No.149 「ラグナクリムゾン」第69話備忘録

0. はじめに

 仕事やら「アイギス」10周年やら(11月の英傑ガチャは爆死したけど, 青ディアは入手できたし, 10周年記念週のイコルとクロノシア様は両方入手できたからヨシッ!!)で忙しく, また例によって今回もかなり重かったので, 後回しにしていた「ラグナクリムゾン」第69話備忘録を, 先に書いた13巻備忘録

までを踏まえて書く. ただし,  ティーナの重力3000倍関連の Appendix が長くなりすぎてしまったので(こっちの方が本編よりも長い…), これはまた独立した note として投稿する. 

1. 巻頭カラーより

 まずカラーの表紙(休載を挟んだとはいえ, 2号連続とは. これもアニメの力か…). 前回の第68話も竜王達がバックだったが, 向きはこちら向き(顔はこちらを向けていて)で左から順に

コウ・テンラン, バグラム, シグマリオ, グレストノウァク, ギルゼア

だった. 今回は, 向きはあちら向き(背を向けていて)で右から順に

コウ・テンラン, ?1, ?2(クリムゾンの回想に出てくる人?),シグマリオ, ギルゼア

となっている.

 ?1 は男にみえ, かつテンラン様が尻尾を足に絡ませているので, もしかしたら恋人だったのかもしれない. ?2 の方は女にみえ, かつクリムゾン様の回想(第17話と第60話冒頭)に出てきた人に思える. ただ, 以前の回想に出てきたときとは服装が微妙に違う(回想の方はワンピース?)のは気になった(ワンチャンミスリードのセンもある?). 

 で, 彼ら彼女らが竜王だとすると, 消去法で ?1 と ?2 のどちらかが不滅竜バンコで, どちらかがレクス(恐らく初代咆哮の王?)ということになる. 二代目咆哮の王, 言実竜バグラムが恐らく男であることからの類似性からは, ?1 の方がバンコのような気がする. こうだとすれば当然 ?2 の女の方がレクスになる. 

 先月の巻頭カラーと構図を比べると, 

(1) 両端がテンラン様とギルゼア様で(向きを込みで考えると)変わっていない
(2) シグマリオの位置が真ん中からズレている

ということが気になった. これには何か意味はあるのだろうか(両端が最後まで残るとか?). あとギルゼア様だけが, クリムゾン様の方だけを振り返っている点にも注意すべきであろう(裏切り or 共闘フラグ? 多分, 単純な共闘はないんだろうけど).

2. ラピ, ティーナ, アリア, ルオシー, シグマリオ…

 で, ラピとティーナから出てきた「アリア」という名前. これは誰なのか? ルオシーがラピのことを思い浮かべているから,

ルオシー = アリア

の可能性もある. 勿論, ニム・ハムニムの方の可能性も… イヤ, ないな. 13巻表紙裏で「イェイ(遺影)!」だったし. カルラは流石にないだろ…

 で, ルオシーがラピを連想していることから, 少なくともラピ(ことによると同じくアリアを知っているティーナまで含めて)は滅竜導士であった可能性が高い. まぁ, カルラとアルテマティア様の件があったから想像はついていたよ. 他の滅竜導士が血族化している可能性も. というか, 最悪(?)中間管理職バグラムも, アルテマティア様同様, 以前は滅竜導士だった可能性もある. というか, ティーナやラピがそうだとすると, その可能性も低くくはないだろう.  

 同時にルオシーの年齢的(未来ルオシーの描写的にルオシーは不老ではなさそうなので, 多分本当に見かけ通りレオと同年齢程度の少女)に, 彼( and 彼女)が咆哮の血族になったのはそんなに昔ではなく, ここ10年くらいの出来事であることも推察できる. ということは, ルオシー等の新参者を除くと, ちょっと前まで滅竜導士が今よりたくさんいた可能性が高い(無論, 抜けた分がルオシー等の新規勢で補充されて足し引き零の可能性もある). それがここ10年で咆哮の血族に寝返ってしまったのだから, そりゃあなかなかしんどそうである. 

