見出し画像

実は熱い人が書いた本「たくらむ技術」2013年1月18日

 おはようございます。自称「引き込まれた女」神垣です。

 今日、紹介する本は

 まさに・・・

「臨機応変 実践の書」と言っていいでしょう。

 独立する少し前から
 「臨機応変」がわたしの座右の銘で
 ブログのタイトルにもしていました。

 駆け出しのコピーライターとして働いていたデザイン事務所でも
 転職して、編集者として働いていた編集プロダクションでも
 「これだけしておけばいい」という仕事は皆無で

 コピーライターでも版下の切り貼りをしたり、
 編集者でもイベントの準備や仕切りをしたり
 小さな会社ゆえ、やらねばならぬ雑用が山とあり
 ひたすらそれを消化していました。

 そんな20代を過ごして分かったのが
 予定通り、予測通りにいく仕事は
 あって恩の字、なくて当たり前。

 だから、常にその場の状況に応じて
 臨機応変に対処すること。

 20代の10年で身についた「臨機応変」癖は
 未だ、私が仕事をしていくうえで
 身を助けてくれているし

 少々のピンチにはひるまない強さ(またの名を厚かましさ)を
 植え付くてくれました。

 では、どうしたら
 臨機応変に物事に対処できるか?

 それを具体的に示した書が
 加地倫三氏の「たくらむ技術」です。


 加地さんは
 テレビ朝日のプロデューサー。

 同局の人気番組「アメトーーク! 」や「ロンドンハーツ」を
 ヒットさせた人です。

 いずれも、わたしの好きな番組で
 それを仕掛けた人の“手の内”
 企画の手法が知りたくて
 本書を手に取りました。

 読了して、改めて思いました。
 「企画とは、分析だ!」
 と。

 「なぜそうなんだろう? 気になるとついつい分析を始めてしまいます」

 という一文が本書にありますが
 企画の原点って、まさにこれだと思います。

 好きなモノ・人・ことには
 この分析力が異様に発揮され
 人から変に思われることが少なくないわたしですが
 (特に映画とか、恋愛ネタとか…)

 「あ~、これで良かったんだ!」
 と、ちょっとホッとしました
 (自分でも、やっぱりおかしいんじゃないかと思っていたので)。

 でも、大切なのは
 分析だけで終わらず、
 その分析をどう使って、企画という形にしていくか。

 すべての仕事や職種に当てはまるわけではないかもしれませんが
 ・企画の立て方
 ・会議の意味
 ・仕事をしていくうえでの配慮
 など、基本的で大事なことが

 「会議は短い方がいい」
 「文句や悪口にこそヒントがある」
 「『イヤな気持ち』は排除する」
 「仕事は自分から取りに行け」
 「常識がないと『面白さ』は作れない」

 といった章立てで
 加地さんの仕事や経験を通じて
 事例を挙げながら述べられています。

 加地さんって、本の帯やプロフィール写真を
 見ると、眠たそうな顔の優男(やさおとこ)なんですが

 本書を読むと、結構熱い人だ(った?)ということが
 よく分かります。

 上司とぶつかり、現場でぶつかり
 暑苦しくて恥ずかしい時代を経て
 結果を出せる企画、場づくりができる
 仕事師になってきた人
 だと知り、とても共感を覚えました。

 だから、これから仕事を始める
 若い人に本書をぜひともお勧めしたいです。

 20代で思いっきり
 恥ずかしい失敗をいっぱい経験しておけば
 30代が楽になるし
 40代が面白くなる。

 これは、景気の善し悪しや、
 就職難とかに関わらず
 昔も今も変わらず言えることだと思うんです。

 無難に、お利口に、リスクを回避して立ちまわるより
 若いから許される無知や失敗もあるわけで。

 「今、それしないで、どうするよ。
  40代で同じことしてる方が恥ずかしいぞ」
 とおばさんは言いたい! 余計なおせっかいですが。

 もちろん、若い人だけでなく
 40代以上の人が読んでも
 刺激になる一冊です。

画像1


最後の章に「『企み』は仲間と共に」とあります。
これも大事!!

VOL.1873 2013年1月18日配信 メールマガジン あとがきより)


この記事が参加している募集

#読書感想文

190,642件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?