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睡眠の謎と快眠のためのヒント③

今日は睡眠ホルモンとも言えるメラトニンについて解説します。


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まず日本では65歳以上の2人に1人が、40〜60歳の5人に1人が睡眠に問題ありと言われています。

その睡眠に最も関連深いのがメラトニンホルモン。日中活動するための火付け役のコルチゾールと入れ替わりに就寝時に分泌されます。

主に脳の松果体で産生され、髄液中、そして血液中へ移動し、睡眠の誘発や睡眠覚醒リズムの調整に影響します。

メラトニンは1歳〜3歳で最大になり、思春期から分泌量が減りだします。

歳を重ねるにつれ、メラトニンの分泌量がどんどん減り続け、かつ分泌するタイミングが早まります。だからおじいちゃんは早朝に目が覚めてしまうのです。

70歳以上では赤ちゃんの時の10分の1の分泌量になると言われています。


メラトニンの材料はアミノ酸の一種のトリプトファン。4種類の酵素によって、

トリプトファン→セロトニン→Nアセチルセロトニン→インドールアミン(=メラトニン)

セロトニンは”幸福ホルモン”としても有名ですが、このトリプトファンからセロトニンへの代謝は、体内で炎症があるとセロトニンは作られず、代わりにいとも容易く神経毒のあるキノリンという別の物質が作られてしまいます。


・・なので、幸福ホルモンが出ない状況=ストレスを感じている時

は、メラトニンが作られないのが一因で睡眠の質が下がる、とも言えます。

では、どうしたらメラトニンが出るの?

メラトニンの生成と分泌は体内の生物時計とあなたの周りの光環境による二重支配となっています。

👁→→🧠→→血液中→→脳の視交叉上核へと情報が伝わります。

別名を、ダークホルモン

夜の始まりと終わりを伝える

メラトニンが分泌されると体の深部の体温が低下し、皮膚の温度は逆に上昇します。

臨床実験では不眠症・睡眠障害・サーカディアンリズムの乱れ・精神不安定・神経保護のために使用されています。

メラトニン分泌低下の原因

*光

*電磁場

*カフェイン

*NSAIDS(ロキソニンなどの消炎鎮痛剤)

*日中光に当たらない

メラトニンの作用・病気との関わり

・網膜:視感受性・暗順応の亢進

・海馬:記憶の維持・アルツハイマー病の予防

・神経:痙攣をおきにくくする

・冠動脈:拡張と収縮に影響

・メンタル:不安やうつの緩和

・前立腺がん・乳がん:増殖抑制

・膵臓:耐糖能改善

・免疫:活性化

:皮膚ガン:増殖抑制(メラノーマ)

ということがわかっています。

なぜこんなに病気予防に関係が深いのかというと、体内で作られる物質の中で最大の抗酸化物質でもあるからなのです。


酸化のお話はまた別の機会にしますが、

メラトニンを眠っている間にいかに産生して、体内に巡らせるかが、睡眠のためだけでなく、アンチエイジングにも超重要です。

メラトニンの出る環境は・・

・眠る前に部屋を真っ暗にする

・1,2時間前からブルーライトを見ない←これが1番難しいかも

・3時間前には食事を終わらせる。寝る前に重いものを食べない

・1時間前には入浴を済ます

・体に、そろそろ眠るんだよ〜、という条件付けをする環境を整える


などなど、検証結果が出ています。

なお、メラトニン量は尿検査でもできますし、メラトニンの飲むサプリ塗るクリーム、お薬もあります。


本日もお読みいただきありがとうございました!


Shie





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