<シリーズ「バス停探訪の旅」アーカイブ編> 奈良県桜井市 バス停「御幸田町(みゆきだまち)」      運行事業者「奈良交通」「桜井市コミュニティバス」

<初訪>2002年8月<再訪>2018年7月
このシリーズのNOTEでの連載をスタートさせた。既に講談社「バスマガジン」4年間連載しているシリーズの撮り下ろし&書き下ろしだ。ちなみにバスマガジンのタイトルは、「バス停のある風景」だから、改題している。以下本文をどうぞ!

初訪のこの日も暑かった。奈良市内はもちろん、桜井市も盆地だから暑いことで有名である。
レンタカーを吉野山に向かって走行していた。ゆるやかな勾配だと思っていたら、街中に入ってほとんど平らになった。桜井駅のほぼ近いところを走っているとなぜか投函口をガムテープでグルグル巻きにしてふさいでいる奇妙な丸型の旧式郵便ポストをみかけたので、撮影してみることにして車を降りてみた。様々な角度から撮影して撮り終えると、少し先のバス停に女子高生がいい感じのたたずまいだった。背景の蔵が雰囲気あったでの、撮影したくなって声をかけてみると、リクエストに応じてポーズしてくれた。あまりにも気前がよくてうれしくて、丁重にお礼を言って別れた。

再訪も猛暑だった。レンタカーのラジオは繰り返し熱中症の予防と昨日の救急搬送の数字に加えて「命に関わるから、電気代をケチらずに夜もクーラーを消さないように、注意喚起の放送していた。吉野山を目指して街中を通って同じ場所に立ってみた。予想とおり丸型ポストは無くなっていた。そして普通のポストすらなかった。これは想定外だった。
背景になった蔵が残っていたから撮影したが、蔵の風情ある窓すらすっかり隠している不細工な看板がせっかくの風情ある風景を台無しにしていた。東京ならば仕方ないとあきらめるが、古都でもある奈良県でこれは無いだろうと思った。またこの通りは交通量が多いことは変化なかった。幹線道路であることは同じだった。
歳月が経過しているから、この女性が偶然横を通ったとしても気づかないと思う。30歳代前半になっていることだろうと、思いをはせた。

余談だが、バス停が二つになっていた。つまり運行業者に市のバスが加わっていた。
桜井市は特産品として三輪そうめんだ。また三輪大明神神社が著名である。
余談だが、ここから車で15分程度北上したところに、相撲発祥の地があって、相撲神社がある。せっかくだから、お参りしてきた。


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