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ルールは守る!守らなければ叱られる!わが家のルールで学ぶ社会生活

子育てで大切にしたいしつけは、がまんを教えることです。「いけないことはいけない、したくてもしない」という感情のコントロールは、学校はもちろん、社会に出て、たくさんの人とかかわっていくために大切なことです。わがままで利己的な人物にならないよう、日常の中でルールを守る大切さを教えて、ルールに従う習慣を身につけましょう。

●家庭のルールで社会生活の第一歩を踏み出そう

子どもにとって、家庭は一番身近なコミュニティです。社会生活としてルールを守る最初のステージは、家庭からスタートしましょう。

子どもと一緒にわが家のルール、つまり家族みんなが快適に暮らすための憲法をつくり、そのルールを守ることで、子どもの自由と責任感を育みます。

ここで大切なのは、自由への理解です。自由といっても自分がしたいこと、希望することすべてが叶うわけではありません。自分のとる行動が他人に迷惑をかける場合には、自由だとは言えないことを教えることが必要です。

社会はルールで成り立っています。仲良しの家族であっても、決められたルールは必ず守るという認識を子どもに持たせましょう。家族が気持ちよく暮らすためにわが家のルールに入れたい項目は、以下の3つです。

1)人を傷つけてはいけない。
2)人に迷惑をかけない。
3)自分でしなくてはならないことは、きちんと責任をもってする。

これらは、自分勝手で責任を持たず、何でも他人のせいにするような人物にならないために必要なことです。幼稚園や学校、社会に出る前に、家庭内で身につけることができると安心ですね。

●ルール違反はコツを心得て効果的に叱る

わが家のルールができたら、「ルールは守るもの」という意識づけを家族全員で行い、同時に、ルールに反した場合には、きつく叱る約束もしておきます。

もし、子どもがルールを守れなかったときには、はじめに、それはルール違反であり、いけないことだと教えてください。それでもわからないときには、しっかりと叱ることが必要です。叱り方にはコツがあります。

<子どもを叱るコツ>

1)叱る時間は1分以内、それ以上は逆効果
→長い時間叱ると「早く終わらないかな」と別のことを考え、逆効果です。
 
2)そのことだけを叱る、過去のことを持ち出さない
→昨日や1週間前のことを注意しても、子どもには伝わりません。

3)子どもの人格ではなく、間違った行為を叱る
→叱る対象は、子どもの「行い」であり、子どもの「存在」ではありません。
人格を否定すると、自己肯定感が低くなりネガティブな子どもになってしまいます。
 
わが家のルールを作り、親が叱るコツを心得ておくことで、親は、何を叱ればよいか、子どもは、なぜ叱られるかがクリアになります。親が感情的に叱ることもなくなり、自然と穏やかな家庭になることでしょう。

子どもには、してはいけないことをすると叱られるという体験が必要です。叱られる耐性がないまま社会に出てしまうと、他人に叱られたときに、ひどく傷つき挫折して、ストレスに弱い大人になりかねません。また、自分がした悪い行いを素直に認めて反省できる心を育てることも大切です。

最後に、忘れてはいけないのが子どもを叱った後のアフターケア

決して叱りっ放しにせず、子どもが謝った後もしくは反省した後には、謝れたこと、反省できたことを心からほめてくださいね。

小さい子どもなら、「謝ることができたね」とやさしく愛をこめて抱きしめて。親に認められ、愛情を実感することで自己肯定感が高まります。「叱る」と「ほめる」をセットにした子育てをすると、素直に反省ができる自己肯定感の高い子どもが育ちます。

社会のルールを守る大切さを子どもに教えるのは、親の役割です。わが子が社会でよい人間関係を築き、幸せに暮らしていくために、ルールを守る必要性を伝え、守れないときには、正しく叱る。ルールを守ることを通して、感情のコントロールができる子どもを育てていきましょう。