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建設的パラノイアと歴史の話。
起業家やスタートアップ企業の人ならマストで! 読んでおきたい古典的シリーズ『ビジョナリーカンパニー』。特にその原点といえる『ビジョナリーカンパニー ZERO』は、僕も人に薦められてよく読み返しています。
先日、パラパラっとめくっていて目に留まり、「これ、個人でもあるあるだな〜」と思ったのがタイトルにも書いた『建設的パラノイア』という現象です。
組織が成長を止め、滅びていく過程には「衰退の5段階」というステップがある。それが、
成功から生まれる傲慢
規律なき拡大路線
リスクと問題の否認
一発逆転策の追求
屈服と凡庸な企業への転換か消滅
めっちゃ要約すると、
何かがちょっと上手くいったから(たいてい再現性がない)→いろんな方面に手を広げて→「自分が失敗するはずがない」と油断して→でも陰りが見えてきたらありもしない『神の一手』を探し出し→落ちていく
という感じ。
「リスクと問題の否認」程度までは、外から見るとまだ順調のように映るそうです。しかし、内部には確実に綻びが広がっている。
スタートアップではないですが「規律なき拡大」を推し進める会社に勤めていたことがあるので、静かな病魔が蜘蛛の糸のように巣食っていく感覚は僕もよーく分かります。本当にこれ(汗)。
そして、特に現代という情報化社会では「一発逆転策」らしきものがそこら中に散見しているから、成功して傲慢になる前から神の一手を手にしようとする人もいますよね。
ただ、「自分がどうなりたいか?」「何を目指すのか?」も漠然としたうちから一発逆転を狙うわけなので本末転倒でして。そもそも、逆転が定義するはじまりと未来が定まっていないわけですからね。
『ビジョナリーカンパニー』が面白いのは理論を堅苦しく並べるのではなく、偉大なる成功企業と凋落した企業の“差分”を、実例で比較検討している点だと思います。
歴史を知り、自分に生かすもの、とでもいえるでしょうか。
僕が好きな歴史を面白く学ぶポッドキャスト番組『COTEN RADIO』もまさにそう。過去の歴史現象や偉人の人生から、成功と失敗のモデルケースを知り、自分に生かすものです。
現代のちっぽけな自分だけが歴史の例外になれるほど、人間は特別じゃない。だからこそ、歴史やデータから「失敗」を学び、応用するんです。
偉そうに言えるほど、まだまだ自分も応用できてはいないですが(苦笑)。
一番簡単なのが、今日ご紹介したように本を読むこと。そして、成功の状態にある人から生で話を聞くことだと思います。(状態にある=失敗の状態があったし、これからも成功の状態を保つ必要がある、という意味で使いました)
ともすれば、目の前の掴める情報だけを意識しがちですが、自分から行動を起こし、時間を使って「取りに行く」のも大事ですね!
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