見出し画像

デザイン思考的「質問する技術」

プロダクトのプロトタイプやモックを作って、ユーザに意見を聞くとき。
コンサルティングのプロジェクト立ち上げ時にステークホルダーにヒアリングするとき。
ヒアリングで顧客の潜在ニーズをあぶりだしたいとき。
質問によって知りたいことを相手から引き出す力が求められる時はたくさんある。

デザイン思考を用いる際には、各人がいかに優れたアイデアを生み出すかではなく、創造的なアイデアに結びつけるために、いかによりよい質問をするかが重要とされる。

というわけで今回は、デザイン思考的によい質問の仕方というものをまとめてみたい。

出典はこちら。https://medium.com/@dthroughz/the-art-of-asking-questions-a-design-thinking-workshop-521e4f896bed

Open-ended Questions をせよ


オープンクエスチョン、クローズドクエスチョンという言葉に聞きなじみがある人もいるだろう。
Yes or Noで答えられる質問だと日常会話においても話が広がらない。インタビュイーにとにかくしゃべってもらい、インタビュワーは相手のリアルで率直な情報をひたすら聞く。そんな状況に持ち込むのが理想である。
とはいえ、オープンクエスチョンなら何でもよいわけではなく。「死についてどう思いますか?」など、どう答えたらよいのか迷うようなオープンクエスチョンは相手を困惑させ、身構えさせるだけである。
会話が広がるオープンクエスチョンをする。これにはいろいろと試行錯誤が必要だが、例えば「最近新しく学んでいることはありますか?」など、インタビュイーが容易に自分の身の回りにあった出来事や、考えていることを連想できる質問をしたい。

Small Questionsの合わせ技を活用しよう


前述した「死についてどう思いますか?」のような漠然とした質問(Big Question)に答えるには相手は深く、熟考する必要がある。特にまだ打ち解けきっていないようなインタビューの冒頭では、沈黙を恐れる気持ちも相まって相手を困惑させてしまう。
しかしながらBig Questionを解き明かすためにインタビューを実施する場合もあるだろう。そんなときは、Big Questionをかみ砕いた、Small Questionをいくつか投げかけていくことである。例えば、「あなたの周りの知人やペットが亡くなったという経験はありますか?」「その時、あなたはどう感じましたか?」という塩梅である。こうした質問からその人の考え方や背景を知ることができれば、あらためてBig Questionを問うまでもない。

沈黙は大いに重要である


人は一般的に、沈黙を恐れ、間をつなぐために当たり障りのないことを言おうとする。そのため何か考えを深く、率直に言おうする傾向は失われてしまうのだ。そうした回答を拾い集めていってもインタビューから意味のある示唆を得ることはできない。
これを避けるためには、インタビュワーはできるだけ相手が回答するまでに追加で発言することを控えるべきである。あえて沈黙を生み出し、沈黙があっても良いのだという空気を作る。そうすると、問う側、答える側の双方がスローペースで、より本質的な会話のキャッチボールができる環境が生まれる。

まとめ

有用な情報を相手から引き出す質問のコツとして、「会話が広がるオープンクエスチョン」「知りたいことから一歩かみ砕いた質問を複数すること」「沈黙を許容する雰囲気づくり」を紹介しました。インタビュー・ヒアリングをする際にはぜひ活用してみてください。


ジャリ銭投げてくれたらうれしいです!