再放送 ひとりそたぶ523 ラーメン店(2回目)
二郎行きてえ
ではご覧下さい。
嵐ヶ丘
お漫才/お食事にラーメンを所望致しますの
立華:わたくし、名門・前谷内家令嬢の前谷内 立華(まえやうち りっか)ですの。
香乃子:私が立華お嬢様お付きのメイド、高数後 香乃子(たかすご かのこ)でございます。
二人:二人合わせて嵐ヶ丘と申します。どうぞ宜しくお願い致します。
立華:毎日毎日お食事がおフレンチばっかりで飽きますわ。たまにはラーメンが食べたいですわ。
香乃子:フレンチに飽きる、上流階級あるあるですね。お嬢様はどんなラーメンがご所望ですか?
立華:そうですわね。良く見聞きする「ニンニクアブラヤサイマシマシ肉ダブル大」というのが良いですわ!
香乃子:いけませんお嬢様!それは一般では「豚の餌」という蔑称が付いております故。それにお嬢様では完食が難しいかと。
立華:豚さんの餌でしたらわたくしが無理に完食する必要は無いですわね。
香乃子:そう言われるとぐうの音が出ないです。ですがその豚の餌を残す事は大罪に当たりますよ。
立華:豚さんの餌なのに完食しないといけない事自体が大罪な気がしますわ!一体どのような罪に当たるのですか!?
香乃子:豚の餌を残す事は、
アメリカでいう所の第一級殺人罪に匹敵します。
立華:な、何とっ……!!仮釈放無しの終身刑に当たるのですか!?
香乃子:そうです。なのでもっとオーソドックスなラーメンを食べられては如何でしょうか?
立華:ですが気になったら一直線ですわ!その豚さんの餌が食べたいですわ!
香乃子:まさかの。豚の餌で豚箱に生涯閉じ込められると言うのにですか。
立華:つべこべ言わずに早くわたくしの部屋にお持ちなさいな。
香乃子:残念ながら豚の餌は出前はやっていません。
立華:な、なんという事なのっ……!?世界三大珍味は嫌っていう程届けられるというのに……!
香乃子:お店の前で少なく見積もっても一時間は並びます。予約も出来ません。
立華:どうしてですの!!一流パティシエのケーキ詰め合わせは予約すればいつでも食べられるというのに!!
香乃子:それが豚の餌を食べる為のルールなのです。どうですか今日は止めますか?
立華:別に待つのは嫌いじゃないですわ。香乃子が居れば退屈せずに済みますしね。
さあ「ニンニクアブラヤサイマシマシ肉ダブル大」をモリモリ食べますわよー!!(香乃子を引っ張る)
香乃子:ああ、今日もお嬢様を止められませんでした……。また旦那様に怒られそうです……。
……せめて召し上がるならマシ程度に収めて少な目にしましょうね、お嬢様。
そんなわけで今日のお漫才は此処までです。また会う日まで御機嫌よう。