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【UI観察】#01.物件サイトの情報設計を観察した。

こんにちは。皆さんいかがお過ごしでしょうか。実は私の推しアイドルがとある賃貸住宅物件情報サービスのCMソングを担当しまして。うれしかったので今日はそちらのサービスさんを覗いてみようと思います。(ぜひアイドルの応援もよろしくお願いします。)(布教を欠かさないオタク)

こちらに記述しておりますのはあくまでも私個人の考え・感想です。本文に登場するサービスや施設、企業団体様とは全く関係ありません。御理解の方よろしくお願いいたします。

アパマンショップ

皆さんご存知アパマンショップです。不動産系の知識が皆無なので初めて知ったのですが、アパマンショップってそれだけで会社が成り立っているのではないのですね。

①アパマンショップって何?

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APAMAN株式会社のグループ会社である不動産賃貸仲介会社、Apaman Network株式会社が展開しているフランチャイズブランド…ということらしいです。とりあえず理解。


②アパマンショップは会社にとってどんな存在なの?

不動産賃貸仲介業界の質的向上やIT化を目指して、統一のブランドのもとに全国の不動産賃貸店舗をフランチャイズチェーン化する

APAMAN株式会社の沿革一覧にて書かれておりました。統一のブランドって今のアパマンショップのことですよね。1998年10月時点のことになりますが、「不動産賃貸仲介業界の質的向上」ってことは不動産賃貸仲介業界に何か課題があったということなのでしょうか?

不動産業界の課題って?

株式会社コンシストさんの記事をそのまま要約すると

・地価暴落
→東京オリンピック需要によって高騰していた不動産が一気に売却される、現在参入している多くの外国投資が撤退する

・人口減少
→都市部を中心に空室や空き家が増加し、新築や中古物件の需要は低くなる

・2022年問題
→2022年以降は税制の優遇がなくなることから、多くの生産緑地が宅地に転用される土地の供給過剰による地価の下落が起こる確率が高い

そのために他の業種との連携やIT技術を活用して顧客情報の管理や解析、をして素早く消費者のニーズに合わせられるように対策をしているということです。冒頭のAPAMAN株式会社の沿革に繋がりますね。


③サービスを使うユーザーはどんな人か

次はアパマンショップのサイトを閲覧する人について考えましょう。どんな人がいますか?ユーザーが今住んでいるところから居住地を変えなくてはいけない理由を考えてみましょう。

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④ユーザーの課題や困っていることは何か

消費者のニーズは時代によって変化します。家族構成だけでなく働き方や生活の仕方が多様になり、家自体のあり方も変化しています。

物件を探すときにユーザーは何を考えるのかな

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例えば。「自宅と職場までの距離が近い方が良いと考える人」と「自宅が交通の便が発達している駅に近い方が良い人と考える人」がいたとして、どちらも「自宅から職場まで最短時間で行き来できること」だと考えることができます。(あくまでも一例)しかし今の時代自宅でも仕事ができるため最短時間でなくても良くなるかもしれません。

ユーザーが本当に困っていることって何?

考えれば考えるほどユーザーが持つ悩みは多種多様。ではそんなユーザーたちみんなが共通で持っている悩みは何なのでしょうか?

「どんな家に住みたいか」だけでなく「どんな家だと住みたくないのか」も考えるとユーザーが必要な情報が絞られそうです。

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ユーザーが欲しい情報が出てきましたが、ユーザーが家や物件に求めることは何なのでしょうか?自分にあった物件が見つかればそれでユーザーは満足するのでしょうか?

どうしてユーザーは物件を探すの?

