「弱いモノいじめ」は幼少の頃から「かっこ悪い」と育ったのでやりません。

『精神科医として記憶に鮮明に残っているニュースが2つあります。1つは冒頭でもお伝えした危険なあおり運転です。それからもう1つはアメフトの危険タックルや、スルガ銀行不正融資問題で浮き彫りになったパワハラなどのハラスメントです。パワハラとあおり運転の加害者には共通の問題があります。それは自己肯定感の弱さと、自己肯定感を一時的に補強する「怒り」による他者の支配です。自己肯定感とは「あるがままの自分で大丈夫」と思える感覚です。自己肯定感が強ければ他人の言動に左右されずに、自分の価値観で物事を判断することができます。しかし自己肯定感が弱ければ自分をあるがまま肯定できないので他者にも肯定してもらえないという不安と恐れを抱えて生活することになります。「ホントは嫌だけど断ったら嫌われるかも」とか「いっぱいいっぱいだけど頼んだら迷惑かも」と、他人の顔色をうかがい本音を隠して生きていれば、ストレスもたまってだんだんとイライラしてきます。さらには「そんな自分が好きになれない」と、さらに自己肯定感を弱めてしまうのです。そのストレスはやがて限界を超えると自分よりも立場や力が弱い者に向かいます。イライラを我慢しているよりも、そのイライラを怒りに変えて他人にぶつけ、相手がひるめば、自分が強くなったような気がします。いわば他者を支配することでパワーを感じることができるのです。自己肯定感が弱い人にとっては、自己肯定感が強くなったような錯覚を感じることができるのです。これは一種の快感です。ですから癖になりやすいのです。怒りには自己肯定感を強くすることが大切なのです。

怒りをまき散らす人の特徴3つ
(1)自己肯定感が弱い・自信がない
(2)怒りをまき散らすことによって快感を得ようとしている
(3)自分よりも弱い人によく怒る・目上の人や権力のある人にはおもねる

~自己肯定感が弱い人は批判されることに敏感です。批判とは「あるがままの自分ではいけない」と言われることです。もともと自己肯定感が弱い人は今までに我慢してきた怒りやイライラがあるので、些細なきっかけでその怒りを一気に噴き出してしまう危険性があるのです。相手が自分よりも立場が上である、あるいは強そうに見える人ならばぐっと我慢していたかもしれません。心にゆとりがあるときならばそこまでの強い怒りは発生しなかったかもしれません。しかしこのときは我慢できなかったのでしょう。~ただ相手がいて、その怒りを向けられたときには注意が必要です。怒りで立ち向かったり、怒りを恐れて形だけ謝ったりすれば、相手の怒りをさらに強くしてしまう危険性があります。そんなときはマインドフルネスで冷静になることが大切です。冷静になることができれば、そのときに何をすればよいかを正しく判断することができるでしょう。激しい怒りに対する正しい対処法があるわけではありません。話し合うことが正しいこともあれば逃げることが正しいこともあるでしょう。ただそのとき、相手の怒りに巻き込まれて冷静さを失ってしまえば正しい判断力も失ってしまいます。冷静な視点に立ち、そのうえで正しい判断をすることが求められます。』

自己肯定感の低いヒトがあおり運転やパワハラ等の「弱いモノいじめ」をします。私は声が大きいので怒っていると捉えられがちですが殆どの場合怒っていません。ホントに怒った時は声を出しません。また「弱いモノいじめ」は幼少の頃から「かっこ悪い」と育ったのでやりません。

あおり運転予備軍「怒りをまき散らす人」の特徴
誰しもパワハラ加害者になる要素がある
https://toyokeizai.net/articles/-/307387

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