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自分がやりたいエージェント。日本にバスケエージェントがもっと必要な理由。

<自分のことなので、飛ばして大丈夫です>
早速、3日坊主で投稿しなくなってましたが、久しぶりに復活します。以前までのnote投稿の動機は自分の考えの整理と、少しでも意見をいただけたらブラッシュアップしたいという意味合いが強く、それだけ色んな物事について考えていましたが、最近では仕事もいただき、1つのことをたくさん考えるという機会も減っちゃってたなと反省。

スポーツエージェントとは

これまでも似た記事を書いていましたが、ここの本質に触れる記事はかけずじまいでした。先日サッカーでエージェント会社を経営している田邊さんのお話を聞ける機会があり、熱が再熱したので、まとめたいと思います。

スポーツエージェントは一般的に選手とクラブの契約交渉や、スポンサーとの交渉、営業から、競技面でのアドバイス、トレーニング、メンタルトレーニング、体のケア、引っ越しの手配や、税やお金の話まで、選手の試合以外のあらゆることのお世話をすることで、選手の年俸の〇%を頂戴するというビジネスです。

メジャースポーツの場合はこれを行うのに、資格が必要な場合が多く、バスケではFIBAが発行するライセンスを取得するのに、試験と面接(ALL ENGLISH)を受けなくてはなりません。

自分はここに興味を持ち、コロナ前にはモンテネグロに行ったり、FIBAの試験勉強、英語の勉強したりしてました。勿論特に中心となるのはクラブとの交渉や移籍の部分で、一定以上の競技に関する理解も必要となります。だからバスケでやるんです。

超ざっくり言うとこんな感じのお仕事で、選手のためになれば、割とどんなサービスでも出来る、可能性があるというのが自分の認識です。

国内バスケエージェント界について

バスケに限った話をすると、まず世界的にみても特にサッカーと比べてエージェントの市場は小さいと言えます。

原因はアメリカのNBAの年俸が突出しすぎていて、その他の国のリーグは1億を超えると超スタープレイヤーとされており、選手の年俸に報酬を左右されるエージェントには、少し厳しい世界となっております。

加えて、サッカーは、(※これまでは)各国のサッカー協会にライセンスの発行が委ねられていたのに比べ、バスケはFIBAからの承認を受けないといけなく、場所もアジアだとシンガポール、又は本拠地スイスまで行かないといけないという、ライセンス取得難易度も障壁となっております。
※最新情報でFIFAによって変更があります。調べてみてください。

それらの影響もあり、国内でFIBAエージェントライセンスを持ってるのは10人に満たず、いわば独占状態に陥っています。(障壁の高さと必要な労力に対して、それほど儲からないからという要素が大きく、一般的な独占状態ではない。)

一般的に独占、寡占状態に陥ると、市場の成長が鈍化し、サービスの質に対する対価が高騰したり(この場合は高騰はないが)、選手(資源)の抱え込み等が発生する危険性があります。

これはあくまで、こうなる可能性があるという話で、今現実にこうであるという話ではないです。でも現在の仕組みのままでは、この市場は勿論、バスケ業界全体の質の低下にもつながる危険性を含んでいます。

バスケ業界へのエージェントの影響力

もしエージェントが本当に衰退し、日本バスケのそれ以外の要素もおおむねこのまま進むと、日本バスケ界自体が衰退していくと考えられます。

理由①競技人口、Bリーグを目指す人の減少。

来年からBリーグはアジア枠(アジア選手を帰化選手と同じ扱いで、外国人を3人同時に試合に出せるようになる)の導入が決まっており、これによりベンチに外国人選手が4人は入れるようになります。これにより、現在も多くの日本人選手が自由交渉選手(FA)と、契約するクラブが決まっていない事態が発生しています。(FA=行き先が決まってない。ではないが)
またB1のクラブにいた選手がB2に多く流れている傾向もあります。

プロになれる道が狭まり、セカンドキャリアも不安が大きいのであれば、今後はBリーグを目指す日本人選手は減少してしまい、その結果全体のレベルが下がり、ファンも離れていくという最悪のシナリオが描けなくもないという状況です。

理由②海外リーグに日本人を受け入れる土壌が少ない

じゃあ海外に行こうという話です。

これまたホットトピックスであります。アジア枠というのは日本だけに導入されたわけでなく、中国、チャイニーズ・タイペイ、インドネシア、フィリピン、韓国にも同じような制度が導入され、日本人が他のアジアのリーグに進出できる可能性は上がりました。

現に昨シーズン京都にいた中村太地選手は韓国KBLのクラブと契約しました。(大学が一緒なので頑張ってほしいです!)

これは今後加速してほしい流れです。ゆくゆくはアジアだけでなく、欧州や南アメリカ、オーストラリアなんかとも、選手の交流が出来るようになってほしいと思います。

しかし、やはりそれにはエージェントの活躍が大事です。が、国際移籍はエージェントに掛かる負担も大きいため1人で見れる選手にも限界があり、ここにもエージェントの増加が期待される要素があります。

海外のエージェントを利用する上でのデメリット

海外にも勿論エージェントが存在しますが、それに頼るのもデメリットがいくつか存在します。

デメリット①利益両取り

現在エージェントはFIBAによって管理されてはいますが、実はその目はそれほど厳重ではないと言われています。そのため本来はルール違反なスキームを用いようとするエージェントが海外には存在します。

その最たるものが利益相反です。1人の選手が移籍する場合に、選手の年俸と併せて、クラブからも手数料を取る。また異国先のクラブと繋がっている場合は、移籍金が取れなかったり、逆に海外選手を獲得する場合は、多額な移籍金を求められるリスクもあります。

デメリット②移籍以外のサービス

もう一つのデメリットとしては前半にあげたような、様々な選手のお世話部分のサービスが、海外エージェントの場合なかったり、そもそも日本語が通じないので適切なサービスが受けれないケースも多くなると思われます。エージェントと選手の間に信頼関係が築けていなければ、海外リーグで活躍することは非常に困難になると思われます。

その一つの理由としてはエージェントは多くの場合、選手とクラブの監督との中継役も担っていることが多いからです。

じゃあ自分に何が出来るか

ここまでで何となく、日本にバスケエージェントが増えた方が理由は伝わったかと思います。ただ前述の通りそれだけで食べていくのは、かなりリスキーな選択であり、副業にするにしては労力が大きすぎるというジレンマがあります。

・日本にエージェントを増やしたい
・選手に寄り添ったサービスを展開したい
・キャリア、人生を支える存在になるべき

このあたりが自分が最近感じている事です。

これらの達成のために、教育、キャリアの要素を組み合わせたエージェント事業、プロジェクトを立ち上げたいと思っています。※ここはまた次回。

正直、選手の人生を左右する責任の大きい仕事であり、中途半端にやることは出来ません。今はアリーナのプロジェクトがあるので、タイミングは見計らいながら、似た想いを持った同志を多く集めないといけません。急務であることは認識しつつも、26が勢いで初めていい事業ではないと認識しているからです。

それでもこの記事を書いてみたのは、1人にでもこの課題を知ってもらい、エージェントを目指す人が増えて欲しいと思ったからです。あくまで目的は、上記の課題の解決であり、手段がエージェントである必要はないと思います。

自分のこれからやることの競合が増えるような記事(そんな読まれないことは分かってますが)を書いたのも、バスケに関わる人間にとって、全員で持続的な成長が出来るリーグにしていく。これが出来ないと、そもそも全員で沈没してしまうからです。そんなSDGs的な考え方を啓蒙したところで今回は終わろうと思います。

最後まで読んでいただき有難うございました。

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