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12.08 壁打ちの会 #003 高橋さん 3回目

あけましておめでとうございます。
WORLD CAFE by まちの企画室
チームA副部長のシバタです。

遅くなりましたが、新年初投稿です。

今回は12月15日に開催された、
エントリー#003 高橋正人さん(以下、たかはしさん)の壁打ちの会 3回目の内容をご紹介します。

壁打ちの会は
メンター(壁打ち相手)である丸山部長が
これまでの数々の事業を成功に導いた経験に
基づいて作成された「mmm (Maruyama Marketing Method)」に沿って展開されます。
「mmm」の1つである事業プランシートをエントリー者が埋め、初めは荒削りでも数ヶ月に渡り壁打ちを行い完成させる事で、事業構築の根幹となる基礎部分を固め、現実的な事業実現へと伴走すると言うもです。

内容に入る前に、高橋さんの前回壁打ちの会についての投稿をご覧ください。

ここから、
壁打ちの内容に入ります。
まずは、ブラッシュアップされたプレゼン資料から。
早速どうぞ。



【たかはしさんこれまでの経緯】
向ヶ丘遊園駅付近の2024年Open予定の複合施設での出店は既に決まっている、一方で、何のお店を出すかが決まっていません。

たかはしさんのアセットは
中華料理店の料理人兼役員である事。
拘りたいポイントは、「野菜たっぷり料理」「発酵料理」「健康的」
といったところから、
これまでの壁打ちの会で、「飲食店」の中でも「素材に拘った中華料理」というところまでは見えてきました。

以下、丸山部長、参加された応援者からの助言、質問です。
一体どのような展開があるのでしょうか。


【丸山部長、参加された応援者からの助言、質問】

丸山部長:
前回をご存じの方から、所感を聞いてみたいのですが、
いかがでしょうか?

いいのさん:
とりあえず、中華をやることが決まったのが良かったなぁと思います。
前回までは、なにをやるのか決まっていません。中華も良いんだけど、、、
みたいな印象だったので、たかはしさんの口から「中華をやる」と決まったことは良かったのかなぁと思います。
それと、新しい店名「ゴカイ」が僕は好きです。

シバタ:
やはり、WHO(誰に)のところが明確に定まり切れていない感じがあるので、そこが解像度を上げて「この人に届けたい」というのが見えてくると良いのかなぁと思いました。届けたい人を定めると、戦略の部分も定まってくると良いのかなぁと思いました。
あと、私も「ゴカイ」はすごくいいと思いました。

丸山部長:
まぁでも、これまでより少しずつ定まってきた感じはありますよね。
初めての方に説明すると、「NOREN」という川崎市の創業支援プログラムがありまして、現在2期目に入っているのですが、たかはしくんは1期目のメンバーで卒業生なのです。その時の大先生(講師陣メンバー)が今日、応援者としてお越しくださっている小野さんです。
去年1年間たかはしくんのお世話をしていて、お世話は終わっているんだけど、こうしてまだたかはしくんのお店を継続して応援してくださっているという素晴らしい方なのです。

では振り返っていきましょうか。

僕が考えている「mmm(Maruyama Marketing Method)」的には、①が目的設定というところから始まり、②に当たるのがWHO WHATが戦略設定、あとは、店名だったり商品・サービスだったり、目的を達成させるための戦術を③HOW(戦術設定)として、大枠どのようなビジネスにおいても、この①目的、②戦略、③戦術の3段階をきちんと整理していきましょうとされています。
基本的には、一番上にくる①の目的から設定するべきなのです。
よくあるのは、戦術論で
みんな盛り上がりがちで、戦術論から考えがちなのですが、戦術はいろいろあっていいのですが、目的、戦略はしっかり決めたらそこに向かって走った方が良くて、戦術ではなくて目的戦略からきちんと決めた方が良くて、①目的、②戦略がぶれちゃうと戦術も大きくぶれてしまう大切な根幹であるという前提です。

