自分史的なクリッピング史料

週末は天気もよくリフレッシュにはもってこいだったけど、週明けはいきなりの悪天。また暑い日々がやってきそうだけど、それはそれで憂鬱なもの。
今日は午前中に久しぶりにカレーを作った。ほぼレシピ通りに作るのだけどここ数回はかなり美味く出来上がっているので、今日はどうだろうか。夕飯が楽しみ。カレーは好物の一つで、ほぼ毎日食べても飽きは来ない。一方の理由として、何かおいしいものを食べたいとかいう気分がかなり年と共に喪失されているので、満足感が減退することはない。レトルトのカレーでももの凄く美味いし、YAOKO(ヤオコー)のPBであるレトルトかれーは税込みで80円超でとてもコスパがいいので大のお気に入り。常にストックしているくらい。

2023年5月6日 日経 すっきり生活 料理を科学する 豚の生姜焼き

タイトル下には、ショウガが決め手の豚の生姜焼きは辛みや香りづけだけでなく、酵素によって肉を柔らかくする効果等を上手に使いたいで始まっている。こういう蘊蓄は男の人は好きなのではないだろうか。当然主婦の方々は知識ベースでは習得済みなのかもしれないけど、新聞でこうしてピックアップされている記事を読むと料理への意欲が沸いてくる。

酵素は生物の中でさまざまな化学反応を促進する分子で、主としてタンパク質でできている。高い温度や圧力、長時間を必要とする化学反応でも酵素の助けがあれば、より穏やかな条件で短時間に進めることができるとあるのでやはり知識ベースでストックしたい。

胃や腸などの消化器内の「消化酵素」はよく知られているけど、米や小麦に含まれるデンプンや、肉、魚に豊富なタンパク質などはそのままでは分子が大きすぎてそのままでは体内に吸収することができない。そこで消化酵素が活躍して、これらをブドウ糖やアミノ酸などの小さい分子に分解して吸収しやすい状態にしてくれるとの記載。要は細かく変換してくれるという話。

デンプンを分解する消化酵素は唾液にも含まれていて、ご飯をよくかんでいるとだんだんと甘くなってくるのは、唾液に含まれる酵素によってデンプンが分解されて糖になるからだとの説明。ご飯をそこまでよくかんでという日常的な習慣はないけど、そうか、甘味を追及したい時はそうすればいいんだと独りで納得している次第。

料理に使われる食材もさまざまな酵素を持っていて、有効なのはタンパク質分解酵素で、タンパク質を分解してアミノ酸を作り出してくれるという。
この酵素を多く含む食材は、ショウガやタマネギ、キウイ、パイナップル、パパイア、イチジク、ナシなどとあって、ショウガやタマネギは日常的な食材。タマネギサラダは毎日といっていいほど食している。

要はこれらをすりおろしたり潰したりして漬け汁を作ってその中に肉をひたしておくと調理する肉が柔らかくなる。科学的には筋肉の繊維や、それを束ねる膜が部分的に分解されてもろくなるために柔らかくなるらしい。またタンパク質が分解されてできるアミノ酸の中にはうまみとなるものも含まれているという。こうして説明されるとついつい頭の中で肉のうま味が増していくような気がする。

豚の生姜焼きで使われるおろしショウガは、肉の臭みを消してくれて食欲を刺激するので、夏を迎えるにあたり季節的にはぴったり。個人的には最近町中華で頂く、レバニラ定食にはまっているけど、生姜焼きも間違いなく食べたいおかずの上位にくるもの。

フライパンで豚肉を焼いて、おろしショウガや醤油、みりんなどを混ぜたタレを加えて絡めるという流れが一般的。そこで、ショウガを肉を焼く前にまんべんなくまぶして(肉100グラムに対して15グラム)常温で15~30分程度置いてから加熱調理に移る噛み切りやすくなっていいらしい。そういえば時々噛み切りにくい時などあればそれを全部口の中に放り込んでしまうこともしばしば。ショウガだけでは刺激的すぎると思う時は、その量を半量にして、その分タマネギを足すとマイルドに仕上がる。

さらに麹菌にもデンプン分解酵素やタンパク質分解酵素などを多く作り出すことが知られている。清酒、味噌、醤油、この菌の性質を利用して醸造されていると。その麹菌を用いて作られる塩麹は、これらの酵素を多く含んでいて味付けだけでなく、酵素による分解作用を期待して利用されることが多いとあり、塩麹ブームが続いているのも理解できる。

こんなに便利で有効な酵素でも、高温に弱く、煮たり焼いたり加熱したりすると壊れて動かなくなってしまうというのが注意点らしい。要は生の状態で十分に作用させてから加熱調理に移ること。そうやはり下準備が調理には必須であり、きっとここをいたずらにショートカットしてしまうと折角の料理が台無しになってしまう。

因みに便利なチューブ入りのショウガは風味付けにはいいらしいけど、酵素を利用したい場合には不適だと。そうか残念。チューブは結構便利だから使う頻度は多い。酵素は70度程度で壊れてしまうけど、それより低い温度ではその範囲で高ければ高いほどよく働く。漬け込みは冷蔵庫よりも常温の方がベターとも書かれていて、結構冷蔵庫で寝かせていた様子が多かったなぁと思い返す。冷蔵庫だと3倍の時間がかかるらしい。

でも常温で長時間放置もできあにので、それを回避するためには、薄切り肉を利用して短時間・常温で漬け込み放置して工夫を施せばよいとのコメントが。ここまで記事を再読すると、料理というテーマ、科学というキーワードと蘊蓄、どうやら、こうした記事も日経だけに主婦を対象とした記事というよりも普段調理などをしない、或いはそれほど上手でない男性向けに記事を編んでいるのだろうか。勿論、料理が得意な男性も多いだろうし、安直な結論に至る訳にはいかないけど、なんともほんわかする気分になる記事だと思う。

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