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宇宙に"領宙"という概念はあるのだろうか

地球上には・領海・領空という概念があるけど宇宙空間はどうなるの?

地球は自転・公転しているから宇宙空間のある点は地球上のある点の延長線上に常時ならない。逆にいうと、宇宙空間のある点とコアを結ぶ直線上にくる地球の表面の点は常に変化する。つまり宇宙空間のある点は誰の所有物でもないはずだ。所有権があるとすれば、常に直線を結べる地球の核(コア)ということになるが、それは誰のものでもないだろう。なんなら太陽系も移動しているので、これはあくまで太陽系の中で地球中心に宇宙空間のある範囲を切り取って見ている場合の話でしかない。閑話休題ー果たして宇宙空間には"領宙"という考えはあるのだろうか。調べてみる。

1.宇宙空間は全人類のもの

調べる限り、領宙という概念はなく、宇宙空間は全人類のものとされているようだ。国連が採択した5つの法律文書中の1996年の「月その他の天体を含む宇宙空間の探査および利用における国家活動を律する原則に関する条約(通称"宇宙条約")」によると、

宇宙空間は全人類に属するもので、すべての国が純粋に平和目的のためのみに自由に探査し、利用することができる。しかし、国家の取得の対象としてはならない。

とある。当初考えていた宇宙空間は誰のものでもないというのは間違いというか、地球中心で考えた場合は宇宙空間は全人類のものだった。

2."平和目的"をどう捉えるか

個人的には"平和目的のためのみに自由に探査し、利用することができる。"ここがザラッとした。宇宙空間には気象衛星、通信衛星、地球観測衛星等、様々な衛星が打ち上げられている。その中に軍事衛星や偵察衛星というものがある。民間の偵察衛星が戦争にも利用されていて、衛星から撮られた地球上の写真によって木の下にいる戦車まで識別できるようだ。

現在の平和目的利用の原則としては大量破壊兵器を宇宙空間に置くことや天体(月など)における軍事活動を禁止するもので、地球上の戦闘に対する軍事衛星や偵察衛星の利用については禁止はされていない。また、宇宙空間を経由してミサイルを発射することも禁止はされていない。

戦争を起こさないための抑止力として監視に利用なら分かるが、実際の戦争に利用されるとなると平和を損なう戦争の道具という文脈が出てきてしまうような気がする。それは果たして平和目的のためのみの宇宙空間の利用なのか?と思ってしまう。戦争下で生きるか死ぬかの状況の人たちにとっては『そんなこと言ってられるか!これは平和のための戦争だ』と怒られそうであるが。。。宇宙空間はもはや平和的空間ではなく戦闘領域になったという見方もある。そのような状況で、現在の法律に効力はあるのだろうか。

宇宙って自然としてとらえると神秘的なものがあるが、人間の営みが介入することでドロドロとした部分も見えてきてしまって、なんともモヤモヤする学びとなった。

まとめ

宇宙空間は全人類のもので平和目的にためのみに利用ができると法律で決められている。しかし、現在の法律の原則で定めていない部分については平和のためと言えるのか分からない利用もされている。

今日は衛星についての話も多かったので、明日は衛星の種類や用途について調べてみる。


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