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アメリカ生活:シマリスのだいたい今

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最近のお話をまとめました。シマリス界では最近とはだいたいここ10年以内のことです。
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2022年2月の記事一覧

平和について

ウクライナの生徒、ロシアの生徒が二人、カザフスタンの生徒。 それぞれは違う学年なのだけれど、寒い中外のベンチで並んで座っているのが教室から見えた(*アメリカの私立校で教師をしています)。 こんな状況なので、ひょっとして何かあるのかなとちょっとだけ心配になり、両手にキャンディーとチョコレートを掴んで教室を飛び出した。表情だけではどんな話をしているかわからなかったし、彼らが友人同士なのかも知らなかったので正直言うと揉め事や諍いがあるのかもしれない、と思ったのだ。掴んだ甘いもの

速報:胡麻まみれでした

忙しい1日を終えてやっとこ帰り着いた我が家の玄関前に週末注文した食品が届いていた。 我が家の近所にはアジアスーパーはないので何かが必要になったらまとめて買うようにしている。今回はお好みソースと夫用の麦茶が切れてしまったので、他に必要なハヤシライスの元やチャプチェなどを足して注文した。 簡単にペラっと貼ってあったガムテープを剥がすと、一瞬で嫌な予感。 見て! さて、私の嫌な予感を一緒に確かめるバーチャル体験をしましょう! あら・・・ちょっとイカン感じで捩れてますな、胡

一番古い記憶

みなさんの一番古い記憶は何ですか? 私は2−3歳のとき、夕食時に食卓に並んでいた焼き魚の尻尾を全員分片っぱしから摘んで食べたことです。根本からぽきっぽきっと折りながら口に入れてもぐもぐしていました。魚の脂が焦げる匂いや、指先にあたる鋭いヒレの感覚、居間で流れていたアニメの音楽まで一緒になっている気がします。正しい記憶なのかどうかは定かではないですが。あちこちの記憶が一緒くたになっているのかもしれないけれど、もう真実はわからないですね。 その後、台所からご飯か味噌汁かを持っ

一言も二言も多い大人

”もちろんデビーはいい先生よ〜だってもう母親を10年もやってるんだから” 数年前の職員会議で中学部の校長がこう言ったときに、私はつい ”はぁ?” と声を出してしまった。(*アメリカの私立校で教師をしています) 前に立つ彼女にはもちろん聞こえなかっただろうから、彼女はまだ続ける。”お母さんをしてると教えるのも上手なのよ!” 今度は私の隣に座る独身男性教師がこっちを向いて言った "What the f--k? 何だよ、オイ”(*f--kは悪い言葉ですのであまり使わない方が良

決心の理由と後悔の有無

先日生徒から”進学と就職”についてインタビューを受けた。 11年生を対象にカレッジカウンセラーという進学指導・相談の教員が始めたもので、身近な大人に私たちがどうやって進学先や就職先を決めたのか、そしてそれまでにどんな葛藤やアドバイスや後悔や喜びがあったのかをインタビューするという。(*アメリカの私立高校で教師をしています) 放課後に、かつて私の生徒だったT君がノートと鉛筆を持ってやってきて、カメラとマイクをセットして恭しくインタビューが始まった。 大学進学を決めたときに

お母さんが出て行った

学校のメールのスパムフォルダーを整理していた。気づけばしばらく見ていなかったのだろう、何百件というジャンクメールが溜まっていた。(*アメリカ東に在住です) その1ページ目の一番下に見慣れた名前が見える。 ソンジエ M、とだけあったが、これはひょっとしてあのソンジエだろうかと思い開いてみた。 私が最後にソンジエに会ったのは彼がまだ5歳の時で、あれからもう8年が経っていた。5歳にしては体が小さくておかっぱ頭の可愛らしい顔で、ニコニコと私の手を握り校内を一緒に散歩したり、植物

バレンタインの豪華プリンセスクッキー(歯が折れます)

バレンタインデーに生徒のRちゃんがくれたクッキー すごいな、最近の技術は!こんな豪華なクッキー見た事ない! ほんでもって重い!ずっしり・・・・重さを測ってみればよかったな、でもゆうに1パウンドはあったんじゃなかろうか。 見て、この厚さ。 上のお花やパールのアイシングが石の様に硬くて、割るのに一苦労だった。 ”先生、プリンセスだから〜うふふ” と渡してくれたRちゃん、かわええ💙 かったいアイシングを噛み砕くのに恐る恐るちょっとずつ歯を当てるおばちゃんプリンセス(歯が

