栗の思い出、あちこち
東京で女子大生をしていた短い期間、毎週末のように飲み歩いていた。合コンだったり、女子会だったり、外だったり誰かの家だったり、と19や20の時は割と後先考えずに出されるがまま飲んでいたような気がする。よく飲み、よく食べ、の健康優良児だったので、飲んだ後は何かしら食べたい私は、帰り道にぶらぶらと甘栗屋台を探して彷徨うのが常だった。20の私のシメは甘栗だった。五百円の袋を買って全部一人で食べていた。爪と指先を真っ黒にして、パッカパッカとリズム良く皮をはいでは甘栗を口に放り込んでいた