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映像の記憶

個人の見解になります。何ヶ月も前の下書きです。
ご興味ございましたら、お付き合いいただけると嬉しいです。
ちょっと長いです!

子供の頃からテレビが好きです。

妊娠中は「胎教に良いと言われている」からと、モーツァルトや好きなアーティストのピアノのCD(ノリノリのロックや歌詞のあるCDも全て封印していた)なんかを聞いていて、頑なにテレビを見ない生活をおくっていました。クラシック音楽やピアノ音楽を聴くのは好きでしたが、本当は、心の奥底では、テレビが見たかった。
「くだらない!何これ、おもしろ!」って、お腹を抱えて笑っていたかった。
たぶん、いやかなり、無理をしていました。
息子が生まれて2歳になる頃からは、NHKの子供番組やしまじろうに頼るようになり、テレビやDVDを解禁してしまいました。

解禁してしまったら、やっぱりテレビばかり見てしまいます。
いまだにNHKのEテレや子供番組ばかりですが。
最近の子供番組は勉強にもなるし、大人が見ていても面白い。私と息子の大好きなNHKのネコメンタリーという番組も息子がいなかったら、知ることはなかったかもしれません。

息子もテレビっ子になりつつあり、映像を解禁してしまった事を後悔しながらも、私もテレビを見たい!ので、ついつい甘くなってしまいます。
なるべく1人では見せない、一緒に見ながら会話しながら見るようにしています。私の電池が切れた時には、1人で自由に見てもらっていますが。
そろそろ時間制限をきちんとしなくては、と思っている所です。

選択的注意、選択的知覚、カラーバス効果、カクテルパーティー効果などという心理学用語があるようですが、人間は自分が意識しているものほど聞こえやすく、見えやすい。
カラーバス効果→視覚 赤色に注意と言われれば、赤色ばかりに目が行くから赤色を見つけやすい。
カクテルパーティー効果→聴覚 たくさんの人が話しているなかでも、自分の名前が呼ばれたことには気づきやすい。
たくさんの情報がありすぎると脳の処理が追いつかないので、その人にとって必要な興味のある情報を、脳は私たちは優先的に選んでいる、という事らしいです。
自分で意識して選んでいる感覚はないけれど。
脳は、本当に不思議です。
意識していると、偶然は偶然ではないのかも知れません。

そして、昨今のSNSやインターネネットの世界は、自分の興味のあること好きなことばかりを見てしまう世界を狭めてしまう可能性もあるなーと感じています。一概にそうとも限りませんが。


その点、テレビやラジオは見ようと思っていなかったドラマをたまたま見てハマってしまったり、たまたま流れてきたCMソングや音楽を大好きになってしまったり、意識していない偶然があります。
テレビの情報が勉強になる事もあるし、好きのきっかけになる事もあります。頑なにテレビを拒絶するのではなく、上手に取り入れていけたらと思います。

私も、沢山、影響を受けてきましたから。

再放送して欲しい!

再放送してくれないかな?とずっと思っているのは、「夢で逢えたら」 というお笑い番組。再放送もDVD化もされていない為、幻の番組と言われているそうです。たしか、土曜日の夜遅くに放送していました。

その頃、中学生だった私は、「夢で逢えたら」 をみる事を、週末を、とても楽しみにしていました。
当時人気のダウンタウン、ウッチャンナンチャン、野沢直子、清水ミチコさんが出演していました。後にも先にもファンクラブに入っていたのはダウンタウンだけだし、松っちゃんが大好きでした。
当時の松本人志さんは、ポールスミスのスーツをビシっとオシャレに着こなし、今のような坊主ではなく髪の毛もあり、面白くてカッコイイ憧れの人でした。オープニング主題歌は、ユニコーンの「働く男」が一番印象に残っています。バンドマンを目指しすというコントもあったし、出演メンバーそれぞれが楽器を練習して、ユニコーンやリンドバーグなど、ゲストのミュージシャンに教えてもらっていました。当時、浜ちゃんがベースを担当されていて、今は息子のハマオカモトさんがベースを弾いている、という事実も大変興味深いです。清水ミチコさんの伊集院みどり、松っちゃんのガララニョロロ(ヘビのキャラクターしかおぼえていないけれど)とてもとても楽しい時間でした。この番組がきっかけで、お笑い番組をたくさん見るようになりました。今でも最前線で活躍されているダウンタウンやウッチャンナンチャンを見ると、昔の記憶も蘇って、なんだかとっても嬉しくなります。

