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雨音しじま
2022年10月21日 17:10
カランカランとドアについている鈴がなった。ほんの数秒だけ外の喧騒が店の中にはいってきた。そしてまた静かになった。「コーヒーをひとつ」カウンターに兵士が座っていた。まだ新兵のようで衣服は外でよく見るような兵士と違ってまだ着古されていなかった。カウンターを挟んで置いてある人の丈ほどある大きなコーヒーメーカーに豆を入れて横についているレバーを倒して気圧を調整する。「おじさんは何年ここの店を?」
2022年10月21日 17:13
夜どうしても眠れず、やけになってコーヒーを淹れた。月があることすら忘れてしまいそうな真夜中で世界に1人ぽっちのような気がした。コーヒーカップを空にしてもまだ太陽は出てこなかった。 月が隠れているからだろうか、星だけは輝いて見えた。