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The ALFEE ”天地創造”に隠された小物いろいろ その2

全体像の考察・背景ストーリーをその1で読んでからこの記事をどうぞ!

その2ではディテールに焦点を当ててザックザックとアルフィー愛を掘り起こして行きますよ!

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まずはすでに 2/23の配信Come On ALFEE season 4で説明されたものを(カッコ内は私の付け足し考察・情報です)。

右端半分のアポロ像:詩歌・音楽などに加えて医術の神、疫病退散の願いを込めて。(♪月の女神アルテミス〜の双子の弟アポロ。高見沢さんほどじゃないけどめっちゃ男前!)

その下のラクダが表紙の本:旧約聖書の”出エジプト記”をイメージした冊子。(”最後の晩餐”とリンクしますね、奴隷からの解放=自由な未来!ArcadiaのPVで砂漠を登ってましたね・・・ラクダも乗ってましたかね?)

左端下のタロットカード:風の時代を象徴する剣のカード。(病、失恋、死などの困難を切り開くと同時にその困難を乗り越えねばならないという真実を指し示すカード。苦しみを受け止め、乗り越え、先に進む・・・アルバムのテーマそのものですね)。

ジャケ内側の窓の外を飛ぶ3羽の鳥:飛び立つアルフィー3人。(明るい未来へ、新しい世界へ羽ばたくアルフィーさん!ひょっとしたら♪禁断の果実をついばんで〜飛び出せ〜はこの鳥でしょうか。T's Licence で高見沢さんが”組曲:時の方舟”の冒頭に波と小鳥の囀りが聞こえるよ、って言ってましたね。窓の外は緑豊かで山々に囲まれたユートピア、Arcadiaを思わせる景色です)

高見沢さんのギター:リッケンバッカー!(アメリカLAのRickenbacker社のギター、えらいことかっこいいです!ビートルズさんが使ってて有名になりました。)

ここからは私個人の考察ですのでデザイナーさんの意図とはかけ離れたものかもしれません(まぁ毎度のこと)

が、私もアルフィー愛満タン視点の考察です!

テーブルの上の色々

1. アルフィーロゴのラップトップ:高見沢さん愛用のMacBook Airを思わせますね。ここに曲やら歌詞やらが納められている、というまさに天地創造がここから始まるラップトップ!*日本ではノートパソコンという方が多いようですね、英語だとlaptop=膝の上

2. ハンバーガー大と小:高見沢さんの手にあるダブル(トリプルかもw)の大きなハンバーガーと対照的な桜井さんの手元にある普通サイズのバーガー。お肉大好き食欲旺盛な高見沢さんと”飲み物”の方が好きで少食な桜井さんを知っている私たちはふふっとなりますね。

なぜハンバーガーなのか・・・って、そりゃ、”ロックンロールナイトショー”(1983年)で ♪憧れは〜American Burger! って歌ってましたしね!この大きさは正統派のアメリカンバーガーです。天地創造でお疲れの後は憧れのバーガーを!お3方のことなので、仲良く分けたと思います。

3. ビールの瓶3本と栓2個:どのお二人がビールを飲んだんでしょうか・・・ビール好きの坂崎さんとお酒好きの桜井さんかな、それとも桜井さんがどちらも美味しく頂いたのかな。はたまた桜井さんは休肝日で高見沢さんが飲んだのかな。バーガーにはワインではなくビールですね!

4. 金色と銀色のコイン:”最後の晩餐”にはキリストを銀貨30枚で売り渡したユダが描かれていて、ユダを表すために画家によっては銀貨の袋を握っている姿を描いたものも多いです。アルフィーのテーブルには無造作にコインが置かれ、彼らが去った後(CDの内面)もコインは置かれたままです。

誰もいらんかったんですね、お金(笑)誰も裏切ってないし裏切られてない、そしてお腹一杯になってビールも飲んで新しい未来に一緒に飛んでいったアルフィーさん!お腹一杯になると歌いたくなる高見沢さんが飛びながら歌ってるかもしれません(実際数年前までは飛びながら歌ってましたしね・・・)。