その中で、メソッドにおいては、実はコンセプトの話は一番最後なんです。
まずは「目的」から話をすると、「たかはしくんはまずはこの事業を通して何がしたいの」というところを目的に設定してほしく、自分が「こういうお店をやりたいから」とか「自分がこういうのが好きだからやる」とか主観だけではなくて、どちらかというと客観的背景として、例えば「現状この街はこういう方向に向かっている」とか「今、街の人はこういう事で困っている(課題)」とかそれに対して自分のビジネスが提供できることを通して「課題解決する」ということが目的設定として当てはまります。
細かく言うと課題解決以外もあるのですが、大体のビジネスの基本は課題解決だと思っていいくらい9割は課題解決の話なんです。
そうすると、「自分がやりたい」という思いも大事なんだけど、基本的には飲食店だったとしても、「こういう課題があるよね」という発想から、「こういう街を作りたい」「こういう社会を作りたい」「こういう時代を作る」とか大げさに言うとそういう事でもよくて、未来を目指してこの飲食店をスタートするという方向性でやるんだというのが目的設定。

そして、話は戻るのですが、目的とコンセプトは違うんですよ。
目的設定とは言ってみれば、今回の飲食店のお客様であるエンドユーザーに対して、そこまで明確に目的設定を必ず言うかというと必ずそうでもなくて、内部で関わっている人たちが指標として掲げるだけでよくて、かといって隠す必要もなくて、それをお客様的な角度で概念を貫いた一貫した言葉にしたものがコンセプトなんです。
「目的」を達成させるため、それを実現させるため、一貫した概念それを言葉にしたものがコンセプトなんです。
なので、例えば今出ている「街と人にやさしいスパイス中華」というのはコンセプトなんですよね。目的ではないんです。
目的はもう少し気高いもので、「こういう為にこういうものを作る!」そのために「自分のやりたいモノ」とかアプローチとして、戦略とか戦術とか、一言でまとめましょうとしたものがコンセプト。
目的を達成させるための一貫したコンセプトが「街と人にやさしいスパイス中華」でいいと思うんです。これは「中華」で終わっているから、未来的に何か作るとか壊すとかじゃないんですよね。たかはしくんのテーマみたいな。それで言うと「自分のコンセプトはこれなんです。」というのは良いんですよね。
なので、「目的」とはそれのもっと前で、たかはしくんの事業は「事業を通して何をしたいのか」というのかズバッとあるのがポイントですね。
飲食店っていうのは堅実なビジネスだと思うのですが、それでもやはり必要なんです。その次にコンセプトでこういうのがあっていいのではないかなぁと思います。
目的設定としてはそんな感じ。


たかはしさん:
目的というところで言うと、ここには記載していない事もあって、
僕一人でやろうと思っていなくて、同じようなことを考えている人たちと一緒に、人に喜んでもらえる事として、なるべく体に優しい食事を皆さんに少しでもとってもらいたい。化学調味料とか入っていない食事を毎日は難しくても1週間に1回くらいは取ってもらいたい。という思いがあって。
そういう思いを持っている人たちと一緒に何かイベントなどをやる事で、
農家さんや調味料作っている方だったりとかの生産者さん、こだわりを持ってて作られている方々がこういう活動をされているというのを少しでも広げるスピーカーとしての役割になれたらいいなぁと思っています。


丸山部長:
今みたいな背景。これは主観的背景になるのですが、
今の現状として、たかはしくんの言いたいことを代弁すると、
大手ナショナルチェーン店をはじめとした「飲食店」「外食」に対して不安があると思うんです。そこそこの味の良いものがそこそこ安い値段で食べれるのは日本の良い部分でもある一方で、業界側からすると裏側は色んな意味でえぐい部分はいっぱいあって、それがあるから今の社会が成り立っている部分もいっぱいあって、、、健康被害とか、日本は資本主義国なので利益重視経営で成り立っているのが現状で、口に入れるモノを作る外食産業がこのままでいいのかという危惧とか、もっと俯瞰すると、「食」そのものとか。
体は「食」からできているので、それが脅かされている現状とか。
そこに対してたかはしくんは警報を鳴らしているんですよね。
自分たち大人も含め、自分たちの子供に対して、食の行く末を心配していて変えていきたいという思いがあるんですよね。
それがたかはしくんは言語化できていないんですよね。

イイじゃん、今言っていたストーリーで。というね。
そういう共感はあるとおもんですよね。
しかも、「中華」っていうジャンルもね。外食はもちろんなんだけど、「中華」は特にね。
王将って素晴らしいとは思うんですよ。本当に素晴らしい資本主義の産物というか…
餃子も、レバニラも、チャーハンもあんなに安くて…おいしいんだよね。
でもその安さには何かしらの犠牲があって…
街中華とかも同じですよね。安くておいしい街中華も味の素バンバン使ってっていうね…それが普通になっていて、そういうものだと認識されているよね。
中華とか外食とかそれでいいのかっていうね。