しかし、今でも記憶に鮮明に残ってるのは、「ネスカフェのコマーシャル」なのです。ドラマやバラエティ、アニメ、お笑いなど色々見てきたけれども、頭の中にイメージが声が残っていて好きだったなと、しみじみ思い出すのは、このコマーシャルだけです。

日曜日の朝、光輝く朝日、青空、白い雲、優しい声、美味しそうなコーヒー、そんなイメージ、幸せな休日の朝、そんなイメージ。

ルネマグリットの絵のような青空に白い雲が浮かんでいて、素朴な少女のような声が優しく語りだす 。

記憶のイメージでは。

実際の映像は、朝日がとてもキレイな空でした。

カムチャッカの若者が
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が
ほほえみながら寝返りをうつとき
ローマの少年は
柱頭を染める朝陽にウィンクする
この地球では
いつもどこかで朝がはじまっている

ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交替で地球を守る

眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚時計のベルが鳴っている
それはあなたの送った朝を
誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ

あさ/朝 朝 4ページ 朝のリレー

全文載せると、著作権に引っかかるのでしょうかね。
でも、これは全文を読んでいただきたいと思い、引用させて頂きました。

カムチャッカの「カ」の音を聴くや否や、心にズーンと響いて、「好き、何これ、大好き!」になりました。

涙など見せない、の「な」の音を聴いた瞬間に心が震えるように(竹内まりやさんの「元気を出して 」の歌い出し)。

カムチャッカではじまる詩。
カムチャッカって何だ、カムチャッカって無駄に言いたくなる。
カムチャッカ、カムチャッカ、カムチャッカの響きが素晴らしくて、早々にやられました。

どんな詩で、どんな方が書かれたのか知りたくて、調べまくりました。

谷川俊太郎さんの 「朝のリレー」 という詩でした。

誰もがわかるような簡単な言葉で綴られていながら、朝の清々しい空気、太陽の光、全てを浄化してくれるような朝、はじまりの朝、おめでとう、ありがとうの朝を感じます。ローマの少年はカッコよさそうだな、バス停で待っている子は寒そうだな、いろんな国の朝の情景が浮かび、私も太陽になって世界を共に地球を旅している、そんな爽快な気分になります。
言葉選びが、言葉の響きが、本当に素晴らしい。

この詩は、今の混沌とした世の中に、世界はひとつで世界は繋がっていて、誰かのバトンを私もあなたも受け取っているのかもしれない、そんなことを考えさせてくれて、世界の地球の大切さを伝えてくれているように思う、大好きな大好きな詩です。

美しい朝の映像と共に聴こえてくる

朗読の声も素敵で

なんだか幸せ

無性にコーヒーが飲みたくなる

朗読って素敵だなと、はじめて思いました。

美しい朝の映像・視覚
心に響く声、言葉・聴覚
コーヒーの味・味覚
コーヒーの香り・嗅覚
と、五感を刺激します。

五感と共にある記憶は忘れ難い。
そんな映像だったから、何年経っても心にずっと残っているのだと思います。なんとか賞も受賞しているから、きっと誰しもが感じた思いなのでしょう。
こんな風に、ずっと思い出に残る映像、大好きに、テレビで出会えることもあるのです。

テレビの良さというのは(ラジオも然り)、自分の意思ではないところで流れてくるコマーシャル、はたまた家族や誰かの好きだったり、自分の意思ではない、ところが良いのだと思います。
何となく見てみたら、好きになった。
とか、自分の範疇を超えた出会いが楽しみなのだと思います。
ユーチューブで見る動画やネットで見る番組は、自分が選んで見ているし、好きが芋づる式に出てくるけど、予想外の出会いには中々出会えない気がしています。
あえて、嫌いなもの、苦手なものを選んでみると面白いこと、知らなかったこと、新しい好きや気づきに出会えるのかもしません。

テレビ離れが騒がれる昨今ですし、色々な制約も増えて昔のようにはちゃめちゃな番組が作れなくなっているとは思いますが、テレビはやっぱり楽しいし、息子共々うまいこと仲良くしていきたいと思います。


お付き合いいただき、ありがとうございました!

今は、すごい世の中で、昔のコマーシャルもユーチューブで見れてしまいます。気になる方は、こちらへ↓。

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