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「春風亭一之輔10日間連続落語配信」  オンライン寄席ふたたび


2020年自粛の春に生まれた新しい落語のかたち、YouTubeでの落語生配信。4月21日から春風亭一之輔(しゅんぷうていいちのすけ)の「10日間連続落語ライブ配信」がありました。

春風亭一之輔とは2012年に21人抜きで真打ちに昇進した、売れっ子落語家です。NHKテレビ「落語ディーパー」やラジオでも番組を持つ人気者。クセのある人物を演じるのがうまい落語家です。

そして先週5月21日からふたたび「10日間連続落語ライブ配信」が始まっています。残すところあと2日。一之輔師匠は前回の配信でコツをつかんだのか、初日から絶好調です。こちらから見られます。


5月ライブ配信の見所
今回のYouTubeライブでは、前回はなかった「色物さん」たちが日替わりで登場しています。色物さんとは、寄席で(よせ)で落語の前に見られる芸をする方々です。

みなさんすごい芸の持ち主ばかりで驚きの連続です。紙切り、動物鳴きまね、コマ回し、手品、時事ネタ漫才、ピアニカとリコーダーの音楽パフォーマンスなど。

色物さんはYouTubeに残らないので、ライブ配信時間のみの視聴。今夜は「浮世節・うきよぶし」で三味線と唄、明日は「太神楽曲芸・だいかぐらきょくげい」。昨日までの色物さんがすごかったので、期待でワクワクです。

落語家をアップで見られる

落語ライブ配信のいいところは落語家をアップで見られること。地方在住のため、ふだんは落語を見るのは寄席ではなく文化会館です。600人~2000人ほどの会場で座席が遠いと、表情がよく見えません。

それがYouTube配信ではアップで落語家の表情や動きがはっきりとわかります。春風亭一之輔は変な人を演じるのがうまいので、身振り手振りに大笑い。わがままな子ども、知ったかぶりの師匠、気の弱い人、脅す人などなど毎晩いろんな変わった人が登場です。

チャットと投げ銭システム

もう一つYouTube配信のいいところはチャット機能でほかのファンの書き込みを見られること。少し前にYouTubeをのぞいてみるとすでに書き込みが始まっています。「まだかまだか」「楽しみ」「ワクワク」「こんばんは」などのチャットを見ていると期待が高まることこの上なし。

4月のスーパーチャット・投げ銭システム

4月の配信は無料で始まりましたが、日を追うごとに「タダで見るのは申し訳ない、入場料を払わせてくれ」というコメントが寄せられました。そして投げ銭システム・スーパーチャットの登場です。

スーパーチャットとは好きな金額を入力して、クレジットカードで支払うYouTubeのシステム。海外での視聴者も多くドルでの投げ銭も飛び交っていました。

数百円~数万円まで飛び交うのを見ていると不思議な盛り上がりが生まれます。気になる合計金額は「1兆5千億ジンバブリエードル」(本人談)だそうです。けむにまかれてま

予想を超えた金額となったようで投げ銭は二日で中止となりました。しかし、会場運営者が自粛により経営難とのことで、ラスト2日間は会場へのスーパーチャットが復活しました。「らくごカフェ」と「鈴本演芸場」への投げ銭です。

4月の千秋楽では視聴者にお礼と、ほかの落語家さんの配信を宣伝したうえで「みんなの落語ライブ配信もたくさん見てね」そして「寄席が再開したらぜひ来てね」というあいさつ。収入の少ない若手落語家さんやへの善意の循環でした。

5月ふたたびの落語生配信

長引く自粛のおかげで(?)ふたたび落語生配信が始まっています。春風亭一之輔師匠は先月でコツをつかんだのか初日からパワー全開です。のこりあと二日、5月29日と30日、今日と明日です。

江戸時代のユーモラスな変人たちのお話。お笑いを一席どうぞ。



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