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内のシーズ、外のシーズ。
「シーズ」について考えたことはありますか?
シーズとは「事業の種」。自社にある技術、資金、人など、厳密に言うと違うのだろうけどリソース(資源)と言い換えることができます。
ものづくりの文脈で語られることが多いこの言葉は、個人にも当てはめて考えることができます。
自分が持っているスキル、ポリシー、資金、人脈などなど。洗い出せばあなたにも、いくつもあると思います。(こういったシーズの1つひとつを、マインドマップなどにまとめておくと俯瞰できるのでオススメです)
さて、一方で僕たち日本人は自分たちのシーズの中でできることを考えがちです。
なぜかというと、日本のものづくりは基本的にムラ社会的ピラミッド構造になっていて、大手企業など上流に対して元請け-子請け-孫請けという階層構造ができあがっていたから。
“その中”でイノベーティブなアイデアを出そうと思っても、正直なところなかなか生まれません。選択肢が決まっているわけですからね。
だから、「なければ外から持ってくる」という発想も大事で。海外の著名な経営者には、調達出身者が多いようです。アップルのCEO、ティム・クックとか。
僕個人の経験でも、外から資源を持ってこられる人材は優秀であることが多いように感じます。
前職で食品商社にいた頃の部長は、新しい原料を引っ張ってきたり異業種とコラボしたりするのが得意でした。部長のおかげで僕らのいた部署はズバ抜けた結果を出していたし、部長自身、旧財閥系大手にヘッドハンティングされました。
今も大活躍されているそうです。
考えることに煮詰まったら、よく「あの人ならどう考えるだろう?」と思考を転換するようにしています。
「内がダメなら外」。聞けば当たり前のように感じると思いますが、いざ何かに熱中すると視野が狭まってしまうものです。
新しい選択肢を探し出したり開発したりするのは非常にパワーを要します。たとえば協業して新しいことをはじめようと思っても、お互いのカルチャーが異なるためにうまくいかないことも多いです。ミスも起こります。
手痛いミス…僕も前職で、共同開発した商品に致命的な欠陥があって全国回収をしたことがあります(汗)。
が、今となってはいい経験だと思えますね。会社という器を借りて失敗させてもらったのだから。個人だったら死んでました…。
失敗できるうちに失敗しましょう。外にも選択肢がある、というフレームを頭の中に実装することが大事です。
ムラ社会的構造も悪いことばかりではないですが、内のシーズと外のシーズ、この2つをダブルエンジンで使いこなれば発想の枠が飛躍的に広がると思います。
できることは自分。
できないことは外。
できてもコストがかかることは外(代替の原理)。
シンプルに考えてみてはいかがでしょうか?
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