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あなたなら、どうする? 2021年4月16日

 おはようございます。自称「じわじわきている女」神垣です。

 今日は、映画の話・・・

 昨日、映画「ノマドランド」を観ました。

 アカデミー賞でも主要6部門ノミネートされていて
 注目の作品です。

 勤務先と住まいを失った中年?
 いえ、熟年女性のファーンが
 キャンピングカーで季節労働をしながら転々とする
 というお話。

 Amazonの配送センターとか、国立公園の清掃係とか
 レストランの調理係とか……
 そして、寝泊りは自分の車の中。

 まさに、正真正銘のノマドワーカーなわけです。

 印象的なセリフに(予告編にもある)
 かつて教師として教えた子どもにばったり出会い
「先生はホームレスになったの?」と聞かれた彼女は
「ホームレスではなく、ハウスレスよ」
 と答えます。

 ▼homeとhouseの違いはこちら

 車で寝るのって、冬場は結構こたえます
(飲んで深夜に帰ったら、家族がチェーンロックしていて
 冬場に車で寝た経験あり)。

 そんな、あまり快適とは言えない生活を
「みじめ」と思うか
「気楽」と思うか。

 ましてや、心を通わす人が現れ
「ここで一緒に暮らさないか」
 と言われたら……。

 あなたなら、どうしますか?

 限られた空間、限られた物資、限られたお金
 の生活に順応でき
 あり余る感傷がある場合
 ファーンのような選択をするのではないでしょうか。

 そんなことを考えながら観ると
 じわ~っとくる映画です。

 この映画、40代以下で観ていたら
 意味も魅力も分からなかったろうな
 と自分で思いました。

 55歳のわたしに沁みる作品でした。

 まだ、ご覧になってない方は、この週末にぜひ!

 ▼『ノマドランド』公式サイト

 原作があります。

「ノマド: 漂流する高齢労働者たち」

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 ここからは、マニアックな話。
 ファーン役の俳優、フランシス・マクドーマンド。

 彼女、コーエン兄弟のお兄さんの奥さんなんですね。
 全然知らなかった……。
 
 地味な顔立ちの女優ですが、
 オスカーを2度受賞している実力派。
 この映画で初めて彼女のナチュラルな魅力が分かりました。

 とはいえ、
 ドキュメンタリーの手法をとりまぜながら
 この映画を撮ったクロエ・ジャオ監督に注目。

 前作「ザ・ライダー」も観ないと。

#映画感想文

(2021年4月16日 VOL.3771 配信 メールマガジン あとがきより)



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