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THE MODELをイラストにしてみた

ちょっと時流に乗り遅れた感もありますが、Marketo福田さん著の『THE MODEL』を読みました。

内容は、BtoBマーケティング(と言うと狭義になってしまいそうなので補足すると、サービスを顧客に届ける一連のプロセス、と言えばより近いでしょうか)のモデルです。それを「THE MODEL」として紹介されています。

福田さんは元々Salesforceに在籍されていて、インサイドセールスを始めとするBtoBマーケティングの一連の流れを経験されました。それを踏まえて、今求められる組織のあり方だったりプロセスのあり方だったりを提示してくれています。

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「THE MODEL」ってどんなモデル?

「THE MODEL」は、企業が顧客と出会った後、どんなプロセスを経て関係性が続いていくのかのモデルだと認識しています。元々シンプルなモデルですが、さらに削りに削って、新規顧客との取引開始までにフォーカスしてイラストにしてみました。(本当は、取引開始の後がSaaSビジネスの本番で、この後にいろいろあるのですがまた別の機会にまとめようと思います。)

顧客との初回接点は、広告やWebサイトなどのオンライン上で見つけてもらうパターンと、展示会やイベントなどのオフラインで出会うパターンとがあります。資料ダウンロードしてもらうとか、名刺交換するなどして、リード情報を獲得します。

いちばん大事なのは、このリード情報の扱いです。初回接点を持った顧客に対して、営業担当が電話するなりメールするなりして提案やヒアリング活動をするのですが、

このいかにも今すぐに導入したそうな顧客はニーズが高そうですね、そのままアポイントにつながって、提案ができそうです。



とはいえ、大半はこちらの検討中の顧客です。「一旦資料を…」「情報収集中なので…」の方々です。ヒアリングや提案に応じていただけることもありますが、すぐにお取引につながる可能性は高くない。となると、優先順位は前者ほど高くはないかもしれませんね。

前者:後者=だいたい1:9(もしくは2:8)と言われています。しかし、この後者の「情報収集中の方を放置しないようにしましょう」というのが「THE MODEL」の主張のひとつです。

(⬆︎大事)

少し私自身の解釈も入りますが、緑の情報収集エリアにいる顧客群は、すぐには動くことはないものの「予算が追加された」「戦略が変わった」「組織が変わった」等でニーズが変化することがあります。BtoBの意思決定は、個人の購買意欲に左右されるBtoCとは異なり、組織の意思やもたらす効果によって左右されるからです。

情報収集エリアにいる顧客群に対して、営業担当が半年や1年もの間連絡を取っていなかった…なんてことはザラにあると思います。しかしその間に、もしかしたら顧客の状況は変化しているかもしれません。「導入したいんですけど!」と手を高々と挙げているかもしれません。しかもあなたの会社に向けてではなく、その顧客がたまたま直近出会った、どこか別の会社に向けて。

タイミングを逃さないために、情報収集エリアにいる顧客群を定期的にフォローするなんて!人も時間も足りません!
という声が聞こえますが、そこはMarketoさんなので、MA(マーケティングオートメーション)使っていきましょうという話です。MAについてご存じない方も、この先簡単に解説するのでご安心ください。

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で、どうやって実現するの?

MAに関してはいろんな定義や解釈があると思いますが、ここでは「情報収集エリアにいる顧客群を、最低限のオンラインフォローでうまくやっていく仕組み」と表現するのがいちばん近いと思います。

情報収集エリアにいる顧客群に対しては、流石に営業担当がひとりひとりフォローするわけにもいかないので、メルマガなどオンラインの手段に任せます。最低限のフォローを欠かさず行った結果、「顧客に何か動きがあった際に気づける仕組みを整える」ということに注力します。

これについて『THE MODEL』の中では、イラスト上部にある「チャネル」「施策/コンテンツ」「移行判定基準」を作りましょう、と記載されています。

例えば、カレーを作るとき、ステージ(調理プロセス)がいくつかに分かれます。はじめに肉や野菜を切って炒めたあと、焼き色が付いたらステージ2に移ります。ステージ2では水を入れ、再び煮込みます。15分くらい経過したタイミングでステージ3に移ります。

カレーを例にとったのが適切かはちょっとわかりませんが、
特定のチャネル(鍋)で
施策/コンテンツを発信し(中火で煮込む)
移行判定基準(次のステージに進んでいい状態)を元に工程を進めていく
ようなイメージなんだと思います。

きっと、BtoBの世界では
特定のチャネル(メールとか)で
施策/コンテンツを発信し(情報提供)
移行判定基準(次のステージに進んでいい状態)を元に
商談まで持っていくような感じです。

これがないと、情報収集エリアにいる顧客群はずっと情報収集エリアにとどまりますし(顧客が自ら手を挙げない限りは)、カレーになるはずの具材はただの肉野菜炒めになってしまうのです。なんとかカレーになってもらうために、こんな仕組みを整えましょうね、というお話です。

結構端折ってしまったので、また別の視点からも纏められたらいいなあと思います。


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