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ナガミヒナゲシ

今私が一番気になる植物、桜が終わる頃から咲き始めるナガミヒナゲシ。
ヒナゲシの仲間で、実が長細いためナガミヒナゲシというらしい。

外国から入ってきて、2000年以降に爆発的に全国に拡散したとかで、言われてみれば数年前から至るところで見かけるようになった。

花壇の隅、道路の植え込み、コンクリートの隙間、向かいのホーム、路地裏の窓、桜木町、などなど。

花が枯れ、乾燥して茶色くなった実を破いてみると、驚くほどたくさんの小さな、まさにケシツブほどの種が入っている。

ひとつの株に多いと100個くらいの実ができ、その実ひとつひとつに約1600粒の種子があるそうで、そうするとひとつの株で約16万粒の種子があるそう。

その実がにょきにょきと群生する様がなんだか気持ち悪い、と以前は感じていたけど、今はこの季節、どこかへ行く度にナガミヒナゲシを探している自分がいる。

種子が出来上がると、実のフタ部分が持ち上がって窓が開き、風に揺れる度に種子を振りまくというシステムが面白い。

左は乾燥前の実。まだ蓋が閉じていて、種子は出てこない。
右が乾燥して窓が開いた実。振ると種がこぼれ落ちてくる。

なんでも、驚異的な繁殖力と、根から他の植物の成長を阻害する成分を出すとかで、
「見つけたら駆除すべし説」と、
「そこまでの害はないのでほっといていい説」がある。

結構他の植物と共生してるのもよく見るので、そんなに虐げることはないんじゃないかと個人的には思うけど、ある時期になると役所だかどこかが動いて、一斉に駆除されてるみたい。

駆除されるまでのもうしばらくは、ナガミヒナゲシを探して楽しみたいと思います。