No.158 新年 (一日外出録ハンチョウ風レポ) 2. 2日新年会

の続き.

以下本編

 令和6年1月2日(火), しぶやん, 10時起床. 

しぶやん「う~ん, 久々にたっぷり寝た気がする. それに体も軽い… 昨日の新年会で酒を飲まんかったからか」

例年は元旦の新年会の次の日は, いささか飲みすぎてグロッキー気味のしぶやん. ただ, コロナ以後はそれが無くなったので正月の3が日は割と健康的. 今年は4年ぶりの新年会だったのだが, 能登半島地震の余震を心配し, 車で行ったため飲まずに帰ってきた. それはそれでいささか残念ではあったのだが, その代わりに体調は悪くない. 

しぶやん「ふむ... 元々酒を日常的に飲むタチでもないし, 新年会でこういうのも意外とアリかもな. 去年は長らく体調不良もあったし, 今年はああいう場でも酒はなるべく控えてみるか」

 などと新年の抱負を漠然と抱きながら, 起きてきてとりあえずネットで地震の状況をチェック(津波警報はまだ解除されとらんのか…). 色々と心配ながらも昼前から家族の新年会開始. 例年, 親族が揃うのが2日以降であること, 元旦の夜はしぶやんは新年会に出ていることがあり, 家族の新年会は例年2日の昼に, 正月料理とすき焼きと決まっている. 

しぶやん「すき焼き, うま! (ククク… これこれ. 年に一度の楽しみ. このためにワシは元旦の新年会の二次会以降はお通し以外何も口にせんのだ)」

 しかし, 当然ながらこれもコロナ以後実に4年ぶり. それもあってか, 味も格別. 家族で適当に談笑しながら, 1時間以上かけゆっくりと食事, 更に1時間かけてゆっくりとお茶. それからは家族ごとに行動はバラバラ. 買い物に出る者, 家でゆっくりする者等がいるが, しぶやんはというと…

理外!! 新年会!! 倍プッシュ!!

 昨日は高校の部活の新年会だが, 今日は高校のクラスの新年会. taste としては大体同じだが, 参加人数は元旦の新年会よりも更に少ない. その代わり, 同年代かつ少人数(になっても参加してくるもの好きの集まり)ということもあり, より突っ込んだ話をざっくばらんにする新年会になる.

しぶやん「ふむ. 今日も念のため余震に備え, 車で行くか. ついでに久々に知り合いの正月挨拶しながら, 新年会までの時間も潰そうか」

そういって15時過ぎに車で出発. 道すがらの学校の恩師宅を久々に訪問, 挨拶して回る. 最後は高校の時の担任だった H 先生宅へ. 既に彼も引退から10年以上の月日が流れている. 久々の再会ということもあり, ここでも話が弾むが, 新年会の時間になったので18時前に出発. 18時過ぎ, 新年会会場に到着(なんだ, 昨日の会場のすぐ近くだったのか). 

 昨日とは逆に既にメンツは, 数合わせの為に誘った昨日も参加した地元民の後輩Fも含め, 全員揃っていた. とりあえず地震の話, 昨日の話題の続きを振って会話はスタート. 

しぶやん「で, 昨日は部活の新年会で映画の倍速視聴が話題になったんだけど, 百歩譲って映画の倍速視聴はできても, 音楽の倍速視聴は全く理解できないんだよね」
I「それは結局, そこから何を得ているのかの問題じゃない? つまり単なる情報なのか? あるいはそれ以外のナニカなのか? 情報以外のナニカがあるとしてそれを倍速でも得ることができるのか. それが問題でしょ.」
J「でも, 情報を得るだけだったら, そもそもそれを観たり, 聞いたりする必要さえないんじゃないか. 要するに2倍でいいなら, 極端な話, 4倍でも, 8倍でも彼らは構わないんじゃないか.」

昨日の話を肴に宴は進む. と思えば

しぶやん「そういえば最近「空の境界」を「未来福音」10周年記念で再上映してるんだけど観た?」
I「いや, そもそも再上映してること自体知らなかった… なつい…」
しぶやん「「矛盾螺旋」で一番好きなシーンどこ?」
I「臙条巴の最期(ここに居たんだ)」
しぶやん「ワシはその前の地下での臙条巴と荒耶宗蓮のやりとり. もっと正確に言うとその合間に差し込まれる橙子とアルバのやりとりと併せて. あそこはアニメだからできた演出で, アレにより臙条巴と橙子を(どちらも作り物, 偽物の体という共通点を介して)等値できて, あの場面における自身の存在に関する真偽, 価値についての荒耶宗蓮やアルバからの問とそれに対する返答を, 臙条巴と橙子で互いに読み替えられる, という原作を越えた描写がなされている白眉的シーンだから.」

のような変化球も時折も入り込む. 

 更に会場を変え, 二次会へうつり話は佳境入りし, 

しぶやん「え!! じゃあ, NieR(;Replicant/Gestalt) のDエンドの演出は死の疑似体験じゃないっていうこと?」
H「今話を聞いた限りの判断でしかないけど… そもそも「疑似体験なんてものができない」というのが死の定義みたいなものだから. ハイデガーの.」

からの思想談義へ. 

H「ハイデガーは「存在と時間」で死について論じていて, まぁ, 死(特に概念としての死)と存在は近いというか, 殆ど同義って感じなんだけど.」
しぶやん「それまんま両儀式の死生観(殺し合わないと(死に触れないと)生を実感できない)や直死の魔眼じゃん…(ハイデガーから「空の境界」を読み解くってのは考えたことが無かったな. それも面白いかもしれんが, でもこんなことを言い出したらただでさえ重いのに余計にまとまらなくなるぞ)」
H「それは知らんけど… 存在についての考察が如何に隠蔽されてきたかということで…」

挙句, 

H「面白いから, ハイデガー読んでみるか?」
しぶやん「いやだよ. 読みたきゃ, 自分の学生と読めよ. ワシはもうそんな歳じゃないよ. 大体, ハイデガーの研究なら今は``無限''にあるだろ. ワシが今更原典にあたっても大して面白いモノにはなるまいよ」
F「面白いから配信したらどうですか?」
しぶやん「それこそこんな七面倒くさい話なんかじゃなく, お前がやれ. お前が描く一連の漫画の方が絶対受けるぞ.」

みたいな冗談半分の与太話に(まぁ, こういう楽しい妄想ができるのも新年会ならではか).

 気付けば終電の時間も過ぎて, ラストオーダーも終了したのでお開きに. Fは地元民なので, そのまま帰宅し, HとI は私が車で送迎. 車中でかけるのは勿論 Kalafina の懐かしの「空の境界」の主題歌メドレー!! 

I「うわ! なつ! Sprinter 聞いたの何年ぶりだ…」

0時過ぎ, 彼らをそれぞれ送迎した後, 1時過ぎに帰宅. 新年会の会話で面白かった topics についてのメモを少し残してから, 入浴して3時前に就寝. 今日もいい一日だった…

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