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決心の理由と後悔の有無

先日生徒から”進学と就職”についてインタビューを受けた。

11年生を対象にカレッジカウンセラーという進学指導・相談の教員が始めたもので、身近な大人に私たちがどうやって進学先や就職先を決めたのか、そしてそれまでにどんな葛藤やアドバイスや後悔や喜びがあったのかをインタビューするという。(*アメリカの私立高校で教師をしています)

放課後に、かつて私の生徒だったT君がノートと鉛筆を持ってやってきて、カメラとマイクをセットして恭しくインタビューが始まった。

大学進学を決めたときに夢はあったのか、どんなプロセスで大学を決めたのか、数ある合格校の中からどうやって1つに決めたのか・決め手はなんだったのか、などを細かく聞かれながら、自分の記憶が所々曖昧なのに気がついた。

高校生の私は卒業したらすぐにアメリカの大学に留学したかったが、父親に”田舎で生まれ育って日本のことも碌に知らないのだから、まずは東京の大学に2年行って社会勉強をしなさい” と阻止され、”2年経ってもまだ行きたかったら学費を出してあげるから” と条件を出された。大学生活は楽しかったが1年の時から着々と準備を進めて、2年が終わる頃には留学先が決まっていた。ネットがない時代なので、資料をあちこちの大学から取り寄せて比較したのだと思う。エージェントは通さず自分で手配した。

6−7校にアプリケーションを出し、その中のひとつを選んだのだが、その留学先を決めた理由が思いつかない。何だったのだろう・・・彼の質問に答えながら、私にはちゃんとした”決心の理由”がないことに気づいた。


私の人生はだいたいが行き当たりばったりだった。

きちんと計画を練り上げて準備万端にしてからの行動ではなく、上手いことタイミングや、出会いや、興味の先や、お金の余裕や、その時の思いつきなんかで重要なことが決まっていた様な気がする。

それでも人生とは不思議なもので、悪いことも、怖いことも、幸せなことも、悔しいことも、全部帳尻が合う様に出来ていて、これまでに起こったあれやこれやが後々役にたったりしているものだ。人生うまいこと行くもんだなぁ。


何ともつかみどころのないインタビューになってしまい、最後にT君が困った顔で聞いた。

”何か後悔していることがありますか?タイムマシンに乗ってやり直したいことは何ですか?”


”・・・・・何にもないです。”

そう答える私に 本当に?よく思い出して!本当にないの? とT君は聞くが、私にはさっぱり思いつかなかった。

過去を思い返して、あーーあれは良くなかったなぁ、と感じることはあるけれどそれが後悔なのかはわからない。失敗して落ち込んでも、後悔にはなっていないと思う。忘れっぽい私は失敗の精神的ダメージはすぐ忘れるし、経験自体は教訓となって残り、先の失敗を回避するのに役立っているのだろう。

T君にとって思った様なインタビューではなかったかもしれないが、私にとってはなかなか面白いものだった。

まぁ、彼には言わなかったけれど、ひとつ後悔に似たものがあるのなら、もっと早くにアルフィーさんに出戻れたらよかったな、ってことかな(笑)。でもそれですら、時間とお金に余裕のある今が最適だったのだろうなって思ってる。

ただ50代の高見沢さんがめちゃめちゃかっこいいのでそれをリアルタイムで見たかった!!!(67歳の今もめちゃめちゃかっこいいです)タイムマシンに乗れるならそうするかな(笑)。

シマフィー 

*52歳の高見沢さんを見よ!(あれ?あんまり今と変わらない・・・)

アルフィーさんは公式ゆーつーぶがありませんのでファンの方がアップしている映像です。


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