SHIFT Challenged Art 公募展 2021～アーティスト採用までの取り組み～
はじめに
はじめまして！SHIFTビジネスサポート1グループの下斗米（しもとまい）です！
障がい者雇用で新たな職域を開拓し、誰もが才能と能力を発揮できる社会にしたい思いで、2021年10月にSHIFTに入社。
入社後、SHIFT Challenged Art 公募展 2021実行委員になりました。
現在、障がい者雇用を行うビジネスサポート1グループ（通称ビジサポ1G）で、アーティスト・フローリストチームのマネジメントを担当しております。
今回は一昨年開催した「SHIFT Challenged Art 公募展 2021」の、開催準備から当日運営、そしてアーティスト社員採用までの取り組みをご紹介いたします。
この公募展は、障がい者アーティストのためのチャリティーイベントではなく、障がい者の方が思う存分に能力を発揮できる環境を用意し、輝くためのきっかけを創りたいという想いから企画したものです。
障がい者アートの展覧会は数多くあるけれど、雇用までしている企業はなく、これまで誰もやったことのない企画。
果たして公募展開催まで無事にたどり着けるのだろうか？
そしてそこからアーティスト雇用を生み出すことができるのだろうか？
アーティスト雇用を生み出すまでの前例の無い道のりを、このブログでお伝えできればと思います！
企画の立ち上げから作品公募・選考までの道のり
｜約5,000箇所へのアタック！42都道府県から応募596件！
企画が立ち上がったのは、2021年2月。
まずは全国の支援機関・特別支援学校を中心にアタックリストを作成し、2021年8月23日に募集を開始。約5,000箇所へのプレスリリース・案内状を送付する地上戦から開始しました。
1週目の応募数は2件、2週目までの応募数は4件…。
なかなか厳しい状況からのスタートでした。
そこで、社内各所の方々の協力のもと、WEB・SNSを用いた空中戦を追加。
アタックリストをもとに1件ずつお電話し、施設ごとに複数まとめての応募や、応募フォームの操作方法などの説明も実施しました。
『将来アーティストとして活躍してみたい！』
『作品を通じて自分を知ってもらいたい！』
切なる想いを胸にご応募いただいた方々を、一人も取りこぼしたくない！
そんな想いから、応募期限ぎりぎりまで地道に電話・メールを続けた結果、
目標500件の応募に対し、全国42都道府県から596件もの応募をいただき、2021年10月15日、達成率118.8％で締め切りを迎えることができました。
ご応募いただきました皆様、ありがとうございました！！
｜内製の選考システムを活用し受賞作品5点を厳選・決定
ここからは作品選考の幕開けです。
596件もの才能あふれる作品の中から、まずは一次選考で100作品に絞り込むという過程があります。
一次選考の選考委員は弊社代表の丹下と、NPO法人アート・オブ・ザ・ラフダイヤモンズ 副理事長で、本公募展のアートディレクターを務めていただいた、若尾 尚美氏です。
公募展開催までの日にちも迫る中、効率的かつ、1作品ずつ丁寧に選考したい！
そんな時、ビジサポの業務改善のヒーローが登場してくれました！
作者名・作品タイトル・作品画像・使用画材など、1画面ですべて確認でき、「いいね」機能のある選考システムを作ってくれたのです！
これにより選考にかかる時間を6～8H→1.5Hに短縮できました。
こうして一次選考通過102作品が決定し、いよいよ最終選考を迎えます。
6名の審査員と弊社代表の丹下による最終選考は、本社12F カフェスペースで実施。1次選考通過作品現物を展示しての選考でした。
みなさま悩まれながらも選考いただき、入選作品48点、そしてついに受賞作品5点が決定しました！
表彰式・公募展の準備に奔走！とにかくやれることをみんなで！
入選・受賞作品が決定したのが11月10日。予定している12月3日の表彰式、
そして12月4日・5日の公募展開催まであと1か月を切っている…！
その準備をしようにも、ビジサポ主体で全社イベントをやったこともなければ、ノウハウもない。
社内各所の協力のもと、とにかくやれることを進めていきました。
表彰式会場の配置、シナリオ作成、役割分担、撮影機材のレンタル…。
まるでドラマの撮影現場！な～んて感慨深くなっている時間も余裕もなく。
表彰式前々日の12月1日に12F Cafeスペース・執務室エリアのデスク・オフィス家具を全て移動し、業者さんが公募展会場用に造作作業を開始。
あれよあれよという間に神谷町にあるSHIFT本社オフィスに、受賞・入選作品が展示された公募展会場が出来上がりました！
会場を臨時設営した12階エリアの社員のみなさま、そして移動作業をしていただいたビジサポメンバーのみなさまへの感謝が尽きません。
受賞者アーティストを称えた表彰式、作品販売で8作品149万円の実績が生まれた公募展
｜その場にいるみんなが喜びの表情に溢れた表彰式
公募展実行委員・ビジサポのマネジメントメンバーと社内関係部門の社員で表彰式のリハーサルを行い、ついに表彰式当日を迎えることに！
この日は翌日からの公募展に先行して、社内向けに会場を公開しました。
