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人とのつながりが、人を変える。

最近(でもないですが)、こんな漫画を読みました。

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『ばらかもん』ヨシノサツキ

とある理由で、日本最西端の島で暮らすことになった若きイケメン書道家・半田清舟。慣れない田舎生活を始めた「先生」の前に、天真爛漫な島コドモ・なるが現れて・・・?都会育ちのツンデレ先生と、器のおっきすぎる島の人たちが繰り広げるハートヒートアイランドコメディ
第1巻裏表紙より

舞台は、長崎県の五島列島。

主人公の清舟は高名な書道家を父にもつサラブレッド。それ故にか、とにかく「型にはまった字」しか書けない。
そんな清舟が、島の様々な人たちと触れ合い、都会とは全く違う人間関係・生活空間の中で、感性を養い、「自分らしい字」に辿り着いていく、ハートフルな物語。

僕は5歳くらいから書道教室に通ってまして、おかげさまでそれなりに綺麗な字を書けるようになりました。笑

清舟の字から伝わる感情がとても素敵で、五島列島の生活に引き込まれながら、読んでいました。

僕が一番好きだったのは、この「星」という字。

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(当然)黒い部分が墨なんですが、ご覧の通り、背景が黒で、白地が文字になってます。で、この黒の背景は夜空を表現してまして、この字に至るまでの本編もとても好きです。


島の色んな人たちが、大切なことを教えてくれる
島の生活が、新しい感性を与えてくれる。

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今まであまり人と関わってこなかった清舟が、島の人たちとのつながりをつくっていく。人とのつながりが、清舟を変えていく様に、とてもほっこりするわけです。

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ちなみにですが、アニメ化もされてます。


さて、この前の木曜・金曜で東京に行っていました。

木曜日は東京大学のとある先生のもとにお伺いして、まさにその「人とのつながり」が地域(集団)や個人にどのような影響を与えるのかについて、お話を聞かせてもらいました。

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いわゆる「社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)」と呼ばわれる概念で、ロバート・パットナムの『孤独なボウリング』という著書を契機に、1990年代から様々な学問分野で活用されるようになったものだそうです。

教育社会学の分野では、社会関係資本と子どもの学力との関連性や学校と地域の協働などが研究されています。社会関係資本の類型については、下記のとおり。

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『ばらかもん』の場合でいうと、結束型の社会関係資本が要素としては強いかもしれません。そのため、ここが自分の居場所であるという帰属意識が醸成されやすいということでしょうか。

人とのつながりが個人を変えていくというのは、感覚的には多分たしからしいことで、じゃあ、それは理論的・学問的にはどうなんだろうというところも気にしていきたいと思っている次第です。

社会関係資本の概念に対しては様々な議論があるようで、多分野に渡り使われていて、加えてそれぞれの領域で研究が細分化されているようです。

まだまだ、勉強あるのみです。

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