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「ほめて認める」七田式しつけは、困難に負けない強い心を育てる

「子どものしつけ」に対してどのようなイメージを持っているでしょうか。

子どもを叱る、小言を言うなど、厳しく子どもに接して正しいことを身につけさせる印象を持つ方が多いと思います。しかし、七田式のしつけで大切にしたいのは、意志の教育、すなわち、子どもを意志の強い人間に育てることです。

意志の強い人間とは、自分の欲望に打ち勝ち、感情をコントロールする力があることです。決して、自己中心的でわがままという意味ではありません。

感情のコントロールには、自分の感情や困難に打ち勝つ「がまん」する力と苦しい状況や未知のことに挑戦する「勇気」が必要です。このような意志の強さを育むしつけとは、どのようなものでしょうか。


●見守られる安心感が意志と勇気を育む

子どもが何かをするたびに「ダメ!」「早くしなさい」とガミガミ言ってしまう。親として善悪を伝えているつもりのこのような声かけ。実は、子どもの勇気ややる気をうばってしまうため、しつけとしては効果がありません。子どものがまんと勇気を育むには、認めてほめることが大切です。

たとえば、赤ちゃんが何かをすると親は「すごいね」と喜びます。赤ちゃんは親の喜ぶ姿を見て満足し、安心感と勇気を得ています。その後に新たな行動に挑戦し成長するのは、親の喜びに触れて得た勇気があるからです。

ところが、動かなかった赤ちゃんがハイハイを覚え、家中を動き回っていろいろなものに手を出すようになると、親は「ダメ!」と怖い顔で禁止の言葉をかけるようになります。すると、赤ちゃんは不安を感じるため、新しいことを身につけたい、学びたいという意欲が後退してしまいます。

赤ちゃんは、親が自分にかける言葉や自分に語る人間像をよく聞いています。そしてその言葉を自分の本来の姿だと信じて人格を築いていきます。親に見守られ、安心感と喜びを感じて育つことで、子ども自身の肯定感が高まり、親を喜ばせるために挑戦し、学習能力の高い意欲的な子どもへと育つでしょう。

●しつけにおける親の役割とは?

親は日々、赤ちゃんのする一つひとつの行動に対して、イエス、ノーの判断基準と勇気を与えています。すべてが成長につながり、学習し続けている赤ちゃんは、毎日の親からの言葉を受け止め、社会への適応能力を磨いています。

したがって、良い行動を教えるつもりであっても、「ダメ!」という禁止の言葉は、教育ではなく抑圧となり、子どもの学ぼうとする意欲や、やってみようとする気持ちを失わせることにつながります。

その満たされない思いは子どもを反抗的な態度へと向かわせ、育児を難しく感じることもあるかもしれません。命令、否定、禁止で都合よく育てるのではなく、あたたかく見守り、上手にほめて安心感を与える。親はどんな時も子どもに自信を与える存在になりましょう。

しつけとは、子どもに良い自我像を抱かせて自信をつけさせることによって、強い意志力、へこたれない根性、最後までやり抜く粘り強さを根気よく育むこと。子どもを信じ、明るく勇気を与える言葉をかけ続け、努力する根性を植え付けることこそが、親の役割です。

もし、努力がなかなか結果に結びつかず、子どもがやる気を失いそうなときには「あなたはとてもよくやっているよ。頑張り続ければきっとうまくいくよ」と励まし続けてください。やる気を失わせるような言葉は封印し、子どもが自分に自信をつけ、大きな花を咲かせる日を楽しみに、あたたかく見守る親を目指しましょう。