5. ユニオンジャック:テーブルクロスがわりにイギリス国旗が掛けられています。これはもうアルフィーの1987年発売のアルバム”U.K. Breakfast”か2001年の”GLINT BEAT" が思い浮かんでニヤニヤしますね。イギリスの国旗だからビートルスに馴染みのあるリッケンバッカーを置いたのか、それとも対極にあるアメリカンサウンドとしてリッケンバッカーがあるのか、むむむ。

テーブル前の色々

6. 楽譜:配信で高見沢さんが広げて見せてくれた”組曲:時の方舟”の楽譜、長かったですね〜!楽譜の下方に高見沢さんがバスケットをしているシルエットが印刷されていてほっこりしました。天地創造に必要な愛と希望と平和を謳う楽曲の楽譜は必須ですよね!音楽で希望に満ちた世界を生み出す高見沢さん、まさに創造神!

7. ギター横の多面オブジェ:これは大航海時代に使われた日時計です。ハンス・ホルベインが描いた”The Ambassedors(大使たち)"に描かれていますが、この絵画の中にはアルフィーさんとリンクするものがいくつか見えます。日時計は右にいる人の肘あたりにあります。

この絵はこの二人のインテリ(権力と階級)ぶりをこれでもか〜っと誇示したもので、見えるオブジェは地球儀、天球儀、楽器、天文学の道具、書物、オスマントルコの絨毯、毛皮のコート、楽譜、など価値のあるものばかり。そして床には側面から見ると骸骨の形に見える騙し絵があります(memento mori 死を忘れるなという教えです)。

左の彼の胸のペンダントには剣を振り下ろす大天使ミカエルの姿があります。♪天を仰げばーミカエルの剣よーーー ですね!

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大航海時代そのまんまな歌詞も”組曲:時の方舟”にいくつか出てきます。この時代は”お宝(金、スパイス、お茶、奴隷、植民地など)”を求めて西洋各国が海を支配し、巨万の富を作り上げた時代です。アルフィーにとっての航海は平和・安息・明るい希望ある未来・新世界へと荒波を蹴って力強く進むものですね。

♪古い水夫は新しい帆をあげて星座を頼りに新世界を目指す     ♪嵐の海を越え希望峰を目指せ!羅針盤が示す未来へ舵を取れ!

*ちなみに15世紀、アフリカ大陸最南端の喜望峰(アルフィーさんは希望と記)はもともと”嵐の岬”と呼ばれていましたが、ポルトガル航海者バーソロミュー・ディアス(1488年)とバスコ・ダ・ガマ(1497年)がここを周り、航路でインドを目指す足掛かりを作り大航海時代の幕開けとなりました(コロンバスさんは反対側からアジアに周ろうとしてカリブ諸島に辿り着きました1492年)。

8. トルコ?ペルシャ?ラグ・絨毯:上の絵画にもあるように美しく繊細な柄と高い技術、そして多大な時間を掛けて織られたラグもアルフィーさんの長い歴史と進歩・進化し続ける様を思わせます。”目の前の仕事をコツコツと確実に誠実に”やってきたアルフィーさんの象徴のようです、まさに信用と実績のThe ALFEE

9. マーシャルのアンプ:アルフィーさんの初武道館公演(1983)は全国からかき集めたマーシャルを積み上げたステージでしたね!このアンプを通して、彼らのメッセージ・音楽が遠くまで響き渡ることを表現してると思います。言葉の通じない遠くまで届いてほしいですね!

10. アンプの上の金色の置き時計:17世紀のドイツ・アウグスブルグで作られた卓上の天文時計(astronomical clock) です。この時代は美しく、機能的で、精巧な時計を作るマスターたちが切磋琢磨していた時代です。ギルド組合でJourneyman ジャーニーマン(職人)が活躍してた時代ですよ!

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時間というキーワードがこのアルバムにもたくさん出てきますね!そして時計のように正確にリズムを刻む桜井さんのベースを思わせます!

