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ITパスポート試験、非IT系の応募者増加も未だ叫ばれる人材不足

こちらのnoteは、セキュリティ専門家松野によるニュース解説ラジオ「今日の10分セキュリティラジオ」5月1日の放送内容を一部抜粋しご紹介します

・今回の解説ニュース
・ITパスポート受験者数の増加は、IT人材不足の解消傾向につながるのか
・業界に挑みたい人は多いが、人員不足が叫ばれる矛盾が生じるのはなぜか?

今回の解説ニュース

IT資格を取得しようとしている非IT人材が、勤務年数の長い社員を中心に増えているということです。IT資格の受験者が増えている背景や、ITやセキュリティの人材不足について説明します。

ITパスポート試験、略してiパスは、セキュリティやネットワークなどのITに関する基礎知識をはじめ、経営戦略、財務、法務、プロジェクトマネジメントなど、ITを利活用する全ての社会人が備えておくべき幅広い分野の総合的知識を問う国家試験です。

2022年度のiパス応募者を勤務先別で見ると、非IT系企業である金融・保険業、不動産業での応募者数が多い結果となり、業務別でも営業・販売の応募者数が多い結果となりました。また、社会人応募者数を勤務経験年数ごとの割合でみると、中堅・ベテラン社員の構成比率が高く、特に22年以上のベテラン社員の構成比率が約4分の1を占めているということです。

ITパスポート受験者数の増加は、IT人材不足の解消傾向につながるのか

iパスの受験者数が増加している背景として、DX推進のために対応を迫られている現状が、特に中堅・ベテラン社員で多く発生していることが考えられます。

よく、ご覧の皆さんから「セキュリティを勉強したいのですが、何から始めたらいいですか」という質問をいただきます。当社内でもそのような質問を受けることがあるのですが、その際は「セキュリティ資格の取得を目指してみては」と言うようにしています。

理由として、資格を取得するという明確な目標を設定することで、一定期間モチベーションを維持しながら勉強できることが挙げられます。「これ読んでおいて」と脆弱性診断の本を渡し、具体的な目標を設定せずに、ただ勉強を続けるのはなかなか困難なことであると思います。

また、ITやセキュリティの資格は体系的に必要とされる情報が整理されており、これから勉強を始める人にとって、網羅的に知識を取得できることが期待されます。脆弱性診断のような特定分野の専門知識を座学だけで習得することは現実的に困難ですが、ITやセキュリティ全般の知識を広く習得するためには、資格の取得を目標として勉強を進めることが効率的であると考えられます。

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