 で, もう一点. 13巻の備忘録でも述べたシグマリオ(志熊理央)の娘(?)愛理亜とアリアの関係である. 何か関係があるのか? あるとして, アリア = ルオシーだとすると, 最悪, ルオシーの父親がシグマリオという可能性もある. 何せ, 彼は妻子捨太郎だし, 「また次を作らないとなぁ」と言っていたから少なくとも愛理亜の前にも妻子がいたことは確実で, ルオシーが以前の子供であり, それを捨てていてもおかしくない. というかそれも家族云々ということではなく, 最初から太陽神教内における工作活動の一環だった可能性さえある(本物のスパイみたい). だとすると, ルオシーの母親がリ・ハクレンの娘か?

 それともハクレンは不老だから, ワンチャン本当にハクレンがシグマリオの父親である可能性もアリか? 考えてみれば, ハクレンの不老性も, 竜王と関係があってもおかしくない気がする(実際, 竜王達は皆不老である). たとえば,

「竜王が旧文明になされた人間の竜化の極致だとすると, それ以前の段階や世代がいて, 実はハクレンはその生き残りで, シグマリオ達竜王はその次の世代」

とか? とすると, ハクレンの立ち位置によっては件の「太陽の聖人殺人事件」の犯人候補として, ハクレンやルオシーも外せなくなってくるのか. そう考えると, この「アリア」って何でもないようで, 今後色々な設定や状況の key になりそうな気がする.

3. 永属不滅楽土関連

 これまた「日本語でないと意味が通じない用語」が来た. ティーナ曰く(シグマリオからの伝聞?)

「骨の王はバンコは周囲を異界化する
生の無い不滅の世界だ

喰われた者はバンコの骨肉となり 永遠に隷属させられる」

とのこと.

 ここで気になるのは「異界化」という単語. これはどういう意味で使っているのか? 「この世界」以外の「異界」という世界が存在し, その環境を再現 or 呼び出すという意味なのか? 仮にそうだとするとその「異界」が魔力や銀気がやってきた場所だったりするのか? それとも固有結界(この場合は正にORTの浸食固有異界?)的な意味合いで局所的に世界を塗り替える魔法を指すのか? 恐らく後者の可能性が高いと思うが, 前者のセンも捨てきれないし, 何ならそちらの方が面白い. 

 作中でのやりとりを続けると, この後ラピが

「今さらだけどそんなの解き放って大丈夫なのかよ?」

と言ったのに対し, ティーナは

「砕け散った骨の一欠片だ
世界を飲むほどの力はない」

と返している. ということは

「骨の王の全身があったら, 世界を飲むほどの力がある」

ということか?

 あるいは過去に実際そういうことが起こったとか(それが日本以外で旧文明が滅んでしまった理由の一つ?)? 実際, これが骨の血族が第二位階の``桐生君''以外全滅したことに繋がっていそうで, その可能性は高い気がする. そして同時にそのバンコの暴走を抑えるために銀彗星で封印された(ということになっている)と. だとすると, そのイベントが発生したのはずいぶん昔(数百年以上前?)ということになる. 

 永属不滅楽土そのもののについても触れると, まずラピの迷宮構創で迷宮に改変したり, ラグナの銀気闘法で脱出したりと膨大な魔力や銀気ならば, 干渉できる代物である. 次いで取り込んだ者(あるいは物)の能力を使える. ここで気になるのが, 

「永属不滅楽土を誰がコントロールしているのか(あるいはしていないのか)」

である. つまり

「永属不滅楽土が取り込んだ者の中から, 誰のどの能力をどう使うのかをどうやって決め, 行動しているのか」

ということだ. たとえばニムや二等神民の能力は使ってくるのにカルラの能力を使ってこないのは何故か? 魔力消費が大きいから? あるいは時を止めてもその中で動ける(取り込んだ)対象をうまく指定できないから? 仮にそうだったとして, その判断は「誰」あるいは「何」がしているのか?