目的設定、課題設定ってそれでいいのではないかと思っています。
それに対して、自分がどうあるべきか、社会をどうしていくべきかというところがちゃんと目的設定で言葉ができていれば、あれこれこれ以上考えなくていいのではないかと思います。

さらにたかはしくんの言っていることの解像度上げると、
生産者とか使っている原料へのこだわり、そこが透明性がある事。
変なもの使わないし、こういうものをしっかり選んで使います。そういうのを愚直で透明性を持たせたことをやりたいのではないかなぁと。
もう一個あるのが、ちょっと違う視点なのですが、飲食的なアプローチとは少し違う面で言うと、「街に貢献したい。」という思いがあるのではないかなあと。すなわち、人と人がもっと繋がっていたらいいんじゃないかとか、居場所作りとか、そういう事まで考えているんだよね。
飲食店的なアプローチとはまた別だと思うんですよ。

この2つのアプローチがたかはし君の目的設定なのかなぁと。
お店を介して人が繋がっていったりとか、あるいは生産者を知ってもらうとか…その辺の使命とか、大枠この二つを掛け合わせたものが「目的」なんですよね。それを実現させるために、この2つがコンセプトに入ってくると良いのではないかなあと…
で、これが概念なんですが、これを一旦「そうだよね」として話を進めていきます。

そのうえで次はコンセプト話としては、たかはしくんの話でいえば、
「たかはしくんがやろうとしていることって何なの?」
それをたかはしくんも言えた方が良くて、それを聞いた人が「なるほど、たかはしくんはそういうことをやりたいのね」という共通言語にもなる。
まだ、たかはしくんは「たかはしくんってどんなことするんですか。」「どんなお店やるんですか」「どんなビジネスやるんですか」と言われたときに、ごにょごにょってなっちゃうから、いまいち、初見だと伝わりにくいと思うんですよね。「健康的な中華」か…ってそうじゃなくて、もっと深いと思うんですよ。それを一発で貫くようなコンセプト。「たかはしくんがやりたい中華ってなに?」ってなった時に、「こういう中華屋さんやります!」みたいなのがあるといいよね。「こういう為に、こういう中華やります」みたいな。そういうのをワードとして決めちゃってもいいかもしれないですよね。

で、
「街と人にやさしいスパイス中華」が良いんじゃないかということにたかはしくん的になったと思うんですよね。
しかも、ちょっと前の資料だと「街と人にやさしい中華」だったので、
「スパイス」がちょっと入ったのですね。


たかはしくん:
「街と人にやさしい中華」だったら、少しホワホワっとしているので、
そこに対照的な言葉を入れた方が良いのではないかと言われたので、、、


丸山部長:
それも、人に言われたからなのね。
言いなり人形だね(笑)
ちゃんと自分の言葉で考えてください。


たかはしくん:
はい(笑)


丸山部長:
コンセプトにおいて、最初に入れたい話で言うと、
まずは、王将とか街中華と違って、ちゃんとした料理というか、ちゃんと素材にも技法にもこだわって、変なものを使わないし、愚直なことをしたいという、たかはしくんの人間性を表す上でも、良いのかなぁと思うのですが、、、たかはしくんの料理スタイルというか…料理への哲学というか、「健康的な」と使うと少しニュアンス的に尖っちゃうので、でもそのやりたい事として、こういう事じゃないというのが一個ですね。

あと、個人的に言うと、、、、
たかはしくんは「やさしい」を選んだんですよね。
「やさしい中華」って言われると個人的に行きたくなくなるんですよね(笑)
味薄そう、、、というか…優しい塩味のタンメンとか出てきそうじゃないですか。


たかはしさん:
小野さんにも同じこと言われました(笑)


