社員の「できる」「できない」って何だろう

経営者にとっても、組織で働く人にとっても、突出した能力の社員がいれば嬉しいですし、サボってばかりの社員がいれば「早く辞めればいいのに」と思うでしょう。

ところが、大手商社の役員や管理職を入社させた中小企業を見ても必ずしもうまく行ってなかったりしますし、高学歴の社員がいるわけでもないのに好業績な会社もあります。

なぜか?

たぶん組織が、「関係性の束」だからではないでしょうか?

ある部署で商品を創り、売り出すにせよ、「考えて創る人→実際に作る人→売る人」といった具合に、各機能が結びついた塊として動くしかありません。その際に、人間という名のパーツ同士がうまく枠にはまらないと作品として結実しないのです。

自分がかつて働いてた学習塾はなぜかいつも適材適所になっている不思議な塾でした。雑居ビルでスタートしたその塾は現在、年商何十億円です。

一方で、有名私大の学生ばかりを集めたメディア会社に勤めていたことがありますが、売上はピーク時の3分の1に落ち込んでいます。

事業がうまく行ってなかったり、組織内がギスギスしているときは、「個々の能力のアセスメント」や「組織全体のパフォーマンスの測定」に熱心になることも良いですが、むしろ「人間と人間の組み合わせ、関係性」のほうに焦点を当てても良いかもしれません。

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