 バンコ自身の意思があるのか? バンコは封印されているらしいし, その骨の一欠片なので竜王といえど流石に意思があるとは思えない. とすると, 永属不滅楽土自体がバンコやその意思とは独立に機能する, ある種の自律型プログラムならぬ自律型魔法の類か. もしかするとバンコそのもの能力だけではなく, シグマリオあたりが一枚嚙んでいるかもしれない. 

4. ルオシーの武

 まず彼女はスターリアあるいはクリムゾン同様, 気(の有無)が見えるらしい. あれはスターリア固有の能力というわけではなく, 「見聞色の覇気」や「凝」のように, ある程度の武を修めれば身に付く能力なのかもしれない. 

 これと関連してルオシーの発言から, 竜の聖女ラプテリカは竜と同様に気が流れていないらしい. ということは代わりに魔力が流れているのか? でも竜と違い太陽光が平気なのは何故なのか? やはり太陽光は魔力に作用するわけではなく, 竜には魔力とは別に太陽光が作用する(ラプテリカにはない)ナニカがあるということになる. それは何なのか? これは以前も何度か取り上げたことがあるテーマだが, そろそろこの辺も open になってほしい. 

 またこれと関係あるかは不明だが, ルオシーはあのバンコの骨片の「バクン!」(ヴァニラアイスみたいなもの?)をかわしている. あれは「見聞色の覇気」や「凝」の類でかわしているのか(たとえば「あのバクンも「魔法」の類でそこだけ気の流れがポッカリ消えているように見えるからかわせる」のような)?

 で, あのチャクラム(?)の上に乗って戦うスタイル, 絶対にみたことがある. トトロじゃなくて, 「ハンター×ハンター」のシュートでもなくて, もっと直接的にいた気がするのだが, 思い出せん. 何だっけ? 「男塾」(蝙翔鬼か, センクウあたり?)とか? いや, もっといたよ, いたはず… 何だっけ? ワンチャンロックマンとかゲーム系の方かな… 「思い...出せない!」

 ともかく足場がない(!)永属不滅楽土において戦うには必然的にあのスタイルでないとその時点で詰みであり, そこを軽くクリアした上で, 加えて非常事態に冷静に対処できるのは, 流石はラグナの師匠と言ったところか. 

5. その他

 クリムゾン様の通信機(網の聖人ギュスターの端末とは別モノ? それとも同じモノ?)について. クリムゾン様曰く

「魔力でも電波でもなく気を用いた通信網だ
バカげた気の量を持つお前ならあるいは---
空間を隔てても通話できるかもしれん」

とのこと(そういえばラジオはあったから, 電波は知っているのか). これでラグナが通話できるのはよいが, ルオシーも通話できたのは何故か? ラグナ側が一度回線を開けば, 通話は気がそんなになくても(しばらく)通話できるということか? それともルオシーもバカげた気の量を持っているのか? 感じとしては前者か? 

 そしてこれから一つの可能性が示唆される. それは

「膨大な気や魔力があれば, 異世界(このインチキキャッチコピーは14巻以後は無くなるらしいが)へのパスを開ける」

ということである. これはかつて魔力が(更には(神)銀も?)「外から来た」ということにも関係していそうな気がする. 

 で, 重力3000倍関連. これについては長くなりすぎたので別の note としてまとめる. ここでは一言だけ

「相変わらず対異能力の面白い破り方を思いつくものだ」

とだけ述べておこう(3000倍狩竜閃って, ``本家''龍槌閃に近い感じしない?). 

 しかし, 小林大樹は一体何回スライムで「天丼」すれば気が済むのか. コレガワカラナイ(いや, 確かに前2回よりも更に improve されてはいるのだが).

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