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評価されるのであればこの作者の作品だからでありたい

 noteも含めて小説とか音楽とかイラストとかありとあらゆる創作物において、評価されやすい系統というものが存在する。

 noteにおいては転職だとかフリーランスだとかnoteの毎日更新についてだとかそこで得た気づきとかについて書くとウケが良いような気がしている。

 noteでいうスキとか小説投稿サイトでいうブックマークとか、あとは実際にコメントをもらうだとかそういった形で何らかの評価をもらえるのはとても嬉しいことだと思う。そしてその数が多ければ多い程、喜びも大きいしモチベーションも上がる。

 しかし、そういった評価を受けやすい系統というものが存在していて、そこからズレるとあまり評価されなかったりする。結局のところ、評価数はその人が書いた内容よりもウケやすいものに依存しているのだなと感じる。

 私としてはこのnoteの一つ前の記事がちょっと力を入れて書いたものなのだけれども、それは全く評価されず、少しテキトー過ぎたかな?と感じていた記事が評価されたりした。


 他人に見てもらえて、何らかの反応をもらえる。

 それはネット上で小説だとかこういった雑記に近いnoteを書いていく上で私のモチベーションに確かになっていたし、小説に関して言えば誰か読んでくれている人がいるって認識できたからこそ完結させられたこともある。

 最初のうちはそれがとても心地良かった。

 けれど今では評価の大小だとか反応のなさに一喜一憂――最近では特に憂いてばっかりなんだけど、そんな感じになってしまっている。そして、自分的に頑張って書いたものが評価されないと、加えて逆に自分的にはそこまで頑張らなかったものが評価されると大きくモチベーションが下がってしまう。

 特に小説においては無反応がデフォルト化していて、連載形式でアップしている作品に関しては更新する度に大きくモチベーションが下がっていく。


 評価や反応が欲しいだけならば、その投稿サイトでウケやすい系統のものを書けばいい。それかたくさんの人と交流して、常にお互いを評価し合う友人関係でも築けばいい。

 でもそれじゃ、面倒なことに私は納得できないのだ。

 評価や反応がたくさんもらえるウケやすい系統のものはすでに既存作が大量にある。

 なんですでに需要と供給の関係が満たされている系統の大量生産にこれ以上寄与しなければならないんだろう?

 そんな想いが脳裏をよぎるし、何よりも既にあるならばその既存作を読めば良いと思ってしまう。

 ないものが読みたい! こういう系も良いんじゃないかってものを私は書きたいと思ってしまう。

 あと、身内(友達とか知り合い)とかだと中々忌憚のない意見をもらうことって難しく気を遣い合い褒め合いの馴れ合いになってしまうんじゃないかって懸念があって、だからこそインターネットに進出してきたところがあって、そのネット上でも友人関係を築き始めたらそれはもうリアルの身内とやり取りするのと何ら変わらないんじゃないかっていう思いもある。

 結局のところ、私は流行りの系統だからとか身内票とも言える人脈によるお情けによる評価じゃなくて、作品そのもの、それは内容だったり文章力とか技術的な面だったりその作者の力量といったところで純粋に評価されたいのだと思う。

 基本的にありとあらゆる創作物はどんぐりの背比べだ。だから、そこで他にどれだけ差を付けるか、また差が付けられるかって話になると、流行りの系統の内容を書くだとか評価し合う友人関係(これを人脈だとか自分の営業力が優れているとか自慢する人もいるけれども)を構築してより多く評価をしてもらうっていうのが一番手っ取り早いのだと思う。

 けれども、本当に優れている作品――それも頭一つではなく三つ四つ優れている作品はそういった小細工をしなくても評価される。よって、私の作品が評価されないのは単純に飛び抜けて面白いだとかすばらしいとかそういった要素がないからだ。

 流行りの系統だとか身内票も作品評価の加点要素の一つであって、もしそれを否定するならば、その分、作品の面白さだとか文章力とかでより多く得点を稼ぐしかない。そしてそこで高得点を稼いだものだけが、一般的にも真に評価されるのだろう。

 それで、それがきっとなんだかんだで私が目指していきたいところなのだと思う。


 最近、評価の有無等に振り回され、あと他人と比較して苛立ったり疲れたりして、書くこと自体に対する意欲が全く湧かなかった。かつ、もっとウケる系統に迎合するべきなんじゃないかとかただ評価されたい! みたいなことしか考えられなかった。

 でも突き詰めていくと他人から評価されたい! ってことが第一ではなくて、私が求めるのは作品自体の面白さだとかそういった質で、この作品良いですよっていうのを共有したいというか、とにかく作品のみでより良いものを追求していきたいってことに尽きるのだということに気づいた。


 ここまで長々と書いてきたけど、一言でまとめると

「評価されるのであればこの作者の作品だからでありたい」

と私は願うのだ。



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