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【第3回 おせっかい会議】〜一流の事例から学ぶまちづくりのヒント〜

式根島でおせっかい会議(新生よっちき会議)が立ち上がって3ヶ月
続いては、11/27の第3回の開催レポです!

参加者が少ない中でも、様々な事例から取り入れたいアイデアのタネを探し出した前回。
「地域のあらゆる人達が参加でき、
健康と幸せを育み合うまちづくりとは?」

の問いが更に深まりました。

そこで11/27に開いた回では、更に優秀な事例をもとに、実践者とも対話できる時間を作りました。

外部イベントとのコラボ開催

今回は、おせっかい会議に関わる私が、都立病院機構内で担当しているプロジェクトの講演会と同じタイミングで開催することにしました。

東京都立病院機構では、「地域と医療福祉を繋ぐ視点を持った人材を、地域内や専門職にとらわれず育成する」という目標でプロジェクトを進めており、そのプロジェクト責任者を私(今回のライター:かける)が担当しています。

「せっかく企画者が一緒だから、コラボさせても良いんじゃない?」
という提案は、上司にも快く受け入れてもらい、式根島のおせっかい会議参加者にもパブリックビューイング形式で参加してもらいました。

会議+講演会のスペシャル版!

教えてもらうだけじゃない対話の時間

今回の企画では、2人の医師に登壇してもらいました。
1人は神奈川県藤沢市で、もう1人は兵庫県豊岡市で、まちづくりに関わる先生です。

藤沢の渡部先生は、「ノビシロハウス」という大学生・高齢者が集まるアパートの横で在宅医療クリニックを運営し、日常的に多世代が交流できる場づくりを意識しています。

医療福祉の専門職と地域の人の間にある「壁」をいかに乗り越えるかをテーマに、
ノビシロハウスのような住居を作る企画だけでなく、多様性を大事にしたサーフィンクラブなど、湘南地域ならではの資源を活用した実践例を紹介してもらいました。

豊岡の守本先生は、学生時代からケアを生活の動線上にデザインするまちづくりに取り組んできた、私も尊敬する大ベテランです。
学生時代の成功と挫折、そこからの学びなど、ストーリーに沿って分かりやすく活動と想いを伝えてもらいました。

後半は対話の時間。
都立病院機構の今までのウェビナーでは、オンライン参加者の質問のみに答える形式でしたが、今回はハイブリッド開催で式根島の人達に優先して質問してもらいました。
「そのような活動はどうやったらできるの?」という純粋な問いや、
島の人だからこそ感じることを登壇する先生達から尋ねるなど、
双方向の対話により更に理解が深まっていきました。

初めてのハイブリッド開催はトラブルもなく対話も弾みました

「ワクワク」と「気になる」

講演と対話の時間を通して、会議の参加者さんには「ワクワク」「気になる」コトを探してもらっていました。

それぞれの説明は以下の画像のとおりです。

ワクワクすることをピンク、気になることを黄色の付箋に
それぞれ書き出して貼り出してみました。

大事にしたかったことは、自分達自身が「楽しい」と思える感情
事例をそのまま真似するのではなく、自分が好きなものを把握することで
式根島の風土や文化にあったカタチに落とし込む材料が揃う
のです。(1)

KJ法のグループ分け。ちょっとずつ慣れてきて楽しく仕分けられました

集まった付箋を張り出す時は楽しい時間。
「こういう所が面白いと思うんだね!」という、
事例だけじゃなく参加者同士の視点の気づきにも繋がりました。

これからの会議

会議の最後に、これからのロードマップを発表しました。
今まで開催してきた中で「そろそろ何か活動をやりたい!」という声も多く上がっていたからです。

それでも私は「まずはじっくり対話する時間が必要だ」と感じていました。
長年同じ顔ぶれで生活したきた島の人達は、腹を割って本音を話し合う時間を取れていなかった、と感じていたからです。
安心して話せる場を作ってからでないと、やりたい事も活動のゴールも声の大きい人のものになってしまい「住民みんなで作る」という目標がズレてしまいます。

会議を呼びかけた1人である千松さんと話し合い、下の通りに考えました。

まずは12月までは話し合い。
12月の最後にいよいよ活動を具体的にして、1月からはちょっとずつ実践していきます。

ちょっとずつの実験で改良を重ねて、3月には島の多くの人が参加する文化祭や、自分達でイベントを開き、健康で幸せな暮らしを作る活動成果を目指します。

実感のわかない顔の人もいましたが、だからこそまだまだ話し合う必要があると思います。
1人でも多くの人が「自分達がこの場を作っているんだ」と感じられるよう、
まだまだ挑戦は続きます!

参考文献)
1)西上ありさ著『ケアする人のためのプロジェクトデザイン』医学書院、2021年


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