ひとりそたぶ694 献血(3回目)
ちょっと休んでたけどぽつぽつと再開。
694回目は「献血」です。3回目です。
ではご覧下さい。
嵐ヶ丘
お漫才/血となり肉となりますわ
香乃子:こちらが立華お嬢様、私がメイドの香乃子。二人合わせて嵐ヶ丘と申します。何卒御贔屓の程宜しくお願い申し上げます。
立華:ワクチン接種ってとっても憂鬱ですわ……。
香乃子:そうは言いましても病院へ行ってお注射をしないと大変な目に遭いますよ?
立華:そんな事は百も承知ですわ!打った後の副反応の痛みや熱が憂鬱ですの。
香乃子:あぁ、そちらでしたか。失礼致しました。してお注射は怖くないのでしょうか……?
立華:別に平気ですわ。チクって刺されるのは確かにちょっと嫌ですが、上流階級のわたくしにとってこの程度何ともありませんわ!!
香乃子:……そうですかー。ですよね……。お嬢様も立派な高校生。お注射位何とも無いですもんね。
病気に罹るリスクを考えるとワクチン接種って重要ですからねえ……。そうでしたか……。
立華:…………香乃子、貴女ひょっとしてお注射が怖いんですの?
香乃子:……いやいやまさかそんな馬鹿なお嬢様も面白い事を仰いますねははははは。
立華:笑い方に全く感情が籠ってませんわ!棒読みで発音する辺り不気味ですわよ!?露骨にわたくしから視線を逸らす辺り図星ですわ!
香乃子:いやだなあお嬢様ったら高校生にもなってお注射が怖いとかそんな事全くありませんことよオホホホホ。
立華:動揺し過ぎてわたくしの口調をパクらないで下さいまし!!
でしたらこうしましょう。駅前のロータリーに赤十字社のバスが来てる様なので献血をしに行きましょうか。
香乃子:献血……ですか……?
立華:そうですわ。わたくし達も立派な高校生ですから他の方の為に役に立たないといけませんものね。
香乃子:お嬢様の志はご立派ですが、お一人で行かれては……?私は専属のメイドなのでお嬢様だけの為にご奉仕したいと考えております故……。
立華: 一 緒 に 行 き ま す わ よ ? ( ニ コ ッ )
香乃子:圧が凄いです……。お漫才まだ途中なのに……。(立華に手を引っ張られる)
立華:ここで献血が出来るのですね!
香乃子:お嬢様に無理矢理手を引っ張られて来てしまいました……。私は今回は見学という事で……。
立華:体育の授業じゃありませんのよ!?二人ですわ。この顔面蒼白のメイドも献血しますわ。
まず事前検査で指先にチクっとするのがあるんですのね?わたくしは大丈夫ですわ。
香乃子:ひぃ!?お注射の前にも痛いのがあるんですか!?
痛っ!!!
立華:ではいよいよ採血ですわね……。はい、ちょっと痛いですが大丈夫ですわよ。
香乃子:あばばばばばばば……!!!!!!
香乃子お注射怖い嫌あああああ!!!!!
(気絶)
立華:やっぱりお注射嫌だったんじゃありませんか!?と言いますかそこまで怖いとは思わなかったですわ!!
これにてわたくし達嵐ヶ丘のお漫才、お別れのお時間ですわ。またお会い出来る日まで御機嫌よう。
香乃子:お嬢様、恨みますよ……(ガクッ)