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物件を探す理由や物件を探す条件がわかると今度は物件を探した後のユーザーがどうなるのか気になります。

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簡易的ですがこんなことが考えられそうです。

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ユーザーのハッピーポイント🥰を発見しました。イエーイ(家だけに)

追記:ここでは簡単に情報を出しているので真のハッピーポイントは別にあります。(それでいいのか、私…)

⑤ユーザーの課題に対してサービスはどんな価値を提供しているのか

これまでなら「賃貸住宅や物件の情報を私たちに教えてくれる」と考えましたが、今ならどう考えますか?もう少し踏み込んで考えてみましょう。

不動産業界の役割

不動産業界は、「開発・建設」「販売」「賃貸」「管理」の4つの分野にわかれており、アパマンショップでは「販売」「賃貸」部分を担います。賃貸不動産仲介業者が一般消費者に販売・賃貸を行えるようサポートをします。すなわち賃貸不動産仲介業者と一般消費者双方に価値を提供しているのです。

「業界の質的向上に貢献する」…1
「加盟店皆様の収益向上に貢献する」…2

Apaman Network株式会社が出している経営理念です。…1は一般消費者に向けて、…2は賃貸不動産仲介業者に向けての理念であることがわかります。

「業界の質的向上に貢献する」

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自分にあった条件がどのように提示され、どのように比較できるのかが、質的向上に繋がりそうです。

⑥形のあるサービスの場合どこにその価値が反映されているのか

実際にアパマンショップのサイトを見てみましょう!①〜⑤の内容を元にどんなことに気を使っているのか気がついたことをまとめます。

ユーザーは何の情報から知りたいか?

今回は東京の新宿にて物件を探したいと思います。物件を探してからお問い合わせをするまでの流れに沿って画面を見ていきましょう。

探したい物件の場所はどこ?

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日本地図めちゃくちゃ目立つ…😂他の競合サービスでも使っていますよね。情報を探すとき人は大きなものから小さなものへと焦点を絞っていきます。したがって物件を探すとなると最初に見るのは「どこにある物件を探すのか=場所」です。

物件を調べる人は居住地を既に決めている場合がほとんどです。この画面では情報の比較よりもいかに指定された情報を手間なく探せるかが鍵になります。その場合日本地図は直感で選ぶことのできる最良の表現であると言えます。

さらに情報を絞ろう

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ここからは市や地区を探さなくてはいけません。地域名からでも駅からでも探すことができます。地区であれば日本地図のように視覚表現でも良かったのではないか?と思いかもしれません。ではどうして取り入れなかったのでしょうか?

物件の比較するよ

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物件が出てきました。物件そのものの情報と立地の2点で切り替えて立地面の比較ができます。住みたい地区で物件が数件出てきた場合、皆さんは何を考えますか?

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金銭面・家自体の安全性・立地、主にこの三点かなと思います。金銭面と家の安全性は文字情報で伝わりますが、立地に関しては文字だけではイメージができません。最寄り駅から五分と言われて、その土地の様子がすぐに思いつきますか?文字よりも実際に地図で把握する方が駅からの距離だけではなく周辺の土地の様子も探ることができます。

比較をしてみよう

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今回は文字情報で物件の比較をします。先ほども述べたとおり、物件が見つかったらまずは「金銭面・家自体の安全性・立地」を考えます。また、同じ建物でも階によって値が変わる部分もあります。そういった情報をどのように整理しているのか考えましょう。

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情報の優先度を考えると家賃が最も目立つような構成になっています。まず家賃から情報の入り口を作り、建物自体の外観や変化しない情報部分が上からわかるようになっています。

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詳細に入ると大きく情報の優先度は変化することはありませんが、変化する情報から順に「金銭面・立地」を優先させつつ載せられています。そのほか物件のオプションはタグのように並べられています。タグに何かしらの規則があったらみやすいかもしれません。何のオプションがあるのか並べただけではユーザーにとって欲しいものと足りないものがわからない気がします。

お問い合わせをするよ

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いよいよお問い合わせです。ここでは顧客情報にミスがないよう一回の入力での抜けを防ぎます。入力していない情報があると教えてくれます。また、ユーザー側でカスタム記述するところが限られているのでお問い合わせ情報を受け取った業者さんの情報整理がしやすそうです。

終わりに

こんな感じで色々考えてみました。ここからアパマンショップが私たちに届けてくれる価値は何だったのでしょうか?

・手間をかけて比較する部分とそうでない部分での情報の表示の仕方を差別化し、ユーザーが物件探しをスムーズにできること。
・それによって業者がユーザーに本当に見て欲しい情報がユーザーの目に入るようにしていること。

かなと思います!(もうちょっとしっかり深掘ってちゃんと価値を出したい…😭)

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