丸山部長:
ただただ、優しいっていう事がやりたいわけじゃないと思うんですよね。
その、素材とかその辺は正直にいろいろやると思うのですが、どんな中華がやりたいというのは何かと掛け合わさった方が良いよね。という話。
中華が食べたいときは、みんな味の素をメチャメチャ使っているところとかなるべく行きたくないと思うんですよ。だけど、基本的に中華が食べたい人は、あの味を求めてはいるとは思うんですよね。表現は難しいかと思うのですが…
ただ、そういう中華の味は求められていると思うんですよ。狙うか狙わないかは別として、一般的な中華ニーズの食としての中華求めている人を狙うか狙わないかで言うと、狙うと思うんですよね。そこを切るとなると結構大変だと思うので。そこを狙う以上、そこのテーマ選びは慎重にしないといけなくて、単純に「健康的な中華やりまーす」とか言うと失敗しちゃうから。なので、そこの表現をこだわっていきましょう。
ヒントは「人間は矛盾の生き物」であるという事だと思うんですよね。
この話で言うと、今の時代に健康に気を使っていないかというとそうでもないと思うんですよ。本当に気を使っていない人ってあまりいないと思います。
どちらかというと、時代背景で言うと健康に気を使っている人はどんどん増えているはず。今後も右肩上がりで増えていく。これは間違いない。
でも、ラーメン好きなんだよね。ハンバーガーも食べちゃう。甘いものも好きだし。
でも健康への意識とか、ダイエットとか、美とか右肩上がり。
でもラーメンがなくなることは絶対ない、ハンバーガーがなくなることは絶対ない。人間は矛盾の生き物だから。
でもある意味、食の世界ではそれはヒントなんですよ。
健康的な世界を目指すから、健康的な中華。
そのヒントは何かと言うと、「健康的な王将」みたいな。
そういうコンセプトができれば、ニーズと合致するかもしれないよね。

これは、結構食に関わる人は必聴かもしれない。
食だけじゃなくて、SDGsとか地球環境とかいろいろあるけど、あれも矛盾の生き物なんですよね。
そこと葛藤しながら生きていく、それが人間なんですよね。

という意味で言うと、ここに「スパイス」と入れたことで、少し良い調和が生まれたんですよね。
さらにこの後、説明があるかと思うんですが、説明が理に適っているかで、共感が生まれるかどうか、ですよね。

次が戦略フェーズですよね。
「WHO(誰に)」、「WHAT(何を)」。
戦術を決める前に、この「WHO」「WHAT」を決めるという話なのですが。

確かに、近隣のママさん、とか食に敏感な女性とか、「30代、40代、50代」と言っていましたが、やはり、個々の設定が弱いですよね。

先ほどの、目的とコンセプトを踏襲した上で、誰に届けるのといったところなのですよね。まずは。

「ランチ」と「ディナー」とことで、飲食店として設定しているかと思うのですが、
もっと、シンプルに「こういう人に届けます!!」というのがわかりやすいのがあると良いですよね。「WHO」は。ランチとか近隣のとかママさんとか、30代、40代、50代の女性とか、この辺の切り方が古いんですよね。そうじゃないと思うんですよね。「この目的を実現させるために。」「このコンセプトを届ける相手」を想定した時に、女性とか、30代とか、この近辺に住んでいてとか主婦でとか、そういう切り方はいわゆる「デモグラフィック」という切り方なんですよね。「統計情報」みたいな。そこをターゲット設定するのは古いんですよね。現代は価値観とかライフスタイルとか、趣味嗜好とかで切る切り方を「サイコグラフィック」と言います。
そういうとらえ方で今はとらえていった方が良いです。
サイコグラフィックな切り方でターゲット設定してみるさっきのコンセプトを届け方を導けるのではないかなぁと思います。

つまり王将とか、街中華に行くのは健康よりも「安いとか、濃い味が好き」とかあるから行き続けると思うのですが、たかはしくんが届けたい相手というのはそういう人たちじゃなくて、サイコグラフィックな言葉で、「自分はこういう人がターゲットです」という風に言えると良いんじゃないかなぁと思います。

次は、「WHAT」だと思うのですが、「WHO」がターゲットだとして「WHAT」というのは提供価値の事なんです。その、ベネフィットとか便益とか言われているんですが、それっていわゆる、「支払った対価」なんですよね。それをどう受け止めるのかですが、「お客様がその商品、ブランド、サービスをお金を支払って購入する理由」の事なんですよね。「本当の理由」。「お客さんがお金を払って得れる効果とか、何か。」なんです。それがベネフィットであり、便益であり、提供価値なんです。

