【ハーブ天然ものがたり】クレイの不思議
土に癒される
本日の主役はハーブじゃなく天然鉱物、クレイのお話です。
天然クレイをスキンケアに使う方法は、古い時代から伝承されてきた人類の知恵のひとつです。
クレイがもたらす作用にはいろいろな特徴がありますが、なかでも一番注目されているのは毒素を排出すること。
クレイの毒素排泄のしくみですが、クレイは基本的に、紙が何枚も重なったような分子構造をしています。
少量のクレイで広い表面積を持っており、さらにその紙のような形の表面はマイナス電気を帯電している状態です。
逆に老廃物や毒素はプラス電子を持っているので、クレイをお肌に塗布するとそれらが結びつき、強力なデトックス効果をもたらすというわけです。
クレイが汚れを「吸着」するといわれる所以です。
天然クレイは粒子がとても小さいですが、強力な吸着力をもっています。
お肌は弱酸性って聞くけど、とどのつまり、なんなん？
お肌のpH（ペーハー）は弱酸性。
ここでいうお肌は皮膚表面の皮脂膜のことで、健康肌のpHは4.5～6.0の弱酸性です。
pHとは酸性・アルカリ性を調べるために、水素イオン量を１から１４までの数字で表したものです。
まんなかの７を中性として、ざっくりですが７→１にいくほど酸性になり、７→１４にいくほどアルカリ性になります。
皮脂膜が4.5～6.0の弱酸性に保たれていると、バリア機能がはたらきやすく、肌をすこやかな状態に保つことができます。
オイリー肌ほどpHは酸性に傾き、ドライ肌ほどpHはアルカリ性に傾いていきます。
たとえば石鹸はアルカリ性なので、健康肌の人が石鹸で洗うと汚れを落とし、その後短時間でお肌は弱酸性に戻りますが、ドライ肌状態が長く続きアルカリ性に傾いているお肌は、皮膚の抵抗力が弱まり、細菌が繁殖しやすく、いわゆる敏感肌となっていきます。
天然クレイはph６～８の中性物質です。
悠久の流れ、自然界が生み出したクレイ
クレイは長い年月をかけて蓄積された土中の粘土層から掘り起こされます。
それを乾燥して砕いたものがクレイです。
粘土層は、火山が噴火して灰が堆積し、風にさらされ、雨や海水によって水分にさらされながら形成されてゆきます。
悠久の時間をかけて、自然の影響を受けて作られるクレイですから、ミネラル成分が豊富なのは想像に難くありません。
クレイは主に自然界の天然鉱物、花崗岩から作られますが、花崗岩は火山噴火によってできる火成岩（マグマが冷えて固まった岩石）の一種です。
地表で早急に固まるマグマではなく、地中で、自然にゆっくりと固まる深成岩といわれる岩石がクレイの大本です。
花崗岩は長い年月をかけて風化し、朽ち果て、雨風にさらされ、細かい粒子が少しづつ地表に堆積し、やがて地面の土や、枯葉などの有機物と混じりあい、ゆっくりと粘土になっていきます。
地中深い場所で、ゆっくり冷え固まったので、すべての鉱物が大きく成長していくことができるという特徴を持っています。
場所によって様々な自然の影響を受けるクレイですが、構成される層の形による鉱物学上の分類方法では、
・カオリナイト・カオリン
・イライト
・スメクタイト
の３種類があり、
さらに色による分類方法では、
・ホワイト、ピンクローズ
刺激が少なく初心者向き、敏感肌や乾燥肌向き
・ベージュ、イエロー
刺激はやや強く普通肌向き
・レッド、グリーン、ブルー
刺激は少し強めながらニキビ肌、脂性肌向きで、強力な洗浄力と美白効果が期待できる
となっています。
クレイは多くの場合、シリカが約半分、ほかにアルミニウム、カルシウム、カリウム、鉄、マグネシウム、亜鉛などが含まれています。
ほとんどのクレイの主要成分であるシリカ（珪素）は、肌の保湿や弾力性を高めたり、コラーゲンの生成を助け、皮膚、髪、爪、骨などを健康に保つ働きがあるといわれています。
学術的な知見はさておき
裸足で大地に立つ
どろんこ遊び
土いじり
砂浜にねっころがる
自然にふれることで、わたしたち人間の五感はたちどころに研ぎ澄まされ、ふだん使っていない感性が一気に開花するような気分になります。
土に触れると体内に溜まった電気を放電し、イオンバランスが整うから、というのも大きいと思います。
古代エジプトではミイラの防腐処理に、薬草とクレイが使われていました。
古代ローマでは炎症、潰瘍、骨折、打撲などの治療に、また水浴にクレイが使われていたという記述が残っています。
第一次世界大戦中に蔓延した赤痢を予防するため、フランス軍はクレイをマスタードに加えたものを使用していたそうです。
オーストラリアの先住民アボリジニ、ネイティブアメリカン、アフリカ各地でも古くからクレイは活用され、現在でもクレイセラピー代替療法として広がっています。
ボディ・ペイントには
・先祖代々の紋章を刻み自らの出自を示す
・精霊との友愛の印を刻む
・悪霊から身をまもる
などの精神的・儀式的な意味合いのほかに、
・細菌や紫外線から身を守る
・イオンバランスをとって体調管理する
という意味もあったのでしょう。
泥をかぶったり、地面に身体をこすりつける動物たちをお手本にして、古代の人類が取り入れてきた地球生活ハウツーなんだろうな、と。
大地を感じることは、母なるガイアとのおしゃべり。
「おかえり」
「ただいま」
無意識のうちに、地球とあいさつを交わして、ほっと一息つくような深いリラックスが訪れます。
この感覚は別のなにかで代用することはできません。
こころとあたまが同調する、からだも一緒についてくる。
すべてが同じ周波数になって、深いところで地球人だったことを思い出す。
クレイがもたらす特別な「心地よさ」には、そんなフシギ秘密が隠されているのではなかろうか、と。
ここ数年のあいだ奈良県の三輪山にはご縁がかさなり何度か参詣しています。数年前、ちょっとしたブームになっていた裸足で登る体験を数十歩だけ、してみました。
九州指宿の砂風呂や、北海道上川郡の森林で目を瞑って歩くワークショップなど、こころとあたまとからだをつなぐワークを体験するたび、地球にお借りしている肉体への感謝が深まります。
いつかお返しするときに、今生体験したすべてを感謝にのせる準備は、ようようと現実味を帯びる世代になりました。
＊当ブログで紹介しているクレイの一般的な性質は化粧品の効能を示したものではありません。
当社製品Shield72°
クレイで洗う新発想！クレイパック洗顔は
清浄成分として天然クレイのカオリンとベントナイトを配合しています。
お読みくださりありがとうございました。
こちらにもぜひ遊びにきてください。
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