ある色盲の同級生の話(14)


 小学校の低学年の同級生で、同じ色盲の者がいた。彼はその時は、運動も勉強もクラスで1、2を争うぐらいで、書道は親の指導もあってか断トツだった。喧嘩もめっぽう強く、いわゆるガキ大将で、いじめもしたが、同級生が上の学年にやられたりすると、仕返しに行ったりした。

 4年生の時クラス替えで、違うクラスになり正直ホッとしたが、中学校は違う所に行き、それからの事はわからなかった。

 年月は経って、当時父親がある学校の校長で、勉強に厳しく、東大以外は大学で無いと言われていたらしいが、反発して東京の難関でない大学に行ったと聞いた。

 同級生の頃、僕らは2人とも色盲でその事について話したりした。僕らの小さい頃は、大学は理系に行けないと思いこんでいた。(現在はそうでも無いらしい。)
好きでもない文系の科目なんてやる気がしない。そうかと言って理系科目が出来ても、理系の大学に行けないと思っていたので、勉強じたいをしなくなり成績も悪くなり、大学も好きでもない大学文系に行ったらしい。

 この頃は、学生運動の激しい時代で、大学では勿論勉強などしないで、東京のある団体のリーダーになり、何万人も動かしていたらしいが、やがてそれも終わり、ガキ大将の続きの様な生活態度も良くなく若死にした。

 思うに、色盲でなかったら、入りたい学科に入っていたら、彼の人生は変わりこの時代何らかのリーダーになって世の中で活躍で出来たかもと思う。(勿論、意志が強ければ変わっていただろうが)今までのいくらかは自分にも当てはめて書いていることであるが。

 彼と違ってはじめから人と考え方が違う僕は、リーダーどころか何処のクラブも会社も馴染めないので初めから自分で何か始めて今ある代表をしている。大分前に変わり者の知人からあなたはアスペルガーかと言われたことがあるが、思考回路か軸がずれているだけ。

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