「数日だけの展示会場で撤去してしまうのがもったいない～！」
「会社に展示場があるなんてステキ！」
社内からもたくさんのうれしい声をいただきました。
そしていよいよ表彰式。
司会・進行、案内役もSHIFT社員で実施しました。
当時、世の中はコロナ禍真っ最中。
残念ながら2名の方の来場は叶わなかったものの、3組の受賞者の方に表彰式へご来場いただけました！
お越しいただくことができなかった2組の受賞者の方からは、ビデオレターや音声メッセージで喜びの言葉を頂戴することができました。
3組の受賞者のみなさま、遠方からのご来場本当にありがとうございました！そして、ビデオレター・音声メッセージに快くご協力いただいた2組のみなさま、ありがとうございました！
受賞者3組とプライベートビューにお招きした関係者の方々が来場し、みなさまに温かく見守られる中、審査員から受賞者へ盾と特典の授与が行われました。受賞された3組の方々が、緊張しつつも喜びの表情を浮かべられている瞬間を目の当たりにし、『これがアーティストを雇用する、第一歩になるんだな』と感じました。
コロナ禍真っ最中、お越しいただいた関係者の皆様、本当にありがとうございました！
｜3日間で199名来場、販売売上149万円を実現した公募展
そして表彰式終了の次は息つく間もなく、翌日からの公募展にむけた最終準備です。
案内POPが足りない！
来場者リスト印刷できない！
次から次へとやることが山積み！これも協力のおかげで無事に進めることができ、公募展開催準備が整いました。
コロナ禍にも関わらず、12月3日から5日までの3日間で合計199名もの方にご来場いただきました！
当日は、来場者向けにアートディレクター 若尾さんとアーティストによるトークセッションが開催され注目を集めました。また、入選されたアーティストご本人、ご家族・ご友人が作品と一緒に記念撮影したり、来場者同士で作品の感想を伝え合い盛り上がるなど、盛況のうちに公募展は幕を下ろすことができました。
この3日間で作品販売も行いました。
販売希望作品30点のうち8点が販売済みとなり、149万円の売上を作ることができました！
そして翌年には、オンライン展示ページも公開することができました。
SHIFT Challenged Art 公募展 2021オンラインページはこちら！
SHIFT所属アーティストの雇用へ｜選考・受入調整
｜選考基準と業務設計・受入のために必要なことの洗い出し
ここからは、アーティスト雇用に向けた取り組みの始まりです。
SHIFT Challenged Art 公募展は、障がい者雇用の中で、才能と能力を存分に発揮できる環境を整え、新たな雇用を生み出すことを目的に開催したものです。
雇用に興味がある・雇用を希望すると言っていただいた応募者は全体の62%。
将来的にアーティストを当たり前に雇用し継続していくためにも、初回の雇用は公募展受賞・入選作品のアーティストの方からお声がけさせていただき、選考基準と業務の設計・受入のために必要なことの洗い出しすることから始めました。
アーティスト社員のメイン業務は、アート作品の制作。
どこで制作する？画材はどうする？
勤務実績・健康面の把握はどうする？
アーティストの自由な発想を制限しない働き方とは？
セキュリティ面は？
社内各所の方に相談し、沢山のご助言をいただきながら受入準備と雇用に向けた面談を進めていきました。
受入体制が整わず、初回は大変残念ながらお見送りとさせていただいた方々もおられ、非常に心苦しく思っております。
改めて、アーティストに思う存分に能力を発揮いただける環境・体制作り、そして新たにアーティストをお迎えするためにまだまだやれることはある！と実感しました。
｜ついにアーティスト社員の入社を実現
そして、2022年7月にアーティスト社員3名がSHIFTへ入社が決まりました！
現在、3名のアーティストは自宅をアトリエに、毎日新たなアート作品を続々と生み出しています！入社後の活躍・作品については別の機会にお届けいたしますので、ご期待ください。
アーティストが思う存分に能力を発揮でき、輝ける環境作りを続け、アーティストがアーティストの才能で活躍できる社会の実現に向けて、これからもチーム一丸となって邁進してまいります！
■3名の作品データダウンロードはこちら ぜひ、ご活用ください！
■SHIFTの障がい者採用ページはこちら
■多様性や障がい者雇用における想いや考え
■SHIFTの障がい者雇用における4つの成功背景 はこちら
執筆者プロフィール：下斗米
IT関連企業にて、人事・労務領域に従事。2016年から障がい者雇用領域で事業所内新規業務開拓～雇用定着などのマネジメントに従事。 2021年10月、障がい者雇用領域における新規職域開拓を目指し、SHIFT入社。現在はアーティスト・フローリストチームのマネジメントに携わっている。
◎SHIFT HR BLOGでは、人事のみなさまが知りたいことを大募集しています！
参考にして記事にしていきますので、ぜひともご回答よろしくお願いいたします♪
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