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言葉と記憶と思考

やりたいことが無いという人がいます。
圧倒的に行動量が少ないための、知識不足、経験不足です。

人は、自分が経験したことだけが世界のすべてです。
知らないことは知らない。
発展途上国の子供達の将来の夢が、先生や医者だったりするのは、
勿論、素晴らしい先生やお医者さんとの出会いや憧れがあるからだけど、
彼らの周囲にいる職業人は、先生や医者くらいしかいないので、他の職業を知らないからだということも理由の1つだと、ユニセフの方に聞いたことがあります。

それは日本でもいえること。
やりたいことがわからないという子供達、学生達も少なくはないですが、
自分の世界を広げるために何かをやるでもなく、教養や世界を広げるための学びや勉強を、嫌いだという一言で放棄して、そんなちっぽけな自分だけの世界しか知らないままの人が、自分の好きなことや面白そうなことがわからないのは当然なのです。

いい仕事につくためのスキル磨きもいいけれど、生活のために働くことがまだ強制ではない学生のうちに、うんと自分探しをしたっていい。
ちょっとでも好きかもと思えることで、
お金がもらえる仕事ができることが1番なのです。
これからの時代は、本当に羨ましいことに、なんでもそつなくできる人ではなくて、ひとつのことでもエキスパートになれた人が重宝される。
得意なひとにお任せする形が主流になったから安心していい。
ちょっと妬ましくもあるけれど。
いろいろ大変ではあるけれど、せっかくいい時代に若い時期を生きられるのだから、たくさん真の学びをして、世界を知って、自分の枠を広げて、やってみたいことができることがある大学選びをしてほしいです。

知らないことを知るためには、体験できなければ経験するだけでもいいのです。
人の脳は、自分が直接体験したことではなくても、人の体験を見聞きすることで疑似体験することができます。
だから、たくさん本を読み、動画を見たり、多くの情報に触れることが大事なのです。
そして、言葉にしてみる。人は言葉で考える生き物です。
言葉にして初めて、存在が生まれてくるのです。
それが、自分の中のデータベースを増やすことにつながります。
データベースが増えれば、比較する情報も多くなるし、つなげる情報も多くなります。

何にもない受験勉強は、夏休みあたりで目標もモチベーションも続かなくなってしまいます。
受験勉強が無意味だという言い訳に逃げてしまいがち。
受験勉強はいい機会です。やりたいことに近づくために学びを深めることができる。自分が避けてきたものの中に、宝物があることもある。

受験制度が変わっても、やるべき根本的なことは変わりません。
来週から新年度スタート。でも、もう受験シーズンは始まっています。
早めに受験科目を決めて、集中して、考え方を身につけていってほしいと思います。

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