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『書く習慣』1ヵ月チャレンジ Day11 自分の嫌いなところ


前回『自分の好きなところ』を話した時に「むしろ嫌いなところのほうが多い」と言った。
ここで一から順々に挙げ連ねてしまえば何も考えなくて済むし楽だけれど、そうするとキリがない。一日経っても終わらない。

だからここで一つ厳選して挙げるとするならば、
『最初から諦める癖がついている』ことだろうか。


最初からそうだったわけじゃない。

小さい頃は負けず嫌いで、歳の近い姉と比較されることもあって常に一番になるために努力していた。
人に「あんたには無理だよ」と言われると余計に燃える質だったし、現に今私が仕事としている看護師になったのもそういった経緯がある。

部活動にしてもアルバイトにしても途中で放り出して辞めたことはなく、嫌だと思えば思うほど意地になってしがみつき歯を食いしばった。


だけどある時から「何をしても意味がない、出来る訳がない」と諦めるようになった。

社会人2年目の秋にうつ病と診断されてからだ。

食事が摂れなくなって、眠れなくなって、ベッドから動けなくなり仕事を辞めた。
食欲もないし口に食べ物が入ること自体嫌悪感があった。
知らない間に体力が落ちていたようで周囲の人の2倍の時間をかけないと歩けないし、一回に歩ける時間はせいぜい20分程度。
電車にも乗れなくなってしまったので通院の時は車で送迎してもらった。

正直、仕事が大変だったとかそういうことよりも『日常生活が思う通りに進まない』ことが私の心を容赦なくへし折った。
みんなには普通のことが、なんで私には出来なくなっちゃったんだろう。



有難いことに私には実家に帰る場所があったので両親に苦労をかけながらもなんとかご飯を食べ、少しづつ歩ける距離を増やし電車に乗る練習にも付き合ってもらい、今は仕事も再開している。

周囲の人間からは「元気になったんだね!よかった!」と言われるし回復したように見えるけれど、時々物凄い焦燥感と罪悪感に苛まれ電車に乗ることも物凄く怖くなる時がある。
車内で息苦しくなってくらくらしてしまう時がある。

体調を崩した時は散々周囲の人に迷惑や心配をかけたし、これ以上気を遣わせたくないからそんなことは言えないが。


そんな時、「やっぱりうつ病なんてそんなに簡単に治らないんだ」と絶望する。

そしてこれから先も、いつまた歩けなくなるのか電車に乗れなくなるのか、また仕事を辞めなければならないのかとそんな心配がずっと付き纏うのだと思うと、「何をしても意味がない、出来る訳がない」と全てを諦めてしまう。

「うつ病」という診断名を言い訳にして敢えて諦めているのではないかと思い、また「言い訳にして諦めるなんてなんて弱い人間なんだ」とまた自分のことが嫌になる。

ネガティブな感情がエンドレスでループする。


ただ看護師になるために精神疾患の勉強は一応一通りしてきたし、この思考こそがうつ病の症状であることは理解している。
脳からそういう物質がドバドバ出たり、または何故か出なくなったりバランスが悪くなっているのだ。

そういう病気だから仕方ないし、1年2年で治るものでもない。
10年20年と一緒に付き合っていくしかないのだ。


だけど私も完全に諦めた訳ではなく、こうやってnoteに残したい、文章を作りたい、何か挑戦したいという気持ちもある。

諦めてたまるか、と心の奥底のほうに小さい炎が今もめらめらっと揺れているのだと思う。


私のことは嫌いだけど、嫌いにはなりきれない。
諦めているけど、やっぱり諦めたくない。

大嫌いな私と一緒に過ごす時間はまだまだ長そうだ。






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