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教師シマリス

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学校の授業、教育系のアレコレ、楽しく学ぶ工夫、そんなことを書いた記事をまとめました。 現在アメリカの私立高校で歴史と科学などを教えていますが、それ以前は日米を含め6カ国で英語・コ…
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2021年9月の記事一覧

"先生、ご飯食べたの?"

毎日思うのだが、私の生徒たちは本当に優しい子が多い。(*アメリカの私立校で教えています) 自分勝手なイメージかもしれないが、10代の子供達はもっと自己中心的な人間だと思っていた。まぁ、自分勝手な部分もたくさんあるし、多方面から物事を捉えるスキルがない子供もいるけれども、どの子も優しい言葉を自然に口にするように思う。 ”先生、ご飯食べたの?” 毎日そう尋ねてくる男の子がいた。授業の関係で毎日のランチ時間が変わるので、6時間目だったり8時間目だったりと日によってご飯を食べる

君たちの言葉で先生は変わった

生徒たちとの会話の中には本当に様々な学びがあり、ハッピーになったり、考えさせられたり、恥ずかしくなったり、涙が出たり、胸が苦しくなったり、とずっとずっと後まで私の中に残る一言も多い。(*アメリカの高校で教師をしています) その中で私が行動を変えるきっかけになったものをいくつか書いてみる。 ”僕は頭が悪いから” その生徒はいつもそう言っていた。宿題を忘れたり、テストで不合格だったり、みんな理解できている課題が難しかったり、と何かあるたびに ”僕は頭が悪いから” と時

脳がどうしたって? Brain を使った英語表現色々

学校が始まりいよいよ対面授業の準備が進み、あとは生徒が帰ってくるだけになっているうちの学校(*アメリカの私立校で教師をしています)。1年半も学校に来ていなかった私は、あれやこれやの準備にてんてこ舞いで爆発しそうなほどに忙しい・・・。手際が悪くなっている気がする。鈍っているのかな。 あっちの教室へ行き、こっちの会議へ顔を出し、そっちのデスクの片付けをし・・・としていると自分が一体何を優先し、何をとりあえず終わらせねばいけないのかがわからなくなってくる。 昨日はまさに BRA

教師が大切にしている3密、その1 (again)

*Back to schoolの時期に読んでほしい、昨年11月に書いた記事をアップデートして再掲載します。 教師になって早、23年!この間いろんな場所で様々な生徒を相手に先生という立場で学んできました。 現在はアメリカの高校で教えていますが、それ以前は中国、ドイツ、スペイン、フィリピン、日本にアメリカ、など自分を常に新しい場所におき新しい挑戦と好奇心を追いかける生活をしていました。教える教科も様々で、生徒の年齢・国籍・言語・文化も色々ですので ”教師”としての役割や義務、

好きの順位

小学4年か5年のときに、クラス内の男子何人かが ”好きの順位” というランキング表を毎週作るようになった。記憶では週中の水曜の昼休みに発表だったような気がする。35人ほどのクラスは男女半々なので約17人の女子がトップ5に入れるかどうかを固唾を飲んで待っていたのを覚えている。 全ての男子がランキングをつけるわけではなく、スポーツが出来たり勉強が出来たり、背が高かったりハンサムだったりのいわゆる 人気者 の男子だけである。 子供とは恐ろしいもので、その日かその週かもしくはその

暗記しなくなったね

先日ツイッターで高校生のアル友さんが ”みなさんどうやって暗記してますか” と聞いていたので、ついおばちゃん先生のお節介が出てしまいこうリプライしてしまった。(英単語を暗記する、という前提で) 1.単語を文章化する(自分の事か自分の知る真実を書く事) 2.文章を音声化する(声に出して何度か読み上げる) 3.文章を映像化する(読み上げる時にその文章をイメージする) 私が生徒たちに授業で習ったを単語を身につけ、使って欲しいもらう時に教えているやり方だ。基本的に”必要だ”と

全部先生のせい

時々ぶったまげることを父兄の方に言われる。 学校の先生は教えるだけではない、という記事を書いたけれど(↓ここでーす) それ以上の何かを ”当たり前” に要求されていることが色んな会話の中でわかる。 ありがたいことに私がこれまで担当してきた生徒の親御さんは、教師を全力でサポートしてくれ、あれやれ、これしろ、あそこが悪い などと指図をすることはほとんどなく、いわゆる ”ヘリコプターペアレンツ”(日本のモンペのようなもの)に遭遇することもない。それでも10年に一度くらいはちょ