い、なんだかうれしかった。

あんな家族になりたいなぁ。月がきれいだから、夜みんなで散歩をするような家族に。

大げさでもなんでもなく、この世界に生まれてよかったと心から思った。

最近では「月光浴」という言葉があるらしい。スピリチュアルな方向にいきそうだけど、ヒーリング効果があるのは納得する。

月の光を浴びに、また満月の夜に散歩したい。


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