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中高生のための就職ガイダンス「仕事探しは自分つくり」

仕事探しは自分つくり

かつて、「仕事探しは自分探し」と言う言葉が流行りました。
「自分探し」をネット検索すると諸説見られますが、ここでは深掘りしません。
 
仕事探しの視点から見た「自分探し」とは、「自分に合った仕事探し」になろうかと思います。
でも、社会人経験のほとんどない中高生にとっては、世の中にどんな仕事があるのか、具体的には見えていない部分が多いかと思います。
そんな皆さんに対して、自分に合った仕事探しをしましょう、と言っても、無理があるように思います。
 
職場体験や、職場見学会、あるいはキャリア学習と、相応の学習はしていると思いますが、あくまでも学習です。
学習の幅と深さには限りがあるので、探しても見つからないこともあります。
なので、「自分探し」よりも「自分つくり」の方が確かではないでしょうか。
 
自分に合う仕事は「特別に探す」ものとは限りません。
これまで何を勉強してきたか、どんな経験をしてきたか、どんなことに関心や興味をもっているか。
自分の思いを整理し深掘りして考えれば、どんな仕事に就きたいか、ぼんやりとでも見えてくるかと思います。
 
ぼんやりでも見えてくれば、それを具体化するにはどう進めばよいのか、その位置から先の進路を考えて選択することができます。
自分つくりの青写真ができ、進むべき道が見え、具体的な進路が決まりました。
それでも、やりたい仕事、希望の企業に就職することは容易ではありません。
 
就職活動の世界は「就職市場」と言われるように、就職したい学生や求職者が「売り手」であり、人材を求める企業が「買い手」となります。
就職活動中の人は、需要と供給に関する取引が行われるマーケットに居るのです。
買い手の企業側の求人者数が多く、売り手の求職者側の人数が少ない場合は、求職者側が優位になり、より良い条件の企業を選択できる「売り手市場」になります。
反対に、企業側の求人数が少なく、求職者側の人数が多いと、採用する企業側が優位な「買い手市場」となり、企業は応募者の中からより優秀な人材を選別できるようになります。
「買い手市場」なのか「売り手市場」なのかは、その時における世の中の経済情勢や個々の企業の事情によります。
 
厳しい言い方ですが、求人数の少ない買い手市場(求人数<求職者数)であっても、就職している人がいる以上、就職活動がうまくいかないのは、自分にも責任があると考えてください。
「世の中のせい」にして逃げていては、決して解決しません。
うまくいかないのは、企業の採用基準に達しないだけのことです。
ならば、企業の求める水準、レベルに達するために、早くからキャリア形成の意識と目標を持つことです。

目標があり、目標に向けて努力することにより人は成長します。
ハッキリと目標を決め、2年、3年・・・と時間を掛けて専門性を確立すること、それがキャリア形成ということです。
今日頑張って、明日結果が出る様なものは、決して身に付きません。

人生には、勉強でも、仕事でも、とことんハマる時が必要なのです。
若いうちにハマってこそ、自分の今の限界を知り、限界を広げることができ、本物の仕事能力が身に付くのです。
集中して取り組む経験が、個性的で質の高い人間を作り、将来の選択肢が広がる基礎となるのです。
「自分つくり」とは、そういうことです。

自分が社会の場で何がしたいのかを決めたとき、それが実現できるだけの能力を持っていなければ、それは「夢」のままで終わります。
人は、その時になって、「後悔」の本当の意味を知ることになります。
後悔しないためには、しつかりと「自分つくり」をすることです。

中学校、高校、短大、大学、専門学校、職業訓練校等、学ぶステージは幾段階もあります。
あなたは今、どのステージに居ますか?
今いるステージが「自分つくり」のフィールドです。

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