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冬の寒い朝

冬の寒い朝
ほっぺたが痛くなるような冷たい空気
しんと静まり返った冬の朝
空気は澄んでいて
光があたたかい
光がキレイ
太陽に感謝する
冬の寒い朝

私の住む街は豪雪地帯ではないし、寒さも睫毛や鼻毛が凍るほどの氷点下にはならない。どちらかというと東北の中では住みやすい地域だと思う。
だから、冬の寒い朝も得意ではないがキライではない。
朝起きるのは、しんどいと思うこともあるが、朝焼けの美しさや空や太陽の美しさを希望に仕事へ向かう。


「あんたの頭がおかしい。顔も無様ぶざまだし何も良いところがない」

駅へ向かう道で、気になる言葉が飛び込んできた。
「頭がおかしい、ぶざまって!」朝から随分と辛辣な言葉だな、と思わず聞き耳を立ててしまった。目の前を歩いている老夫婦の会話で、おじいさんの言葉だった。
言われたおばあさんは、さぞ怒っていることだろうと思い内心ハラハラしていた。

「本当だね」

おばあさんは、ガハハと大きな声で笑った。
おばあさん、怒らないの?喧嘩になるのかと思っていたから、おばあさんの寛容な心に驚いてしまった。

「それ以上努力しなくていいよ」

おじいさんが言った。

口調が優しくて、ぴったりと寄り添って並んで歩く姿に、辛辣な言葉だけれども、おじいさんの愛を感じた。
そのままでいいんだよ。
きっと、おばあさんがたくさん努力しているのをずっと見ていたんだろうな。ありのままを受け入れてくれる、そんな大きな愛を感じた。
ずっと一緒に歩いてきて、これからもずっと一緒なんだろうな。今日は、雪が積もってとても寒い朝だったけれども、素敵なご夫婦と出会えた、ほっこり優しい朝。
しかし、何の話をしていたんだろう?気になる。

冬至が過ぎてから、空気が変わったように思う。光があたたかい。
これから、ぐんぐんと日が長くなると思うと、嬉しくなる。
太陽の光の美しさ、あたたかさに涙があふれそうになる。
歳のせいだろうか、涙腺がゆるい。
今、生きていて、生かされている。

電車で降りる際に、「今日もご利用ありがとうございました。寒い日が続きますので、暖かくしてお過ごしください。」優しい一言を添えてくれた。
余計なひとこと、と思う方もいらっしゃるだろうが、私は言葉に癒されてしまった。

冬の寒い朝だけれども、ほっこりあたたかい出来事に出会えるかもしれない。そんな希望を胸に、

いってきます。

いってらっしゃい。

冬の光

冬でも
寒くても
あたたかいところがあるよ

ちょっと前の年末の話でした。

今日から仕事始めの方が多いでしょうか?
お気をつけて
いってらっしゃい!

今年もよろしくお願いいたします。

ここまで、貴重なお時間を!ありがとうございます。あなたが、読んで下さる事が、奇跡のように思います。くだらない話ばかりですが、笑って楽しんでくれると嬉しいです。また、来て下さいね!