これで言うと、たかはしくんの資料で言うと、5ページ目ですね。

これは…少し突貫工事っぽいね(笑)
この「提供価値」のページに書いているのは、実は「HOW(戦略)」なんですよね。
この内容って商品なんですよね。飲食とか空間とかって商品やサービスなんですよ。商品やサービスって「HOW」で手段なんですよ。その目的や戦略「誰のための何なのか」を届けるために、最後商品を考えて、最後サービスを考えて、最後空間をどうするかという話なんですよ。そこはわりとみんな、「提供価値」を「商品」と思っちゃうんですよね。でも実は先に必要なのは、そのターゲットは何に課題を感じていて、この世の中にどこに不満を感じていて、どこかに不足を感じていて、満たされない何かがあって、それに対して価値を提供するから買うんですよね。それが節理なんですよね。
それが「中華料理が食べたいから」じゃないんですよね。「カウンターがあるから行く」からじゃないんですよね。
その料理や空間を通して、何かを得たいから。その得たい何かをたかはしくんの方から用意しておくというのがメソッド的に大事かなぁという事なんですよね。そこがそういう思考になってほしいんですよね。
そうすると、提供価値のページが何なのかを考えましょうねとなった時にこの突貫工事的なものが出てきたんですね。
一貫することが大事ですね。


たかはしくん:
知識を得られる。。。とかでしょうか。


丸山部長:
知識を得られる…それもここで言うと「HOW」なんですよね。知識を得たことによって何か…
難しいんですけどね…

例えば、化粧品メーカーが出している化粧水とか、
機能性の話でいうと、保湿とか、しっとり、とかもちもちとか、美白とかそれはHOWの話で。
化粧品が言っている事って何かというと、「女性としてのしなやかな強さ」みたいなことをメーカーが謡っていたとすると、その化粧水を購入する人は、そういうメーカーが作った女性像である「女性としてのしなやかな強さ」になりたいと思って購入したとして、実際の機能ではなくて気持ちの問題でそういう「しなやかな女性」になれたとすると、それが便益なんですよ。
なので、それで言うと提供価値は気持ちの部分も大きいかもしれない。

それで言うと、化粧品とかビールとかってよくマーケティングメソッドに用いられがちなのですが、何故かというと、技術がどこも亀甲しているんです。ビールもアサヒとかサッポロとかサントリーとかもうどこもおいしいですよね。化粧品もシャンプーもそう。1000円くらいのシャンプーとかだと各社極限まで研ぎ澄ましていて、機能だけで言うとほぼ一緒なんです。若干の香りが違うとか表現の違いはあるかもしれないですが、そこでなにで差別化しているかというと、やはりこの提供価値で変えているんです。「これを使うとこうなれる」とか。なのでCMやイメージモデルとして起用する女優さんとかにお金をかけるんです。
飲食店とか、小売りとか物販とかもだいたい一緒。

その中で言うと、たかはしくんの言うお店は何が提供価値なんですか?っていうのを考えておくことが大事ですよ。
特に飲食店の場合はここをあまり考えないんですよね。


そして、「HOW」の話はまずは商品なんですよね。
飲食店における商品って3つ4つあるんですよ。
飲食店においての商品ってシンプルに考えると、
食べ物、サービスの良し悪し、空間、雰囲気なんです。
空間で言うともう少し解像度を上げると飲食ならでは清潔感も大事。
汚いお店はみんな行かないから。
古来から飲食店の価値は料理とサービスと空間、最近は雰囲気とかあるけど、これらが一緒に商品でありサービスなんですよね。
ちなみに飲食業界でこういうものを略した言葉があるんですよね。
それはQSCA(Quality, Service, Cleanliness, Atmosphere)という言葉があって、これは飲食の軸なんですよね。「飲食店ってとにかくQSCAじゃん 」って言うくらい大事。それでお客さんが好きになってくれるかどうかが決まってきます。それを導くために目的や戦略をしっかり設定する必要があるんです。
そして、高ければいいわけではなくて、大事なのは一貫性であって、「QSCA」の一貫性とか特徴とか仕組みとか仕掛けとかを貫くのが大事なんです。それが4Pのうちの初めの『P』『Products』。
それで言うと、たかはしくんが「心と身体が躍る中華料理」と言っているのは良いと思います。
それをもう少し「QSCA」や4Pとかに分解していくと良いと思うんですよね。
ここの部分はみんな話をするのは得意だと思うんですよね。
「HOW(戦術)」はいくらでもボリュームたっぷりでやっていいと思うのですよね。
例えば、中華だけど優しいとか優しいのも街や人にもさらに地球環境にも。その辺もHOWですよね。もっと解像度上げると、例えば「スパイス」とか「発酵」とかそういうキーワードも出たかと思うので、その辺のこだわりもどんどんHOWの部分に載せていいかもしれないですね。

