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【刀ステ】科白劇【感想文/前編】

今回は刀ステ「科白劇」の感想文です。
コロナの流行により初の全国緊急事態宣言が出た2020年。
たくさんの演劇が延期や中止に追い込まれ、ファンだけでなく演劇に命をかけている舞台関係者や役者などが悲しみと不安に襲われました。
先の見えないこれからと謎の疫病への恐怖。
CGを使えない生(なま)だからこそ濃厚接触が多い舞台は絶望的でした。

そんな渦中、国の指示に充分従いコロナ対策をしながら幕を開けた舞台が今回の感想記事になる刀ステ「科白劇」です。
脚本演出の末満健一がコロナで苦しむ世の中に対応できるように用意した「科白劇」は徹底した感染予防とソーシャルディスタンスを心掛けた作品で、コロナ流行がなければ生まれなかった演劇になります。

当時、ワクチンの存在すらなく謎だらけだった疫病に挑んだ演劇「科白劇」

未試聴の人は是非、配信やBlu-rayなどで見届けてください。



初回限定生産のジャケットは耽美

刀ステは毎回シリアスなのでどちらかと言えば暗いジャケットが多めの中、科白劇は疫病を吹き飛ばす勢いの華やかさで役者の美麗さと花がよく合っていて美しいです。表紙の画からすると少女漫画のような見た目ですが、演劇の内容はいつも通り少年漫画寄りの物語になっています。

刀剣乱舞はイケメンが出て来るイメージから女性向けと思われがちですが、どちらかと言えば男性向けの内容をしているんです。
特に刀ステはアニメも含むメディア展開の中でもっとも男性向けな作りをしているので、ぜひ男性にも見てもらいたい作品です。
(男性の芸人さんなども見に来てますよ)

講談師の起用というアイデアが凄い

ソーシャルディスタンスな演劇をするために呼ばれたのが講談師です。
科白劇とは「科」がしぐさ、「白」は台詞の意味で普段の演劇にはない手法を使ったものになってます。
この説明を公演前に知った時に「朗読劇」のようなものかなと思った人がたくさんいました。
マイクの前に役者が立ち、台本を片手に物語を進めるスタイルくらいしか当時の状況では思い浮かばなかったのです。

ですが公演が始まると、役者はいつも通りキャラクターの衣装を身に着け、舞台上を駆け巡り、語り合い、戦うので驚きました。
違うのは口元に身につけられた透明プラスチックのマウスガードとおもに戦闘シーンを分かりやすく説明する講談師の存在です。
濃厚接触をしないため敵である遡行軍は全部バックスクリーンに映し出され、戦う刀剣男士は空(くう)を斬ります。
殺陣に合わせて敵が斬られて消滅するので映像と息があっておりダサさはありません。
講談師の巧みな状況説明付きの語りで渋くてカッコイイ芝居が見れます。

講談師って普段あまり馴染みがないというか、歌舞伎や能や落語もそうですがそこら辺の若者向けでなく大人の中の大人が楽しむイメージがあって敷居が高いと思うんです。
なので今回、刀ステというゲームを原作にした娯楽ものに「講談師」という存在が現れてそれを見れるっていうのは貴重な体験だと思いました。
たぶん、科白劇がなければ講談師がどんなものか一生知らずに生きてきたと思います。

これも何かの縁ですし、講談師さんにはまた何かの形で刀剣乱舞に関わって欲しいです。
大演練とかどうでしょう?
刀剣男士が多いので彼らの紹介を渋くカッコよく紹介してもらうとかいいと思います。

長くなりましたが、ここからが物語の感想文本編になります。

どんな感想文にしようかなと思ったのですが、もうすでにたくさんのファンがレポや感想記事をあげてネット上にあふれてるので普通のものじゃつまらないかなと思い、円盤を見ながら思ったことや考えたことを全部ここに残す方法にしました。

本来ならボツにするどうでもいい内容も全収録なのでまとまりがなく読みにくいかもしれません。
ですが「あが太の感想」を読みたいという方には需要があると思いますので気になった方は有料記事になりますが読んでみてください。

※考察のまとめはいつも通り出来次第Twitterに載せますので、考察まとめが見たいという方はTwitterで更新をお待ち下さい。
(旧考察まとめはpixivにあります)


※考察まとめと被る内容やボツまで掲載
※個人の解釈を多く含んだ内容で好き勝手に語る感想文
※刀ステ虚~科白までのネタバレあり
※天伝と无伝未試聴の状態での感想です


科白劇の感想

(本編を見ながら実況メモしたものなので本編に沿ってます)


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