「タリーと私の秘密の時間」

気になってた2018年のこの映画、Netflixに入っていました。

シャーリーズ・セロン演じるマーロは育児に忙殺されるママ。3人目が生まれたことで心身ともにクタクタのマーロは、夜だけのベビーシッターを雇う。やってきたタリーは若くて自由奔放なのに仕事ぶりは完璧。2人は親しくなるが、朝になると必ず帰るタリーはどこか謎に包まれていて…

この映画、ストーリーも面白いですが、何よりもシャーリーズ・セロンの役作りがすごい。「マッド・マックス」のフュリオサ役がハマる超スレンダーなシャーリーズ・セロンが、役作りのために22キロも増量して、育児と出産でくたびれきった産後のママを見事に演じています。体重を増やすため、ハンバーガーやシェイク、マカロニチーズなどのジャンクフードを暴飲暴食していたらしい。撮影後、体重を元に戻すのに1年半かかったそうです。

この映画が面白かったのは、シャーリーズ・セロンの体型のおかげだと思います。体力も衰える中での子育てで睡眠も満足に取れず、育児も思う通りにいかず、自分を大切にすることも忘れ、夜は授乳の合間にチップスを食べながらリアリティ番組を見る… というマーロの生活のしんどさがリアルに伝わってくる説得力のある体型。あっぱれ。

あと、夫のキャラも絶妙でした。どちらかと言えばいい夫、いいパパで、やさしくて面白くて、別に何も悪くない。夫婦仲も良好。だからこそ、夫を責め、悪者にしてスッキリ、とはいかないのがよかった。ラストのとある仕掛けには「ああ…そうか…」と思わず声が出てしまいました。

これ、Netflixでなぜか「コメディ」に分類されていました。Netflixのジャンル検索はあんまりアテにならない。


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