目的、戦略を達成させるためのものが手段手法なので。
で、空間とか、ターゲットの話に戻るのですが、利用シーンなど、どんな人にどのように利用してほしいのかとか。そこがたかはしさん自身も、ここにいる皆さんもイメージできるくらい語ってほしいんですよね。
単価はいくらくらいなのかなぁとか、好きな人は週に何度通えるくらいなのかなぁとか。例えば近隣に住んでいて、あまり家で自炊しなくて働いていて疲れちゃうから、これですましちゃいたいというときに、牛丼屋とか一人で行くのもいろんな意味で嫌だから、消去法で駅前のチェーン店のお弁当屋さんであまりおいしくないけどそれを買って自宅て食べる。みたいな。そういう人いると思うんですが、そういう人たちが2,000円くらいでそこそこ身体が喜ぶものを食べれたら、うれしいと思うんですよね。
そういうことをここに記載して置いたらいいんですよね。
飲む人の場合は一人でも飲めるお店とか。子持ちの母でも夫に預けて一人で飲みに行きたいみたいな時あると思うのですが、そういう時に中華でおいしくて体に良くて、、、みたいな感じだった行く人いると思うんですよ。
そういう人の為に「QSCA」の詳細を語っていて欲しいんですよね。

逆に、その辺はバッサリ切ります!と
コースは7,000円からです。接待使えてもらえたら本望です!というパターンもね(笑)

この後に、このメニュー用意していますとか、こんなサービス用意しています。このHOWの部分で熱く語れると思うんですよね。

『P』の話が出たので、、、
では団長!『4P』とはなんでしょうか??


団長:
はい!
Placeと…場所ですね
Price価格!
あとは…  Products

あと一つ、、、、
うーん。。。。Person!!!!


みんな:
あぁ~~~


団長:
あ!!!!

Passion!!!!情熱!!!!


みんな:

ちょっと良いかも!!!


丸山部長:
実際は4P+1Pと言われることもあって
+1PはPersonなんですと。
最初の4Pの原則で言うと。
Promotionですね。要は販売促進とかね。
だいたいどのビジネスでも、商品があって、PRがあって、価格設定があって、場所とか流通とか。と言われています。

たかはしくんの場合は、
Palceは決まっているので、その場所をどう生かすかとかもっと深掘りしていいと思うのですが、
商品は中華とか決まっているのですが、もっともっとここは盛り上げていいと思うのですが、
プライスの価格戦略とか一品という単価だけじゃなくて、客単価も含めて。
先ほども例に出しましたが、7,000円以上というお店も実際にはありますよね。そうなのかそうじゃないのかとか。
そういう話がここでできると良いですよね。
それらが全部決まった上で、PromotionとしてPRをどのように考えるか。
このブランド、コンセプトをしっかり届ける詳細とか緻密な仕掛けとか。
メニューとか提供方法とか、店内とかメニューブックの工夫とか。
飲食店で言うと、いらっしゃいませからの流れがあると思うのですが、その流れに工夫するとか。
その辺を話すのが盛り上がるよね。

5月くらいにお店がOpenするとなると、お店の場所である向ヶ丘遊園でこの壁打ちの会をやってもいいしね。そうすると、開店までのプロセスを楽しめて良いですよね。
というのが、前回までのお話ですよね。

という事で一旦小野さんにバトンタッチでお願いします(笑)


小野さん:
私ですか!(笑)
最初にご紹介頂いたのですが、去年のNORENでたかはしくんに出会いまして。1年くらいたかはしくんのチャレンジを見てきているのですが、小学校の先生が中学校に送り出したような感覚で見ていました。
前回初めて、この壁打ちの会に初めて参加して思ったことが、
たかはしくんの特性として、すごく優しい人で、みんなの為にとか街の為にとか考えれる人なのですが、言語化できないというとこに気づいたのです。

NORENでは、メソッドをテンプレートにしてそれに当てはめてもらっていたのですが、それをやってて1年間、やってたけど、たかはしさんのようなタイプだとそのテンプレに当てはめて、促すことは難しかったのかもしれない。という印象でした。

もう一つ、前回初めて『Maruyama Method』を見たときに、「経営はロジックとセンスだ」と聞いて、とても共感しました。
私自身創業支援の仕事しているので、ある程度網羅したテンプレートを用意してそこに当てはめようとするのですが、実はそれだとうまくいかないよね。というのはわかっているんです、そこを乗り越えていく人はセンスがある人で、やはり「経営はセンス」だなと思いました。
そんな『Maruyama Method』で壁打ちをしてもらうの機会は良いことだなあぁと感じました。

