見出し画像

フィンランドの旅vol.5:教会と若者

フィンランドで最も教徒が多い宗派は、キリスト教の福音ルーテル派でおよそ380万人だそう。

アリアンシのヤルコさんの話にもあった、フィンランドにおけるユースワーク3種類のうち、教会がユースワークを行っている事例として、ミッコ・マケラさんの話を聞きました。

ミッコ・マケラさんのいる協会は、フィンランドの中で一番大きな教会系ユースワークとのこと。

▼教会が行うユースワークの動画(プレゼン中に紹介されたもの)

少し数字を整理しておくと、

・フィンランド内311の自治体に対して教会は407ヶ所
・3億3000万ユーロが子どものために使われている
・10万人のボランティア

15歳になると、キリスト教について学ぶ「賢人式」と呼ばれるキャンプがあります。

25人ほどの若者、80人ほどの大人(指導員)が参加。若者は必ずしもキリストを信仰しているわけではないです。

参加した若者は
自分たちが受け入れられている感じがした。誰かのジャッジ(評価)が入らないから、本当の意味で人権などを学ぶことができる。」と話しているとのこと。

関わる大人は
「日常生活を生き抜く力を子どもたちにつけてほしい」と話します。

ミッコ・マケラさんはこう言いました。

「若者たちは、自分たちの声を聞いて欲しいと思っている。協会はその場所を提供しているのだ。」

その点でも、面白いなと思ったのは、16歳になると教会の役員を決める選挙の参政権を得られること。ここにも、投票というかたちでの、「若者の参加」機会がありました。
若者たちは、インフルエンサーグループをつくって、自分たちの意見を表明します。


ただ、そんな教会系のユースワークは近年衰退傾向。

同じ地区にあるユースセンター(公営)との棲み分けはというと、「競争してしまっては意味がない。足りないものを補う意識。地方行政と教会は協力関係にある。」とのことで、協調関係のようです。

次回は、そんなフィンランドのユースワーク行政(若者政策)の話についてまとめていきたいと思います。


《過去noteリンク》
【vol.1】https://note.mu/shigaku/n/na7dfc71ec391
【vol.2】https://note.mu/shigaku/n/nd74550d6eaba
【vol.3】https://note.mu/shigaku/n/n5ad4faed1ffc
【vol.4】https://note.com/shigaku/n/n72ccd51323f1


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?