ダンスと自己表現
私は高校からストリートダンスをやっている。
舞台やバトルイベントに立っていたのは、10年前くらいの話。
けど、ダンスを辞めた感覚はない。
音楽が流れれば踊るし、ついYouTubeで好きなダンサーの動画を見てしまうし、D leagueの情報も追いかけてしまう。
そして、今でも、心のどこかでもっと上手くなりたいと思っている。
これは、自分にとっての大切な自己表現だからかもしれないなと思う。
人にはそれぞれの自己表現があると思う。
どんな服を着るか、作るか
どんな絵を描くか、見るか
どんな仕事をするか
どんな漫画を描くか、読むか
どんな映画を作るか、見るか
どんな料理を作るか、食べるか
どんな本を書くか、読むか
どんな風に踊るのか、どんなダンスを見るかって行為の結果なのかなと思う。
けど、どんな風に踊るのかを決めるにあたって、どんなダンスが好きになるかって、きっかけがあって、絶え間ない思考や努力があって、そこに自分らしさがある気がする。
なんでダンスを始めたのか。
ダンスを通じて、自分は何を伝えたかったのか。
ダンスをしている自分のことをどう思っていたのか。
なんで今でもダンスが好きなのか。
私は、中学の応援合戦と文化祭での友人のダンスがきっかけだった(ように思う)。
舞台に立ってる友人がかっこよかった。
モテたい、かっこいいと言われたい。
不純な動機もあった。
あんな振り付けをしたくって、応援合戦では準備を頑張った。
HipHopを聴くようになって、ギャツビーのキムタクのアニメーションダンス、キリンの岡村のブレイクダンスに憧れるようになった。
そこから高校に入って、先輩の誘いでストリートダンスに出会って、ダンスを始めた。
キラキラした世界に憧れてたけど、練習は泥臭くて、しんどくて、先輩は厳しくて、振り付けも覚えるの苦手で。
なのに、踊ってるときはとても楽しくて、動画をみて、先輩や後輩の踊りを見てるのもすごく楽しくて。
自分のムーブで盛り上がってもらえたら、すごく興奮した。これだから、ダンスはやめられないと思ってた。
高校時代には、ダンサーになりたいと本気で思ったこともあった。
これはマイケルジャクソンのThis is itがきっかけだった。あんな風に音楽とダンスで人を幸せにできるってすごいなと純粋に思った。
それから、一時期、仲間を作るのが難しくなってきて、ダンスから離れた。
先輩がまた声をかけてくれて、スタジオのお手伝いをさせてもらって、またダンスの楽しさに触れられた。
自分が伝えてもらってきたことを後輩に伝える。
自分が気づいたことを後輩に伝える。
後輩の姿勢から多くのことを伝えてもらってきた。
挨拶と握手。
レペゼンという文化。
喜怒哀楽を曲に乗せる。
曲の情景を頭に浮かべる。
音の空間に入る。
リズムや歌詞をしっかりとる。
焦らず、一個ずつ動かす。
考えすぎずに、スキルばっかりに頼らずに
自由に踊ればいいよ。
もっと曲を好きになりな。
HipHopやストリートダンスの歴史やカルチャーをもっと学びな。差別、貧困、成り上がりの歴史が人が生きてくってことを教えくれるよ。
ダンスをきっかけにあのまま高校生活を送っていたら、会わないような人にたくさん出会えた。
ストリートでの練習会、レジェンドたちとの練習会やバトルイベントで、こんなにすごいダンサーがたくさんいるんだと思った。
そして、大切にしたいと思える仲間に出会えた。
仲間が大切している人は、私の大切な人になる可能性のある人だし、一度繋がった縁は大切にしたいと思う。
今でも感謝してるし、もう一度一緒に踊りたいと思う方がたくさんいる。
何かを始めたきっかけ、理由なんてなんでもいいのかもしれない。
けど、私はダンスが好きで、ダンスのことを考えてる時はワクワクもしたし、苦しかったし、すごく感情的だった。
何事も結果でしか判断されないのかもしれない。
世界1位のダンサーはすごくかっこいい。
子どもたちのダンスのきっかけになった近くのスタジオの先生や高校の先輩って私はすごくかっこいいと思う。
どちらも、結果には過程があって、努力や思考があって、そこにこそ自分らしさがあるんじゃないのかなと私は思う。
振り返ることでしか気が付けないかもしれないし、過程なんて他人には関係ないかもしれない。
仕事をしていると結果だけにしか目を向けられないかもしれない。
今、コロナの中で、人とのつながりを維持するのが難しかったり、新しい出会いが少なかったり。
新しいことを始めるのも、外に出かけるのもハードルが高くて、大変かもしれない。
もしこれから何か新しいことをやろう、今やってることについてもっと工夫したい、そんな風に思ってる方がいれば、やり方にもっとこだわってみてもいいのかもしれない。
過程にこだわりを見せていく。
そうすれば、日常にほんと少しワクワクが生まれてくるかもしれない。
その人のやり方や歩み方にこそ、自分らしさがあると思っているし、人と関わるときにはその人のこだわりにリスペクトを持って接していきたい。
私は結果だけをみて良し悪しを判断したくない。
だからこそ、対話や想像力が必要なのかもしれない。
一緒に踊ることは、言葉を超えた対話だと思っていた。
最後に、先輩からもらった大切な言葉を。
音楽を聴いているだけでも、
自分の思っている姿を想像するだけでも、
ダンスは上手くなるし、踊り続けられる。
改めて、ダンス、アート、服が自分は好きで、何か法律という側面からサポートができたり、ほかに自分ができることがあるなら、チャレンジしたい。
また一歩ずつ、こだわって、新しい道を歩み始めたい。
-おわり-
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