そこに成り立った上で、前回、丸山部長がおっしゃられていたことで、
たかはしくんはもともと向ヶ丘遊園の新しくできるビルの2階で開業予定だったんですよね。「中華料理店で、飲食店で、となると本当は1階の路面店の方が良いよね、まぁ2階だったら許せるかな。でも、5階??これってどうやってお客様連れてくの?」って言ったのですが、たかはしくんは「もう、契約しちゃった」との事だったので、「じゃあ、どうにかしなきゃね」という事になったのですが、NORENではそう聞いた時に、2階から5階に行くことがすごくデメリットというかビハインドであるということが、メンバーみんなそう思っちゃったんだよね。でも唯一、丸山さんが「5階のアドバンテージ」と言っていて、その発想が自分の中でとても刺激的でワクワクしたんです。その翌日に企画書を作って、まとめて、たかはしくんに送ったのが、店舗名の「ゴカイ」なんですよね。

もともと、たかはしくんがやりたい事って、体や人にやさしくて、地域の人たちとのつながりも持って、、、って飲食店としてみたときに特徴がないよね。そこでもともとビハインドだと感じていた5階にあることを逆手にとって、新しい街に新しいビルの一角に看板を構えるお店が、何かよくわかんないけどちょっとワクワクするよねというような印象をブランドとして演出出来たら、いいよねと思って、提案しました。

僕が提案したのは「オール」の「櫂」だったんだけどね。
変えられちゃいました(笑)
「変えていいよ」とは言ったんですけどね(笑)
たかはしくんの思っていることを言語化してあげる事、形作ってあげる事が、サポートした自分の役割なのかなぁと思っています。

そこから、たかはしくんから送られてきたスライドが、今回のものでした。
丸山部長と同じなのですが、それを見て「身体にやさしい中華」っておいしくなさそうだよね。ということは伝えまして、
たかはしくんの想いをくみ取って、身体にやさしい材料に拘って、発酵系の調味料を使って、人にやさしい中華を作りたいという想いをコンセプトに落とし込むとすると、「笑顔になる中華」とかでいいんじゃないかなぁと思います。ということを伝えました。

最後にもう一つ伝えると、丸山さんも前回おっしゃられたのですが、たかはしくんはお店をランチとディナーと考えられているけど、そうではなくてランチタイムはユーティリティースペースとして考えても良いのではないかなぁと思います。


丸山部長:
みなさん。。。。なんですかね。。。。
小野さんが、、、、好きです。俺は。

こんな事してくれる人いないですよなかなか。

そもそも、店名の話で言うと(仮)で作ってたよね。


たかはしくん:
いやぁ、本当にいろんな方に助けてもらってここまでたどり着いたなんだなぁと。
そして、何よりもありがたいのは小野さんも丸山部長も
僕自身の事をよく理解してくれていて、その上で言語化してくれていることが、ものすごく感動しまして。
どのように、恩返しをしたらいいのかと。。。。

うわべだけでアドバイスをしてくれるのではなくて、本当に僕自身の言葉の端々を拾って、考えてくださっていて…
本当に成功するしかないな、と思っているので、どうぞ引き続きよろしくお願い致します。



たかはしさん。。。。
こうやって様々な方がたかはしさんに力を貸してくれるのって、絶対、たかはしさんのお人柄もありますよね。
自分の「やりたい」ではなくて、「人の為に」が考えの中心にあるなんて。。。。それで物件まで抑えちゃうなんて。。。
本当に優しいひとなんだなぁと感じます。

私自身は自分の「やりたい」が先行しちゃう人間なので、
もう少し、他人軸で考えれるようにしないとだなぁと感じました。

さて、
そんなたかはしさんの
次回の壁打ちの会は今週開催されます。

何かしらの、アイディアのつっかえが取れた感じがしますね。
これからの進捗は見逃せないですね。

【詳細】
日程:12月 12日(金)
時間:18:30~開場、19:15~開始
会場:ノクチラボ(神奈川県川崎市高津区溝口 3 丁目 3-8)
参加費:一般 1,000円
      25歳以下 500円
    学生 無料
   ※1drink オーダー制とさせて頂きます。

是非、お気軽におこしください。
以上副部長シバタでした。

本年もどうぞよろしくお願い致します。

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