おまけ:ジャケットの内側・・・

11. ワンちゃんの上に見える白いタオル・布:その1で書いているのですが、最後の晩餐の後、キリストは自らタライに水を入れ、タオルを腰に挟んで、使徒たちの足を洗います。立場や身分関係なく互いを清める、という謙遜と美徳を体現する行動です。その様子の絵画も最後の晩餐同様色んな画家によって残されています。

↓こちらは15世紀のイタリア画家アントニオ・ビバリーニによる絵画。キリストが腰に白いタオルを挟んでますね。洗われている人が恐縮してるのもいいです笑。

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アルフィーさんが小鳥となって飛び去った後にピラっと残されていたタオル・・・お互いの足を洗いっこしたのかな、と想像したら可愛らしすぎてニヤニヤしてしまいました。お3方、長い付き合いなのにいつも互いに敬意と愛情たっぷりに接してますよね。でもタライがないので、誰かがこぼしたケチャップとマスタードを拭いたタオルかもしれないし、お口の周りに付いた肉汁を拭いたのかもです。

12. テーブルに残された齧りかけのバンズ:これ、多分桜井さんが”もう食べられない〜”って言って残したんだと思います。桜井さん、少食なので笑。ひょっとすると幸ちゃんがポケットから出したパンかもしれんですね(配信では坂崎さんが終盤に楽屋から持ってきたパンをお二人にあげる、という儀式があります)。

13. ワインの杯は内面には描かれていない・テーブル上と前が散らかっている:杯はバタバタやってる間に向こう側の床に落ちてしまったのでしょうか?散らかり具合から慌てて出て行った様子が浮かびますが、最後に飛び立ったのは高見沢さんだと思います。内面の窓の外に飛ぶ鳥を見ると、黒とグレーの鳥を追うように大きな白い鳥が羽ばたいています(高見沢さん、衣装も白い羽付きでしたしね)。

結論:最後の晩餐じゃないよ

”最後の晩餐”がモチーフな限定盤Cのジャケットですが、キリスト教になぞらえた”処刑前の最後の晩餐”ではないのはディテールの違いから明らかです。苦悩の時代を終わりにして、希望ある未来に羽ばたくための楽しい晩餐だったのではないでしょうか。アルフィー流の”天地創造・始まりの晩餐”なバーガー+ビールだったもかもしれません。アルフィーに”最後”は似合いませんもんね。

その1でも書きましたが、AIさん?デザイナーさん?のアルフィー愛に満ちたジャケットをアルフィーを愛してやまないシマリスが勝手に解釈・考察した記事ですが、これは私が生徒たちにも奨励している”integrated learning"という興味と興味を繋げながら学んでいく学習方法そのまんまです!

アルフィーに限らず、好きなものから派生した疑問や興味を追求して、新しい学びを続けていくと思わぬところに辿り着きますね、そしてそれがめちゃめちゃ楽しい!世界が広がる!高見沢さんも言っていましたね、”新たな未来を創る愛は身近なところにある”・・・・愛するという気持ちは”知る・学ぶ”という行動から始まります。

世界史や、ルネッサンス、キリスト教、西洋美術なんかに興味がなかったみなさんが大好きなアルフィーを通じてちょっとでも楽しい学びが出来たなら嬉しいな〜 そして次に何か興味あるものを手にした時に、新しい学びの機会に繋げる手立てが出来たなら教師冥利につきます!

”天地創造”はThe ALFEEによる半径3mの日常から時間と距離を超えた世界までを網羅した Creation Myths 創造物語の集大成です。天才・高見沢さんの独創的で多彩な曲と詞、そして3人の力強くも繊細で癒される演奏、歌、ハーモニー、アレンジをぜひ聴いてくださいね!中毒性があり、何度でも天地創造したくなる逸品です!

長い記事を2本、読んでくれてどうもありがとう!

シマフィー 

*その1&その2、リサーチして、資料を纏めて書き上げるのに9時間くらいかかりましたw その間、”天地創造”を聴きっぱなしです!飽きない〜すごいぞ、このアルバム!最高傑作!高見沢さん、天才!大好き!

参考資料はこちら〜!


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