ホームステイ記事:反省と考察

先日書いた”海外在住の友人にお願いしてはいけないこと”がえらいことになっています。 私は基本、アルフィーの記事しかSNSではシェアしないのでこの記事をシェアしてくださったのは読者の方です。そのおかげでたくさんの人に読んでいただき、その方達の感想や共感やエピソードなどを読むことが出来ました。 同じ様な、また詳細は違うものの似た様な経験をお持ちの人がたくさんで驚きと共に”お疲れ様です、大変でしたね”とお伝えしたい気持ちです。”わかる”と言ってくださる皆さんのコメントを見てちょ

うちの観葉大根

みんな!ちょっと見て! うちの観葉大根、かわいくない? 先日スーパーに大根があったので買ってみた。こちらでも大根はDaikonと表示されて売っているが、我が家のそばにあるスーパーには Day-con と書いてあった。まぁ音はあっているのでいい。 そのスーパーは客の9割が南アメリカや中央アメリカからの移民なのだが、彼らはどう大根を調理して食べるのだろう。ちなみにそのスーパーで買えるアジア野菜は大根、白菜、里芋、である。これらは南アメリカのお料理に使われるのだろうか。 大

老後を語る

まさか自分が老後のことを考える歳になろうとは思いもしなかった(笑) 若い頃は好き勝手に生きてきて、”まぁここで死んだらそれまでか” と思いながら毎日を過ごしてきたけれど、歳をとってくると欲が出てきてできるなら150歳まで生きたい(笑)。 世の”定年退職”の年齢までには程遠いけれど、夫と私はもう引退後の話をしている。もし可能ならば5年くらいを目処に二人とも仕事を辞めて、好きなことをして暮らしたい。そのためにはお金がいることを最近学んだ。夫の大学は州立なので、辞めてもこれまで

極寒、海で見つけた

マイナス10度の中海辺まで散歩に出た(*アメリカ東海岸在住です) ちょっとうちからは遠いけれど、先週はひどい嵐だったし何かの動物(の死骸)が流れ着いているかもな、と行ってみた。なぜ死骸を探しているのかと言うと、私の夫は生物学者であり、自宅で骨格標本を作るからだ。我が家には約250種の生物の頭蓋骨と骨格標本がある。全て夫が処理して作った。(郡、市、州、国、国際間の生物標本を集められる許可・資格を持っていますので合法で採集しています。ちなみに絶滅危惧類ではなくても渡鳥などは許可

海外在住の友人にお願いしてはいけないこと

大人になってから、日本に住んだのはたったの1年4ヶ月で、それ以外は海外だった私。(*現在はアメリカ東海岸在住です) 日本に帰るときはフェイスブックやなんかで繋がっている友人(と呼ぶには会ってない時間が長すぎる)たちに ”お願い!” と言われることがたまーーーーーーにある。独身の頃のお願いは ”今度帰ってくる時アレ買ってきて!”系のお願いがほとんどで、お土産を兼ねて喜んで買って帰っていたが、結婚してからちょっと様子が変わった。 たった1年4ヶ月の日本在住時代に知り合った方や

笑いと学びのnoteをどうぞ

noteに参加してよかったなーーーとしみじみ思うのは、実生活では出会うことはなかろう・接点も持てないだろうと思われるみなさんの記事を読めること。 大人になってからめっぽう世界が狭くなっている自分にとってこんなに素晴らしいことはない。自分の手の届く範囲にいる大人たちではないみなさんのnoteを読むのは心から楽しく、仕事や家庭を超えた”ひと”が見え・言葉や風景を共有できるのは素晴らしく幸せだ。 これまではまとまった日本語(雑誌とか本とかネットニュースとか)しか目にすることはな

春節いろいろ

大きな都市のチャイナタウンにでも出かけない限り、旧正月・春節の雰囲気はここらへんではなかなか味わえない。(アメリカ東海岸で教師をしています) この季節になると我が校の中国・台湾からの留学生は家が恋しいだろうなぁ、と思う。中国では旧正月は爆竹や花火なんかで盛大に祝うし、ご馳走がずらりと並び、親戚一同が久しぶりに顔を見せ合うホリデーなので、アメリカに来ている子供はちょっと取り残されたような気持ちがするだろう。日本の紅白歌合戦のようなテレビも見れないし、赤い袋のお年玉も貰えない。