最初から備わってることだけじゃない、あなたの可能性のこと

自分の強みを知りたい
そういうニーズはとっても多い。
自分が何に向いているか知りたい
そういう願望は多分さらに多い。

さて、それ、どういうものなんだろう。

強みには種類がある。
・生まれつき（あるいは自然に）できてしまうこと　と
・経験を通じて身につけたこと
さらに、後者には
・専門知識や技術　という「その仕事ならでは」のものと
・ポータブルスキル（どこでも使えるもの）がある

どれが知りたい？
それによってアプローチはまったく違う。
でもね、それ「なんのために知りたい？」を先に聞きたい。

こういう問いが出るとき人は、
・今の自分になんとなく違和感
・もっと自分にぴったりの世界があるかも
・この先どうしたいのかがわからない
そんな風に思っている人が多い。

そして、誰かステキそうな人を見ては「あの人のようになれたら」と思っていたりもする。でも「自分にはそんな可能性ってあるのかな」と不安にも思っている。

スーパーモデルとか、すごいスポーツ選手のような「天性のなにか」を持った人を見ると自分には何もないと思ってしまうけれど、私も含めて大半の人はそういう「最初から備わったもの」では勝負してない。
ほとんどが「経験を通じて身につけたもの」を組み合わせて、積み重ねて、現場にすり合わせながら「自分のカタチ」を作って社会と付き合っているよね。
しかもそれ、今はあまり備わっていなくても、この先にまた増やせるかもしれないことなんだけどね、って（リスキリングってやつもこれよ）。

だから私は早い時期に、そのときの自分のあるもので将来を規定させようとすることを反対している。たとえば小6のときに好きなこと、得意なことで人生を決める必要はない（決めちゃいけないわけじゃない）。決めたとしてもそうならないことが大半だし、決められなかった（何も秀でたものや超好きなものがなかった）としても、何も問題はないのだから。

遺伝的なモノ（気質のようなもの）×実際の経験＋α＝生まれる自分
ということのほうが、はるかにはるかに多いのだから。

20代で「何も未来に希望を感じなかった」としても、30代は全然違うことになっている人はたくさんいる。もっとあと、50代になって開く人もいる。
なんとなく成績がよかったから選んだ進路と就職先で壁にぶつかったとしても、そのあとにまた別の出会いで必死になってやったことが次へのジャンプにつながる人も、数えきれないほど存在する。リアルに見てきた。

だからね、
生まれつきの何か、だけじゃなく、毎日積み重ねている何気ない経験こそがダイジなんだってことに目を向けてほしい。そしてその経験を、出来ればほんの少しだけ無理して、ちょっと踏ん張ってみて、何が見えるかを味わってみてほしい。

新卒でいい会社に入って、初見で「ここじゃない」ってなって3か月で辞める…それを否定はしないけれど、スキルってやつは「何かを必死で一通りやってみた」ことから身につくものなので、どうか風潮にだけ流されないようにと願う。その会社に忠節を誓えとか、石の上にも三年とかいいたいわけじゃなく、あなたにとって必要なものもあるよ、という意味でね。

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