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インフルエンザで暇すぎてちんちんの呼び方を100個集めた話

これはむかーしむかし、マゾ猫がまだ出張の多い会社に勤めていて、全国津々浦々で飯を食っては体重を2キロづつ増加させていた時の話

沖縄出張でインフルエンザにかかった

季節は2月。ちょうどインフルエンザが大流行りしていた時期だった。マゾ猫は沖縄に、会社の社長と出張にでかけた。
沖縄への出張は二泊三日。いろんな企業が集まって、沖縄に会社をつくりませんか? というお話を聞きに行くものだった。
旅費は沖縄持ちで、二泊三日の三日目は好きに観光して良いとのことで、様々な企業が集まっていた。

そのバスの中で、知らないおじさんが不穏なことを言っていた。

「俺、病み上がりなんだよね~」

通路を挟んだ向かい側で、同僚に話しかけるおじさん。

おいおい、インフルエンザの外出禁止期間はちゃんと守ってるんですか?なんて、見ず知らずのおっさんに聞くことはできなかった。
ただ、2日間、バスという密室に閉じ込められる上で、正直めっちゃ問いただしたかった。ドタマに銃を突きつけながら、マフィア並みのテンションで聞きたかった。君、インフルエンザウイルス保有してる期間じゃないよな?と。
日本が銃社会じゃないことに感謝するんだな。

一日目、二日目。過剰飲酒。

当時のマゾ猫の会社には、沖縄に提携企業があった。
そのせいで、会社を沖縄に置く話を社長と受けた後は、提携企業としこたまお酒を飲んで、打ち合わせだの接待だのと連れまわされていた。
沖縄は飯がうまいし、沖縄の人はお酒が強い。
マゾ猫は食べるは飲むわでヘロヘロになりながら、ほぼ取っていたホテルには戻らず、日々を過ごしていた。
もういい加減一人にしてくれよォ……陰キャにはキツイねん。
途中で白目向いてピースして、頭おかしくなったふりをして逃げ出そうと400回くらいは考えた。
アへ顔ダブルピースは心を救う。エロisジャスティス。
HとEROを合わせてHEROである。

三日目、体調が悪くなった。

ほぼ寝ず、環境も変わってしまえば、そりゃ免疫だって落ちる。
もとより身体が強い方とは言えないマゾ猫。無事に発熱した。
体温は37.2度。平熱が35度くらいのマゾ猫としては、だいぶ攻めた体温である。
このままだとタンパク質の塊になっちゃうよォ……。
それでも今日は東京に帰らなければいけない。病院へ行こうにも、保険証は自宅へ置いてきてしまっている。
これ以上熱が上がれば、飛行機のゲートで止められてしまう。
飛行機も密室なので、本当に他の乗客に床に頭をこすりつけて謝りたいほど申し訳なくなりながら、マゾ猫は社長に相談して飛行機を一本早くしてもらい、東京に帰ったのだった。
飛行機の中ではめっちゃ息を止めていたのを覚えている。
1人シンクロナイズドスイミング、開催。
演目は、インフルエンザをうつさない。

帰宅、即41度。

命からがら羽田空港に戻ったマゾ猫は、もうすでに意識が飛びそうだった。
視界がぐらぐらして真っ黒になるのを抑えながら、帰宅した。どうやって帰ったかは覚えていない。ただ、家に帰ったときに、出張終わりで冷蔵庫も殻で、洗濯物の山もあった絶望はいまだに忘れもしない。
そして測った熱は驚異の41.2度。
このままじゃマゾ猫、タンパク質の塊になっちゃうよォ……。
頭の中でデーモン小暮が「お前をタンパク質の塊にしてやろうか!」という声が聞こえる中で、マゾ猫は大量の水をのんで、床にもぐりこんだのであった。

翌日昼過ぎ、やっと動けるようになったマゾ猫は急いで病院に向かった。
傘を杖替わりに使って、徒歩5分の病院に「発熱しています。インフルエンザかもしれない」と受付を済ませ、検査をしてもらった。

鼻の穴に突っ込まれる綿棒、半泣きの20歳。
ナースさんが「はーい、大丈夫ですよ~。怖いねえ~。大丈夫だからね~」とあやしてくれていた。
ばぶばぶ、ママァ……。
幼児退行してはいはいで胸に飛び込んでやろうかと思った。

案の定インフルエンザで、マゾ猫は薬をもらって、近くのコンビニでうどんやチョコレートを買い込んで帰路についたのだった。

驚異の回復力、マゾ猫。

薬を飲んで、しっかり食べて寝たマゾ猫。
基本インフルエンザでも食欲は落ちないタイプである。
それ故か、食べて寝た次の日には、もう熱が下がっていたのである。
元気百倍マゾ猫ちゃん。沖縄太りで顔がアンパンマンに似ていたと思う。

だがしかし、インフルエンザは発症5日後、解熱後2日間は外に出てはいけないのである。

家事をしても暇であった。
仕事もできない。サブスクで見たいものも丁度なかった。

………やることがねえな。
そう思ったマゾ猫は、そういえばとハッと思った。

ちんちんって、いろんな呼び方あるよな?

沖縄の生の方言に触れたということもあり、マゾ猫の言語欲求が瞬間最大風速を記録した。くだらない方向に。

思い立ったら即行動。
ネットで調べて、「ちんちんの呼び方100選」を作成してみることにした。

ちんちん、ちんぽ、ちんこ、ふむふむ……。
ほう、ちんちんってこんなにあるのね!!!!
マラって何から来た言葉なんだろう……。

ついてもないのに深まっていくちんちん知識。いや、珍知識。
まったくもって無駄である。

今思うと、頭にインフルエンザウイルスが蔓延していたのか、それともまだ熱に浮かされていたのか。
何してるんだろうオブザイヤー受賞間違いなしである。

ちんちんの呼び方なんて、100も集められず、官能小説を引っ張りだして、ちんちんにまつわるページをしこたま探してみたり、一生分のちんちんを見た(文字で)

そしてなんとかちんちん100選が完成した頃合いで、外出禁止期間が解けて外に出られることになった。

久々に視界に広がる、澄んだ2月の青空を見ながら、ふと思った。

絶対結婚しよう。


※その時つくったちんちん100選も公開します。
こちら↓


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